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社長メッセージ

現在、放送業界は混沌としている。配信サービスの躍進にともない、取り巻く環境は日々変化し続けている。そんな中、毎年加入者を増やし続けるWOWOW。その秘訣は何か。そしてWOWOWがつくろうとしている未来は。2015年に代表取締役に就任し、よりクリエイティブな組織改革を進める田中晃に迫る。

PROFILE

田中 晃(たなか あきら)
1954年、長野県生まれ。早稲田大学卒業後、1979年に日本テレビ入社。箱根駅伝、世界陸上東京大会、トヨタカップ、プロ野球などあらゆるスポーツ中継に携わり、編成部長などを歴任。2005年にスカイパーフェクト・コミュニケーションズ(現スカパーJSAT)へ。Jリーグ全試合中継の実現やパラリンピックの中継に力を注いだ。スカパーJSAT株式会社取締役執行役員専務となり、2015年に株式会社WOWOW代表取締役社長に就任。


WOWOWがお届けしているのは、「!」。

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WOWOW が大切にしていることは。

「wow!」の感嘆符「!」ですね。ビックリマーク。WOWOW は感動、驚き、強い共感、発見などを、コンテンツを通じてお客様に提供してきました。それは感嘆符を提供してきたということ。感嘆符「!」がつかないものは心に響きません。新しいもの、他にはないもの、磨いて育てるもの。そのようなコンテンツを届けるゴールには、すべて感嘆符がある。たくさんの感嘆符を提供するために、WOWOWはやってきたんだと思います。

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2015年に代表取締役に就任して、M-2025旗印の策定をしました。「一人ひとりの偏愛が、世界を刺激する。」について。

まず「愛」を持つことが大切。そしてその愛するものはみんな違っていいというのが「偏愛」だと思う。WOWOWは、多様な愛を感嘆符「!」をつけて世界中に届けたいということです。

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最強のプロデューサー集団であれ、というWOWOWの考えがあります。 "偏愛気質"はその土台になり得るのか。

たんなるプロデューサーではなく、"最強"のプロデューサーであるべきだと思っています。その"最強"のプロデューサーとしての資質を問われれば、「志」と「実現力」です。
志がなければ、やる意味がない。スタッフもついてこない。視聴者の心を震わせることもない。だからまずは「志」がなければなりません。
実現力がなければ、いくら良いアイデアや、良い考え方、良い志も、優れたコンサルタントに過ぎない。WOWOWにはコンサルタントは一人もいらない。理想どおりの形にできないものもあるだろうけど、どんなものでも形にする「実現力」を持っていてほしい。

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「志」と「実現力」を支える資質は。

たとえば情熱を継続できること。情熱は誰にでもある。ただ、それをずっと継続するのは容易ではありません。そして細部に至るまで、そして最後の1秒まで準備をする姿勢。人に感嘆符「!」を伝える仕事だから、偏愛に留まるのではなく、それを伝えていくことが必要です。だから「志」と「実現力」。そして情熱を継続することと、完全な準備をすること。

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社会にたいして「これは伝えるべきだ」という責任感も必要ですね。田中さんご自身のお仕事でそういった責任感、使命を背負ったお仕事は。

ぼくはずっとテレビ屋ですから、放送責任を常に強く意識してきました。中でもスポーツに関わってきたことが多いので、スポーツを育成していくというのは、放送権利を持つ者の使命だと考えています。これまでも箱根駅伝、世界陸上などを手がける上で大切にしてきた想いです。
今回のラグビーワールドカップ、すばらしい成功でしたよね。そこには「ラグビーを日本の文化にするんだ」という関わったテレビ屋たちの明確な志がありました。もちろんいちばんの貢献は、日本代表チームの活躍と、関係者の努力。そこに放送の存在意義も出ましたね。公共放送、民間放送、有料放送、それぞれが持ち味を活かしました。放送サイドが「ラグビーを日本の文化にするんだ」と思っていなかったら、あのような積み重ねはないですね。これは何がすばらしいかと言うと、日本のぼくらにとって、人生の楽しみがひとつ増えたじゃないですか。こんなに素晴らしいことはないですよね。

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WOWOWはたくさんの文化の発展に貢献しています。

WOWOWがつくってきた感嘆符「!」の例として、テニスがあります。映画を観たくて加入したお客様にはとても邪魔なコンテンツだったかもしれない。メジャーではないテニスを、開局当時から覚悟を持ってやり続けてきました。全豪、全仏、ウインブルドン、全米。あのすばらしい世界観をお客様に提供したかった。そこに伊達公子さんが活躍し、錦織圭選手が登場し、大坂なおみ選手が生まれてきた。日本にテニス文化が花開きましたね。

もはや、放送か配信かではない。

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いま放送業界は混沌としているように思います。配信サービスは脅威となっているか。

NETFLIXやDAZN、ディズニーもはじめた。Appleで映画を見てる人もたくさんいる。AT&Tもタイム・ワーナーグループの配信を始める。混沌とした状況に進んでいくでしょう。ただし単なる競合相手ではありません。コンテンツの権利争いにおいては競合をするだろうし、コンテンツを一緒になって高めようという志が合意できれば協業となります。ケースバイケースです。
配信事業者の新しい取り組みが「これからはそういう時代になるんじゃないか」とメディアで報じられますが、お客様の立場に立てばそうじゃないですよね。配信でみたいときは配信。テレビでみたいときはテレビ。放送か配信かの議論は終わっているべきで、大切なのはユーザーです。WOWOWはたくさんの感嘆符「!」を届けたい会社。どんな方法でも視聴できるように提供したい。だから放送も配信もサービスとして展開しています。

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配信は技術の進化とともに躍進しました。技術の進化は、たんなる手段の進化とも言えますね。

そうです。手段に過ぎません。放送か配信かではなくて、面白いのか面白くないのか、新しいのか陳腐なのか。いちばん根っこの部分を守り続けるということがとても大切です。

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根っこの部分とは、どのようなことですか。

感動、驚き、強い共感、発見を伝えていくというコアなところ。すこし偉そうに言えば、WOWOWは開局から文化をプロデュースしてきたと言えるでしょう。いま輝いているものはもっと輝かせる。マイナーなものは磨いて輝かせる。知られていないものを見つけ出す。あるいはないものを生み出す。そのようなことが文化をプロデュースするということです。これは未来へ向かってずっと取り組んでいくこと。そしてそのゴールには、お客様に豊かな感嘆符「!」がたくさん打たれるということですね。

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では未来に向けた取り組みは。一例を挙げると『WHO I AM』になるでしょうか。

エンターテイメントを通じて文化をプロデュースするためには、その文化が育っていくための健全な社会がなければなりません。いま地球規模で大きな変化が起きていると感じます。様々な仕組みが機能不全を起こして、多様性が否定されるなど問題が絶えません。そんな分断と不寛容の社会で文化が健全に育つとは思えない。多様性が尊重されて、感性の自由が保証される社会というのはエンターテイメントが健全に育つために絶対必要です。健全な社会への貢献は、WOWOWの事業そのものです。そのために『WHO I AM』の活動をきちんとやっていこうと考えています。いまはパラスポーツを起点としていますが、もっと広げていきたいと考えています。

よりクリエイティブになるための働き方改革に。

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働き方改革の取り組みと、それによる会社として目指す形は。

社員がじぶんの力をより発揮するための環境を用意する。そんないろんな取り組みを現場が中心となって行っています。働き方改革のゴールは、クリエイティブな働き方につながること。効率主義とは真逆のことです。自由に意見が言えて、他人のアイデアも尊重する。昨日より今日がより良い成果になるように。今日より明日がもっと誰かのためになるように。そのようなイノベーションがすべての職場で継続的に行われる。それはクリエイティブな会社にはとても必要ですよね。それからまだ道半ばですが、失敗も評価される風土づくりをしたい。

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失敗も認めてくれる環境になれば、自発的な活動やチャレンジがいっぱいできて、新しいことが次々生まれそうです。

なにもトライしない、前例と同じようにそつなくやることは評価されず、チャレンジすることを評価する。そんな組織風土ができたら理想ですよね。これがクリエイティブな働き方だと思う。そんなクリエイティブな会社にしたい。そんな仕事の仕方をしたい人はどんどんきてほしい。管理されてしっかり時間で働いたほうがラクだと思う方には、働きにくい会社になっていくかもしれません。

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最後の質問です。この記事を読んでいる方は、会社選びをしている最中の学生さんかと思います。その方たちにメッセージを。

じぶんの人生だけではなく、親兄弟、友達、あるいはまったく知らない人たちにも、たくさんのすてきな感嘆符「!」を打ちたいと思う人たちみんなに、WOWOWの門は等しく開かれています。だからいつでも、何度でも、門を叩きに来てください。今回だけじゃなくて、いちど別の会社に行っても「あ、やっぱりWOWOWで感嘆符『!』を打ちたい!」とおもったらもう一回トントンと叩きに来てください。

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第二新卒大歓迎ですか。

そうですね。第二新卒も、第三も第四も、志のある方は大歓迎です。  キャリア採用はこちら

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たくさんの応募がありそうです。では、ありがとうございました。

ありがとうございました。


代表 田中晃の偏愛

高校のころから『登山』。
時代は変わっても、山はなにも変わらない。

高校が長野の松本で、山岳部に在籍。ひたすら山歩きをしていて、夏休みはずっと山に入ってました。いまでも年に一回か二回はアルプスの3千メートル級に登っています。今年の夏は北アルプスの鹿島槍ヶ岳といういちばん好きな山へ。大学のときに遭難しかけたところを見に行きました。これだけ社会が変化しても、山はなにも変わっていない。ほっとします。