2018.10.11

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"日本で一番"の映像技術を誇るドラマにしたい──「コールドケース2」プロデューサー&撮影監督が語る8K撮影の真実

制作局ドラマ制作部プロデューサー 岡野真紀子 /「コールドケース2」撮影監督 山田康介

未解決凶悪犯罪、通称“コールドケース”を扱う捜査チームの活躍を描くアメリカの人気ドラマ「コールドケース」。WOWOWでは2016年に世界初のリメイク版「連続ドラマW コールドケース~真実の扉~」を制作・放送し、10月からは待望の第2シーズンが放送される。シリーズを通して「世界に誇れるドラマ」を目指し、4K・HDR/8Kといった最新の映像技術に挑戦する制作現場の思いはただひとつ──「視聴者のためにベストを尽くす」というシンプルなものだった。

「"日本で一番"の映像技術を誇るドラマにしたい!」

──WOWOW開局25周年を記念して2016年10月より放送された、『コールドケース~真実の扉~』。待望のシーズン2が10月13日より放送されます。アメリカの大人気刑事ドラマ『コールドケース』の日本版を制作する意味というのは、どんなところにあったのでしょうか?

岡野 オリジナル版『コールドケース』ってすごく面白く出来ているので、それを10年経ったタイミングで、日本版を制作する意味ってどこにあるんだろう? と考えたときに、最初に出たのが"技術"でした。

オリジナル版『コールドケース』を作っていた当時はもちろん4KもHDRも8Kも存在しなかったわけで、それでもあれほどのクオリティのものを作ることができた。その作品をリスペクトしながら、プラスアルファで"私たちにしかできないもの・オリジナルに誇れるもの"を作るためには......もちろんシナリオもキャスティングも全力で頑張りますが、やっぱり「技術的なチャレンジをしたい」と思ったんです。

108366_000_key_a.jpg2016年10月放送「コールドケース~真実の扉~」

──『コールドケース~真実の扉~』は6Kで撮影後、全編4K・HDRで制作されたということですが、撮影監督を山田さんに依頼した理由は何だったのでしょうか?

岡野 とにかく"日本で一番"の映像技術を誇るテレビドラマにしたい! と思っていて......実は当時、連続ドラマW『翳りゆく夏』で山田さんと波多野(貴文)監督とはご一緒していて。もちろん『翳りゆく夏』は4KでもHDRでもなかったんですが、その限られたなかで、お二人は最高のクオリティを出すためにものすごい工夫をされていたので、「次の企画は是非このお二人にお願いしたい!」と思ってお声がけしました。

kageruyuku.jpg2015年1月放送連続ドラマW「翳りゆく夏」

山田 『コールドケース~真実の扉~』は当時に出ていたもののなかでは最高の機材を使って(RED Digital Cinema社WEAPONを日本で初めて使用)、最高のクオリティの映像を撮ろうという意気込みで向かいましたね。僕自身、4K・HDR仕上げというのは初めてだったので、「HDRって何だ?」というところからスタートして...。

岡野 監督も含めて、みんなで勉強会を開きました。

──当時のコメントで山田さんは「ドラマや映画を現実の世界のように生っぽく見ることは、かえって没入感を損なうことにも繋がる」とおっしゃられていましたが、その意味とは?

山田 ドラマや映画ってほぼ作りものの世界ですから、ウソをホンモノらしく見せることが大事なんです。なおかつ、日常のなかでテレビをつけてドラマを観ることで、非日常の世界に入っていく......そのための世界観を作るというのは、作品のルック(見た目)が持つ大きな役割というか、大きな力であって、僕はすごく大切にしているんですね。

普段見ている現実と変わらないものがドラマにも映っているのって......例えば「あ、女優さんの髪の毛がはねてる」とか「襟がよれてる」とかって気になってきちゃうと、物語と関係のないところへ目が行ってしまうということにも繋がりかねないですから。そういう意味でも4K・HDRで制作するというのは気が抜けないというか、しっかりとしたクオリティのものを作っていかなければならないと感じましたね。

岡野 HDRの勉強会でも、プラス面やマイナス面を相当話し合いましたし、ルックに関してもかなりの時間をかけてディスカッションしたのを覚えています。いまでも技術まわりのみんなが「宝物だ」と言っている、山田さんのテスト映像資料があって。

一番始めに山田さんが「こういうのはどうだろう?」と提案してくださったものなんですが、『コールドケース~真実の扉~』は全10話ですべて違う時代を描いているんです。50年代もあれば、80年代もある。そのすべてを山田さんは、それぞれ別のルックで作りたいと。「その時代に流行ったものや、その時代ならではの映像って絶対にあるはずだ」とおっしゃって、全10話、違うカメラやレンズを使った、10本のルックを並べて見せられたんですね。「僕はこれでやりたいんだ!」って。

山田 でしたね(笑)。

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岡野 それをやられてしまったら、「もうこれでいきましょう!」ってなりますもん(笑)。それぐらい映像の世界観が面白くて。『コールドケース2~真実の扉~』でも1954年のお話が出てきますが、「白黒フィルムはホンモノじゃなきゃ嫌だ!」とおっしゃって、アメリカから取り寄せる、みたいな(笑)。

山田 時代感に合わせたルックをそれぞれの回想シーンで使っているところが、オリジナル版『コールドケース』の良さなので、そこは大事にしたいなあと思ったんです。もちろん、同じカメラ、同じレンズで撮ったものを加工してそれっぽく見せることなんていくらでもできますが、僕にとっては......それってホンモノに見えない。説得力があるものじゃないとホンモノには見えないので、そこはこだわりたいなあと思って、シーズン2も同じようにやっています。

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岡野 山田さんが考えることって"ドリーム"なので......本来ならば私たちプロデューサーが「それは予算的に無理だと思います」とかって止めるんですが(笑)、山田さんには説得力があるんです。だから私たちも、「山田さんの提案を叶えるためにはどうすればいいか」ということを考えるような現場になるんですね。

技術も進化しているけれど、観る人の価値観も進化している

──『コールドケース2~真実の扉~』は全編8Kによる収録(連ドラでは日本初)ということで、チャレンジされた理由とは?

111509_000_key_a.jpg10月13日初回放送「コールドケース2~真実の扉~」

岡野 「すべてにおいて、前シリーズからスケールアップしたい」という絶対的な思いがあって。シナリオやキャストももちろんですが、「やっぱり私たちの『コールドケース~真実の扉~』の大きなチャレンジって"技術"だよね」ということで、みんなで集まって「今回の"日本一"はどうする? 日本初の何をやる?」って(笑)話し合って...。

そんななかで印象的だったのが、山田さんがおっしゃった「もちろん技術は進化しているけれど、観る人の価値観も進化していますから」という言葉だったんです。前作からの2年間で観る人が進化したのならば、同じことをやったって飽きられちゃう。「じゃあ、どうすればいいんですか?」って聞いたら「8Kですよ」って......もう、山田さんは言い始めたらきかないので(笑)。ですから8Kというのは、私たちにしかできないことを模索した流れでのゴールでした。

山田 技術ってどんどん進化していて......昔、2Kと4Kを映画館で比べて観たときは「そんなに変わらないんじゃないか?」と思っていたんですけど、つい最近『コールドケース2~真実の扉~』のテストで4K・HDR上映を観たときに、もう明らかに違うっていうのが体感としてあったんですね。

岡野 あれはすごかったですよね。ビックリしちゃいました。

山田 それっておそらく、自分の目も肥えてきたからだと思うんです。それは一般の人だって同じで......昔は使い捨てカメラで満足していたものが、デジカメが出てきて、携帯のカメラが出てきて、スマートフォンのカメラがどんどん高画質になっていって。そういったなかで、視聴者の美意識も進化していくんですよね。

ですから、8Kで連ドラを撮るってある意味クレイジーな挑戦だとは思いますが、やっぱりやっていかなきゃいけない。我々がプロとして、世の中に新しい価値観を提示していくというのは、大事なことだと思うんです。yamda2.JPG

岡野 正直なところ、8K放送の予定が見えていないなかで、「なんでわざわざ8Kで撮るの?」って結構言われるんですが、8Kで撮っておけば、いずれ8K放送になったときにいつでも8K版が作れますから。そういった意味でも、未来に向けて常に前を向いているチームだと思います。

今回も"8Kで撮る"ということについて、誰一人ネガティブな発言はなかったですから。「日本で初めてのことをやろうと思っている」と言ったら、役者さんたちも「なになに? どういうこと?」って面白がってくださって、みんなが「じゃあ、こうしたらいいんじゃない?」ってディスカッションを重ねるようなチームなので、進化し続けることができるんでしょうね。

山田 でもそれって、賛同してくれるプロデューサーがいないと実現しないので、岡野さん、近見さんには本当に感謝しています。

「世界に誇れるドラマ」を合言葉に、8K撮影に臨む

──山田さんからみて岡野さんは、どういうプロデューサーでしょうか?

山田 ものすごく行動力があって、監督や僕の意見をよく聞いてくれて、それを実現するためにはどうしたらいいかということを常に考えてくれるので、頼りがいのある、理解のある人です(笑)。ほかのみなさんも、僕らの意見をものすごく尊重してくれるので、「新しいことに挑戦しよう」っていう意識のもと、みんなでそこへ向かっていく感じですね。

岡野 より良くするためのディスカッションは結構行いますが、「これをやりたい」と言われたときに「それはやらせない」みたいなことはないですね。ただ......山田さんはどこまでご存知かわかりませんが、結構困ることもあったりします(笑)。「あ、また言い出したぞ。山田さん、言ったらきかないから」って(一同笑)。「こういうカメラのレンズを使いたいんです」って言い出したら、「あ、なんか高そうなのが出てきたぞ。一回会議しよう」って(笑)。

ただ、山田さんが「やりたい」と提案してくることは絶対的に作品にとって面白いので、みんなが協力してくれるんです。そこにはやっぱりドリームがあるんだなと。そういう意味では上手いですよね(笑)。周りがノッてくるっていう......普通、「8Kで撮ります」って言ったら役者さんもメイクさんも嫌がるんですが、「よっしゃ! やったる!」ぐらいの感じで、むしろモチベーションが確実に上がるっていう。co0ldsisyafurimuki.jpg

──たしかに、役者さんたちも大変ですよね。

岡野 "世界に誇れるドラマ"というのを私たちの合言葉として使っていて、それがみんなの口癖になっていて、「世界に誇れるドラマのためには、努力を惜しまない」というようなモチベーションでやっていただけるので楽しいし、ありがたいですね。

山田 やっぱりHDRにしたときに、怒るシーンでの役者の顔の赤みとかもリアルに出てくるんですよね。役者の表情がものすごくよく見えるので、ホンモノのお芝居を求められる思います。

岡野 絶対的に実力のある方をキャスティングしたいというのもありましたし、各部署が手を抜けないっていうのはすごくあるなあと思います。

──今回はプロモーション用にVR撮影も挑戦されていましたが、いかがでしたか?

岡野 最初は360度カメラを定点にして撮ろうという話もありましたが、「このチームでやるVR撮影ってそれでいいのかな?」と。アメリカでステディカムの研修を受けてきた山田さんがいるのに、定点カメラでVRを撮るって「面白いのかなそれ?」って。なので、手持ちで撮っていただくことにしたんです。

山田 まあ、いろんな制約はあったんですよね。VRなので、あまりにもカメラが動き回ると観る人が酔ってしまうとか。そこだけ注意して撮ったくらいで、特に大変なことはなかったんですが、実際に完成したものを観たら「面白いな」と思いましたね。VR.JPGコールドケースVRの詳細はこちらから

岡野 「普通、手持ちのカメラで撮ったら酔っちゃいます。人が動かしているとは思えない安定感だね」って、VRの制作チームもビックリしていて。でも私たちからすると、それこそが映画の撮影技術なんですよね。いつもはVRを映画の現場カメラマンが撮るということがなかったらしいんですが......そういった発見が新たにあって良かったとVRのチームも言っていました。

これまでの日本の刑事ドラマとは違ったものを作りたい

──撮影の観点以外に、『コールドケース2~真実の扉~』で挑戦していることはありますか?

岡野 いっぱいあります!(笑)なかでも、オリジナルストーリーを作ったことは大きいですね。シーズン1ではオリジナル版との差異について、ワーナーさんに細かく確認していたのですが、シーズン1の仕上がりを納得していただいたこともあって、今回は完全オリジナルストーリーを3本作ることができましたし、全体的に日本らしさを追求することが出来ました。

それに、シーズン1を観て「シーズン2に参加したい」とおっしゃってくれるゲストの方もいらっしゃって。今回、考えられないような豪華ゲストの方々にご出演頂くことが出来ました。satoukouiti.JPG

yoshioka.JPG第4話には佐藤浩市、吉岡秀隆が出演

──音楽も今回は"邦楽しばり"ですよね?

岡野 そうなんです! 全話"邦楽しばり"です。これも山田さんや他のスタッフに言われたんですけど......シーズン1のときに「もう少し邦楽で日本らしさを出した方がよいですよ」って。コールドケースのメインスタッフは意外とシナリオとか音楽にも口を出してくれるんです口を出すって言ったらアレですが(一同笑)、作品のことを考えて意見をくださるんです。

で、「確かにそうだなあ」と思うところもあったので、シーズン2は純粋に"その時代に日本でヒットした邦楽"に縛ったんですね。そうしたら、「ああ、この時代にこの曲流行ったなあ」っていう、ある種ノスタルジックな感情移入みたいなものも出てきたので、その点についても視聴者のみなさんにご堪能いただきたいと思います。

──いまおっしゃったような見どころも含め、これまでたくさんお話に上がりましたが、改めてお二人の視点から、ずばり、シーズン2の見どころを教えていただけますか?

山田 シーズン1を経てからのシーズン2ということで、捜査一課の5人の出す空気感というか、そういったものがすごく心地よくなっていると思います。それぞれのキャラクターがフィーチャーされるお話もありますし、観ていて飽きない5人にどんどんなっていくので、そこが魅力だなあと思います。cold4shot.JPG

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それから、先ほども言ったように、白黒フィルムを取り寄せて撮影したりと、今回もいろんな技を使っていろんなルックを作っているので、各話でその時代を感じてもらえると嬉しいですね。

岡野 そもそも「日本の刑事ドラマとは違ったものを作りたい」というのが『コールドケース~真実の扉~』の大きなテーマだったんです。そこで大事にしたのが、間(ま)だったり、視線のお芝居なんですね。セリフも説明も多くて、犯人までもが語ってしまうような刑事ドラマではなく......例えば犯人が語らなくてもワンカットですべてがわかるとか、吉田羊さん演じる百合がなにも言わなくても傷ついていることが伝わってくるようなものにしたいと。

そういったときに、山田さんが8Kで撮った細かな表情ってすごく効いてくるんです。なので、シナリオとお芝居と映像がバチっとハマって、セリフなしでも伝えられる画になったなと思います。そこが一番の見どころだと思いますし、完成したものを観たときに「日本の刑事ドラマとは違うものになったね」っていわれ、すごく嬉しかったです。

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お客様が観たいものを提供するためだったら、どんな努力も惜しまない

──今作にかぎらず、プロデューサーとして、撮影監督として、普段の仕事で大事にしている点(偏愛)がありましたら教えてください。

山田 普段僕は映画の仕事をしているんですが、子どもたちが映画館に来て、少ないお小遣いのなかからお金を出して観てくれているものなので、そこに対する礼儀というか......予算がある・ないに関わらず、どんな作品でも最低限のクオリティを保つのはもちろんのこと、それ相応のものを見せていかないといけないと思っています。

それはテレビドラマでも同じで、WOWOWさんは視聴者の方からお金をいただいて作品を作っているものなので、クオリティという部分に関して自分ができることはすべてやろうというのは毎回思っていますね。coidyamada.jpg

岡野 私は大事にしていることが2つあります。というより、私の仕事はその2つしかないと思っていて。ひとつは山田さんとまったく同じで、お客様からいただいたお金で作品を作っているので、自分が観たいものよりも、まずお客様がなにを観たいか。それについてはすごく研究しているし、大事にしています。お客様が観たいものを提供するためだったらどんな努力も惜しまない。それが第一ですね。

もうひとつ大事にしているのは、現場のモチベーションです。私はスタッフ・キャストに「この作品に参加してよかったです」って言われるのが一番嬉しいので、「みんながモチベーションを高く挑み続けてくれるために、私はなにをやればいいんだろう?」って常に考えています。"日本初"にこだわる理由も、それが現場のモチベーションにつながればよいな、と。現場への差し入れも、もう「全国から美味しい差し入れを探す」みたいな感じで(笑)、みんなのモチベーション作りにはこだわっています。coldokano.jpg

──今後チャレンジしてみたいことなどはありますか?

山田 次は新たに"ラージフォーマット"という、センサーが大きいものを使っての撮影ですね。4K・HDRで...。

岡野 また"日本一"を探したんですよ(笑)。

山田 新しいチャレンジになるので、また次の目標ができたなと思っています。そうやって技術に挑戦していくのっていまの若い人たちの価値観や美意識を、映像を作る僕らが決めているとするならば、その役割ってかなり大事だと思うんです。ですから、そこに対するクオリティは常に求めていきたいですね。

岡野 私はやっぱり「世界に誇れるものを作る」というのをキーワードにしているので、世界の人に「日本のドラマって、こういう面白さがあるんだ」って感じてもらえるようなものを作っていきたいですね。「世界規模で、みんながこのドラマを観ている」という環境をどのようにしたら作ることができるか、世界に向けて何ができるかチャレンジしたいですね。

VRもどんどんやってみたいと思います。今回、かなりのクオリティで作ることができたので、「これ、1本のドラマをVRで撮ってみたい」と思ったし、みんなでVRのホンモノを作りたいと思いましたから。「長編やりましょうよ!」って関係各所に言ってます(笑)。山田さんもやってくれますかね?

山田 やりましょう!(笑)VRってどちらかというと、普段僕らが避けているリアルさ、生っぽさのほうが合っているんじゃないかと思うので、ドラマとはまた違った新しい世界が展開されるかもしれないですよね。人間の目って、VRのモニターが16Kまでいくと現実と差がなくなるらしいんですよ。

──じゃあ、もう間もなくですね(笑)。

山田 そうですよね(笑)。だから、VRってもうほぼ現実に近い世界に近づいていく......仮想現実みたいなところまでいくのが、最終的な映像の未来形なんじゃないかと思っているんです。そうすると、それに見合ったドラマというのが、いまとは違うカタチで生まれるんじゃないかと...。

──先ほど山田さんがおっしゃったように、視聴者側も進化しているわけですから。

山田 そうですね。観る人の目も肥えていくし......僕らはその先を行かなきゃいけない。

岡野 当たり前のように8Kになったら......次はどうすればいいんですかね?(一同笑)

山田 その頃にはたぶんVRですよね。VR上で映画館に行って映画を観る、みたいなことがあるかもしれないから。VR映画館で観る映画を撮ったり、VR界のテレビで観るドラマを撮ったりとか......最終的にはみんなイスに座って動かない、『マトリックス』の世界になっちゃうかもしれないですよね(笑)。

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取材・文/とみたまい  撮影/祭貴義道  制作/iD inc.