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パラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ『WHO I AM』発のユニバーサルスポーツイベント 【ノーバリアゲームズ】が開催!

パラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ『WHO I AM』発のユニバーサルスポーツイベント 【ノーバリアゲームズ】が開催!

WOWOWがIPC(国際パラリンピック委員会)との5年にわたる共同プロジェクトとして2016年より放送している、パラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ『WHO I AM』。同番組発の新たなユニバーサルスポーツイベントとして6月1日(土)、「ノーバリアゲームズ」が東京・日比谷の日比谷公園にて開催! 約120名の一般参加者に加え、同番組にも出演している車いすバスケットボールのスーパースターであるパトリック・アンダーソン、元サッカー日本代表の北澤豪ら多数のアスリートゲストも来場し、熱い盛り上がりを見せた。

松岡修造も大興奮!開会式で「ノーバリア宣言」!

このイベントは、6月1日、2日に東京・日比谷公園を中心に初開催されたフリーライブイベント『日比谷音楽祭』とのコラボレーション企画。障がい者も健常者も一緒に楽しみつつ、真剣に競技に取り組めるユニバーサルスポーツイベントとして企画されており、もともと、『WHO I AM』シーズン2にも出演しているイタリアの車いすフェンシングの金メダリスト ベアトリーチェ・ヴィオ選手と彼女の両親がイタリアで開催しているイベントに着想を得ている。参加者は性別も年齢も国籍も障害の有無も関係なく集まり、赤・青・緑・黄色の4チームに分かれて複数の競技に協力して挑んだ。

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シーズン2に登場したベアトリーチェ・ヴィオ選手
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さらにアスリートゲストとして、このイベントのために来日したカナダの車いすバスケットボールの金メダリスト、パトリック・アンダーソンをはじめ、アルペンスキーのパラリンピックメダリストの森井大輝、水泳のパラリンピックメダリストの木村敬一。プロゴルファーの東尾理子、シドニー五輪日本代表のスイマー・萩原智子、総合格闘家の髙阪剛、ラグビー元日本代表・大西将太郎、パラクライマーの小林幸一郎、そしてサッカー元日本代表で、日本障がい者サッカー連盟会長を務める北澤豪ら錚々たる面々が来場。そして司会を松岡修造が務め、会場を熱く盛り上げた。

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<左から>司会・松岡修造、パトリック・アンダーソン、木村敬一、髙阪剛、東尾理子、小林幸一郎、大西将太郎、森井大輝、萩原智子、北澤豪

開会式で挨拶を行ったWOWOWの田中晃代表取締役社長は開口一番「第1回ノーバリアゲームズにようこそ! "第1回"と申し上げたのは、来年も再来年も続けたいと思ってるからです」と早々に"シリーズ化"への思いを口に。このノーバリアゲームズを「様々な違い――年齢、性別、肉体の違いなどに一切、線を引かず、ボーダーを作らず、誰もが参加できる運動会です」と説明した。

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続いて登場した松岡さんは「"ノーバリア"修造です! みんなちがってみんないい!」と絶叫。これにつられてゲストのパトリックも「僕も"ノーバリア"パトリックです」と語り喝采を浴びた。

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その後、アスリートゲストもそれぞれ挨拶に立ったが「あくまで勝つことを目標に頑張りたい」(木村さん)、「クライミングをしている人間は登ることが好きなので、今日は表彰台の一番上を目指したい!」(小林さん)、「今年はラグビーのワールドカップがありますが、僕のワールドカップは今日だと思ってやって来ました!」(大西さん)など、それぞれが完全にアスリートモードに!

「楽しむ」+「真剣勝負」 子ども大人も障がい者も健常者も熱狂

参加者たちは入場行進で会場に用意されたパネルにそれぞれメッセージを込めた"ノーバリア宣言"を貼り付けたが、ここにも「笑顔で」「楽しむ」といった言葉と共に「全力で」「優勝!」といった言葉も多く見られ、改めてこのイベントが、単なる親睦にとどまらず、真剣勝負の競技の場であることを感じさせた。

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松岡さんの「ノーバリア!」という掛け声に、参加者たちが「ゲームズ!」と応える"開会宣言"でついにゲームが幕開け。体を動かす4競技と音楽に合わせて行なう1競技が実施されたが、2人一組で障害物を乗り越えて風船を割るゲームや、チーム全員でひとつのボールを運ぶゲーム、目隠しをしたパートナーをもう一人が先導しながら進み、壁にスタンプを押すゲームなど様々な工夫が凝らされた競技が展開。誰もが初めて見る競技ながら、白熱した様子に会場を訪れた観客からは熱い声援が送られていた。

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ラグビーの大西選手は車いすのパートナーを押しつつ猛スピードで疾走し、パトリック・アンダーソン選手は豪快に風船を割る。義足の選手と車いすの選手のペアが健常者よりも速いスピードで駆けたかと思えば、盲目のパラスイマーの木村選手は真剣勝負の全力疾走で、松岡さんから「日本の宝なんだから、ケガだけはしないでね!」と声をかけられる場面も! 勝てばハイタッチで喜び、負けると心の底から悔しがり、この日、初めて顔を合わせた面々が一瞬で"チーム"になり、共に競技に没頭する姿が随所に見られた。

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また、この日は『WHO I AM』シリーズの音楽を担当し、平昌五輪では開会式と閉会式の音楽監督を務めた梁邦彦もこのイベントのために編成されたケルトミュージックのバンド「ノーバリアンズ」を率いて来場。『WHO I AM』のテーマソングなどをケルトバージョンで披露したほか、梁さんらの生演奏の音楽に反応して声の大きさ、チームワークを競う競技もあり、音楽でイベントを大いに盛り上げてくれた。

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最終競技として行われたのは、他チームからの水鉄砲や水風船による"攻撃"をかわしつつ、ゴールのプールを目指すというもの。妨害者たちは障がい者、健常者の区別なく、まさに"ノーバリア"で本気で水風船を投げつけ、競技者たちは全員びしょ濡れになりながら楽しそうな笑みを浮かべてコースを駆け抜けていた。

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全ての競技が終わっての表彰式では、各チームの順位発表に加え、各アスリートゲストたちが参加者たちの中から"MVP"を選出。また、ある参加者の少年は、司会者として選手たちを熱く鼓舞し続けた松岡さんに対し、自身が受け取ったメダルをプレゼントしたいと申し出て、これには松岡さんも大感激! 会場は温かい拍手に包まれた。

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パトリック・アンダーソン「転んでも立ち上がればいい!子どもたちがチャレンジできる場を」

チーム・レッドの一員として優勝を果たしたパトリックは「びしょ濡れになったけど勝ちました」と笑顔を浮かべ「楽しめたことが一番です。私はカナダで、障害のある人とない人と一緒にバスケットボールをプレイしてきましたが、今日、ここで行われたこともそれと同じだと思います。僕自身、親から『チャレンジする』『リスクをとる』という教育をされてきました。子どもたちがチャレンジできる環境があることが大切。転んでも立ち上がればいいんです。可能性を広げること、やりたいと感じる子どもたちがもっと挑戦できるようになれば」と改めて『ノーバリアゲームズ』の意義を口にした。

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北澤さんは「感謝の言葉しかありません。こうしてみんなが集まらなかったら楽しむことはできなかったし、みんながいなかったらメダルもつかめなかったです」と会場に集った仲間たちへの感謝を、小林さんは「何年かぶりで全力で走りました」と充実の表情。森井さんも「また来年も参加したいと思うくらい楽しかったです。普段は健常者と障がい者の間で遠慮があるけど、今日はそれがなく、同じ時間を楽しく過ごせて、新たな可能性を感じました」と笑顔で語る。

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イベント前に「これまで、たくさんのイベントをやってきましたが、正直、これだけ不安な、成功するかわからないイベントは初めてです。誰もやったことがないから」と語っていた松岡さんは、イベントを終えて「やってみたら、みなさんがノーバリアにしてくれました。こんなに笑顔で、動きながらできるイベントはない。これを2020につなげていかなくては。既に自分の2020が始まったなという気持ちになったし、いろんなことに気づかされました」と感慨深げだった。

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イベントの最後にはスペシャルライブとして、ミュージシャンとしても活動するパトリックが梁さん率いる「ノーバリアンズ」とのライブセッションを実施。オリジナル楽曲に加え、最後は全員で「カントリーロード」を熱唱し、熱狂のうちに第1回ノーバリアゲームズは幕を閉じた。

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取材・文/黒豆直樹  制作/iD inc.

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