2020.07.07

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WOWOW×ローソンのコラボキャンペーンがスタート!「とにかく実現したかった」営業部初のコンビニタイアップ。その理由とは?

マーケティング局営業部 鳴海波奈子

WOWOW×ローソンのコラボキャンペーンがスタート!「とにかく実現したかった」営業部初のコンビニタイアップ。その理由とは?

7月7日から全国のローソンで始まる、WOWOW×ローソンのコラボキャンペーン。対象商品を購入しポイントをためて応募すると、抽選で3,000名にWOWOWの視聴料が最大2か月無料(初月無料+1か月無料視聴)となるクーポンが当たるという内容だ。企画を担当したのは、大学で建築を専攻するという異色の経歴をもつ入社3年目の鳴海波奈子。マーケティング局営業部では初となるコンビニタイアップにかける思いをはじめ、入社の経緯、営業として目指すものなどについて話を聞いた。

入社1年目から、キャンペーン企画の担当者として裁量を与えられる

──2018年にWOWOWへ入社し、現在3年目の鳴海さん。大学および大学院では建築設計を学んでいたそうですね。

設計案を発表したり、チームで展覧会を開いたり、コンペに参加したりと、ずっと建築に明け暮れる生活をしていました。建築によって街全体を豊かにして、人々の生活を変えていく。そういったモノづくりに携わるなかで"モノづくりの楽しさ"を学ぶことができたと思います。

──大学院を卒業後も建築の道へ進む、という選択はなかったのでしょうか?

もちろん、就職活動の際に建築業界も候補に入れてエントリーしていました。一方で、建築の分野にかぎらず"モノづくりに携わることができる会社"を広く候補に入れていて、そのひとつがWOWOWだったという経緯です。

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──WOWOWのどんなところに興味があったのでしょうか?

そもそも建築を学んだきっかけは、中学時代に観た舞台でした。そのときの舞台芸術にとても感動して、「舞台芸術を学んでみたい」と建築の道へ進みました。WOWOWが舞台を放送していることも知っていて、ずっと観ていたんです。それで、就職活動をする際に「WOWOWだったら、舞台芸術を肌で感じられるような現場に関わることができるかもしれない」と思って、トライしてみました。

──就職活動当時に抱いていたWOWOWの印象は?

学校で学んできたことや、会社への思いについては、ほかの会社も興味を持って聞いてくださいましたが、WOWOWは私自身に興味を持ってくれている人が多いなという印象でした。趣味についての話を熱心に聞いてくれたり、自分の"人となり"を見てもらったような印象です。

──建築業界からも内定を受けたとのことですが、WOWOWを選んだ理由は?

街づくりに携わることができるデベロッパー業界と、建築を始めたきっかけでもある舞台に携わるかもしれないWOWOWとで悩みましたが...大学院まで建築の勉強をして、2級建築士の資格をとったので、ある意味「(建築の分野については)やりきったかな」とも思ったんです。それで「違ったジャンルに飛び込んでみたいな」と思ってWOWOWを選びました。このチャンスを逃したら、次にいつチャンスが訪れるのかもわからなかったので...。

それに、WOWOWでも建築系のドキュメンタリー番組を放送したり、舞台の番組も多いですから、大学院まで勉強していたことから、まったくかけ離れた世界というわけでもないと思いました。いつかは繋がるだろうから、「建築に戻りたい」と直近では思っていません。

──就職活動時から営業部を希望していたのでしょうか?

「行きたい部署」にも「行きたくない部署」にも挙げていなかったので、配属先を聞いてビックリしました(笑)。自分のなかに"営業"という要素がひとつもないと思っていたので「なぜ私が?」と思いましたが、「ひとりひとりの特性を見て配属先を決めます」と言われていたので、「なるほど。じゃあ頑張ろうかな」と。マイナスなイメージはなかったですね。

──入社してみて感じたことは?

1年目から意見やアイデアを親身になって聞いてもらえて、使えるものは取り入れてもらった印象です。キャンペーン案件の担当としてアサインされることも多いので、若手のうちから裁量をもって仕事をさせてもらえます。「とにかくやってみて、失敗したら自分が責任を取るよ。上の人間は謝るのが仕事だから」と部長も言ってくれるので、「チャレンジしていいんだな」と思えますよね。とてもやりやすいし、ありがたいです。

それに、営業って"数字に追われる生活を強いられる"とばかり思っていました。実際に追われてはいますが(笑)、"目標加入者数"というわかりやすい指標を達成するために、みんなで同じ方向に向かっているような雰囲気なので、そういった部署に最初に配属されてよかったなと思っています。部長が優しいのも大きいですけど(笑)。

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──部長とのやり取りで印象的だったことはありますか?

些細なことですが、面談で「鳴海はメモをたくさん取ってるよね。そういうのって、すごくいいと思うよ」って言われたんです。部長は普段からあんまりみんなのことを細かく見ているような印象がないので(笑)、ぼそっとそういうことを言われると嬉しいですし、「見てないようで見てくれているんだな。頑張らないといけないし、下手なこともできないな」と思いますよね。

──入社してこれまで、仕事のうえでターニングポイントになった出来事はありますか?

1年目の上期で仕事を学んで、下期から担当としてキャンペーンを持たせてもらえたことも大きかったですが......昨年の2、3月に開始するキャンペーンを3、4つ同時に進行したことでしょうか。

すごく不安だったので、「私がこんなに持って大丈夫ですか?」と聞きながら進めていました。それでも「フォローするし、なにかあったら責任は取るから、とにかくやりなさい」ということだったので、かなり度胸がついたと思います。楽しかったですし、ターニングポイントだったんでしょうね。もちろん、まわりに「いま、これをやっています」と逐一報告していました...うるさいぐらいに(笑)。

──まわりを巻き込んでいきながら?

そうですね。大きなトラブルにならないように、逐一まわりに報告・連絡・相談して「私、あのときちゃんと言ったからね」って、たくさん保険をかけておくタイプです(笑)。

7月7日から始まる、営業部としては初のコンビニタイアップを担当

──営業部のチーム構成について教えてください。

大きくは「量販」、「開発」、「プラットフォーム」の3つに分かれています。「量販」は、量販店さんの店舗で行なうプロモーションを扱うチーム。「開発」は、取引先企業の会員様向けにWOWOWの加入促進キャンペーンを行なうチーム。企業ごとに会員様の特性が異なるので、それぞれの顧客層に合わせて告知の方法、推奨番組といった、細かい内容を詰めていきます。

「プラットフォーム」はJ:COMやスカパー!といった、WOWOWをオプションチャンネルとして売ってくださる方々と協力して加入促進の施策を行なうチームで、そのなかでさらに「J:COMチーム」、「スカパー!チーム」といったような分け方をされています。

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──鳴海さんは現在、どのチームに所属しているのでしょうか?

「開発チーム」と「スカパー!チーム」に所属しています。開発チームには1年目から所属していて、スカパー!チームには昨年の10月、スカパー!サービスのなかでWOWOWを観ることができるようになったタイミングで所属しています。

──開発チームで担当する企業とは、例えばどんなところでしょうか?

例えば楽天のような、会員様向けサービスを行なっているところですね。例えば現在、楽天の会員様がWOWOWに新規でご加入されると、楽天スーパーポイント2,530ポイントがプレゼントされる「ポイントキャンペーン」を実施しています(※2020年6月17日現在)。同じような座組みで、カード会社との取り組みも多く行なっています。

──キャンペーンの延長で番組とコラボしたり、番組を企業と一緒に制作したりもするのでしょうか?

番組と繋げる場合は、宣伝部の案件になると思います。営業部は「番組に依らず、加入をコンスタントにとっていく」、宣伝部は「番組を利用しながら、マス向けにWOWOWの認知拡大を狙っていく」というイメージですかね。営業部でも番組のバナーを作ったり、先方の会員様に合わせた番組を訴求することはありますが、番組の大小に関わらず加入をとっていく部署だと思います。

──企業への営業は、開発チームが直接かけているのでしょうか?

開発チームで営業をかけることもありますし、広報部がコーポレートサイトで法人サービスの取り組みを紹介しているので、そこから問い合わせが入ることもあります。7月7日から始まるローソンさんでのコラボキャンペーンも、コーポレートサイト経由で広報部が繋いでくれました。

──ローソンとのコラボキャンペーンとは、どのような内容でしょうか?

ローソンの店舗で対象商品を買って、ポイントをためて応募いただくと、抽選で3,000名様にWOWOWの視聴料が最大2か月無料(初月無料+1か月無料視聴)となるクーポンが当たるというキャンペーンです。

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※画像はイメージです。実際の商品とは異なる場合があります。

──キャンペーンの目的は?

全国のローソン(約14,300店舗)を対象にキャンペーンを組むことで、新規のお客様がWOWOWに加入してくださるきっかけになればいいなと思っています。在宅率が上がっているいま、数ある放送局・配信サービスのなかからWOWOWを選んでいただきたいとも思いますし、WOWOWが放送するエンタメを楽しんでいただければと思っています。

もうひとつの目的として、WOWOWを現在ご利用いただいているお客様の多くが50代を中心とした年齢層ということもあって、ローソンに訪れる若年層の方々にも興味を持っていただきたいという狙いがあります。そして、興味を持っていただくだけでなく、抽選で確実に3,000名の新規加入をとり、その方々にWOWOWを楽しんでいただくこと。それを大きなゴールとして企画を進めました。

──店舗でキャンペーンに興味が向くように、なにか工夫した点などはありますか?

POPでしか表現できないので、POPが目に入ったときの第一印象が大事だと思いました。WOWOWのコーポレートカラーが青なので「青系のPOPにしようかな」と思いがちですが、WOWOWを知らない人にとって......コーポレートカラーは関係ないですよね(笑)。なので今回は、目を引くような黄色系のPOPを使ってイメージを変えてみたり、より"お得に感じられるような言葉"を使ってみたり、細かいところまで調整しているので、3,000名をしっかりと獲得したいと思っています。

──先ほど「広報部経由で今回のキャンペーンのお話がきた」とのことでしたが、なぜWOWOWに声がかかったのでしょうか?

WOWOW以外にもきっと候補はあったと思います。ただ、我々営業部としては、これまでコンビニを使ったキャンペーンを色々考えてはいたものの、なかなか実現までに至らなかったこともあり、「なんとしてでもやりたい。カタチにしたい」と、かなりのスピード感を持って企画を進めたのが大きかったかもしれません。

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──コンビニを使った施策を実績として残すというのが、チームとしてのミッションでもあった?

そうですね。昨年12月にご提案いただいて、すぐに社内確認をとって、1月には「ご一緒できます」とお返事しました。

なぜそんなに実績を残したかったかというと......先ほどお話ししたように、開発チームは企業さんの会員様向けのキャンペーンが多いので、オープンではなくクローズドの施策が多いんです。それに対して今回のコンビニを使ったキャンペーンは、オープンかつマス向けになるので、実現できたらさらに開発チームとしての広がりを見せられるんじゃないかと思いました。

──企画を進めていくなかで、一番苦労したことは?

新規加入のオープンなキャンペーンになるので、既加入者の方々に「なにこれ?」と思われないような内容にしないといけないので、そのためにも、社内で早めの調整をして、マーケティング局の他部署に「この内容で問題はないですか?」と早めに共有し、ひとつひとつ指差し確認をする感じで(笑)、細かく調整していきました。

  

営業としての都合だけでなく、お客様に寄り添った加入動線になっているか

──社内調整を円滑に進めるために工夫していることはありますか?

先ほどと同じことになりますが...「なんでも言っちゃおう」と(笑)。知ったかぶりや、ひとりで抱え込むようなことをせず、その都度、報告・連絡・相談をする。「ここがわからないんです」って言ったら、教えてくれない人はひとりもいないので。仕事では思ったことはなんでも言って、ここまで生きてきました(笑)。

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──後輩の面倒をみる立場でもあると思うのですが、後輩と接する際に気を付けていることはありますか?

私のOJTでついてくれた先輩は、進捗の確認や、わからないことがないか等、しょっちゅう聞いてくれる方だったんです。新人だと「いま、聞きに行っていいのかな?」とかって気を使ってしまうこともあるので、そうやって先輩から聞いてくれたのはとてもありがたかったです。だから私も先輩を見習って、なるべく聞くように意識していますが先輩ほどはできていないと思います。

──コロナ禍において、働き方に変化はありましたか?

3月からずっと在宅勤務で、基本的には個人情報を扱うときしか会社に来なかったんですが、業務自体に支障はないので「そうか、会社に行かなくても仕事ってほぼできちゃうんだ」って最初は思っていたんです。それが、最近週2回ほど会社に来るようになって、「やっぱり会社に来たほうがいいな」と実感することが多くなりました。

というのも"その場で生まれるもの"って、あるんですよね。家にいると、自分からアクションを起こさないとまわりの人たちに話を聞けませんが、社内にいれば誰かしら話しかけてくれたり、自分も「あ、そういえばこれってどういうことですか?」と聞きやすいです。そこで生まれた会話が、新しいアイデアのきっかけになったりもするので、会社で顔を合わせることって大事だなと改めて感じました。

──今回の企画に限らず、鳴海さんが企画を考える際に大事にしていることは?

営業として加入をとることが一番ですから、まず第一には「加入してくださる方を最大化できる方法を考える」。それにプラスして「お客様の視点に立つこと」。加入動線に無理はないか、加入手続きの途中でお客様が離脱した場合、その原因はどこにあるのか。「加入をとる」という目的のみで先行してしまうと、そういったものが見えなくなってしまうので、つねにお客様の視点に立つことが大事だと思います。営業としての都合だけでなく、お客様に寄り添ったものになっているか。数字に走ると忘れがちですが、そこを一番大事にしたいと思っています。

──自分が営業に向いていると思いますか?

向いているかはわからないですが、理系出身だからか数字を見ることに自分はそこまで抵抗がないんだなって気づきました。日々数字を追うなかで、自分が担当したキャンペーンが跳ねたりすると嬉しいですし、成果が数字として表れるのが楽しいですよね。それに、建築設計の授業で自分が設計したものについてプレゼンする機会が多かったせいか、企画書をつくるのも嫌いじゃないですし、苦にもなっていないので向いてなくはないかなと思います。簡単なポスターやPOP案とかも、IllustratorやPhotoshopを使って自分で作っちゃったりしますね。

──営業として今後目指していることを教えてください。

コンビニの施策がやっと実現できたので、第二弾、第三弾と仕掛けていけたらいいなと思います。それから、これまでは「加入をとる」ことのみを目標にやってきましたが、「加入していただいた後に、どれだけ残っていただけるか」といった..."良い加入のとり方"みたいなものを考えないといけないんじゃないかと思っています。施策を考える段階から「どれだけ加入を継続してもらえるか。継続してもらえる施策は何か」といったことを考えながら、取り組んでいきたいと思っています。

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──「WOWOWをこんな会社にしていきたい」といったイメージはありますか?

「加入は営業部、解約はカスタマーリレーション部、マス向けは宣伝部」といった役割分担がされているなかで、各部署が自分の担当のところだけを見るのではなく、それぞれが全体を見ていかないといけないと感じています。
加入者様に視聴料2,300円を払っていただくことで成り立っているサービスですから、どうやったら2,300円を払っていただけるか、何をしたら長く継続していただけるか、会社全体で考えていかないといけないと思います。

──仕事をするうえで大切にしていることを教えてください。

自分が興味を持っていることを、いろんな人に共有する。そこから派生していくものがあると思っているんです。例えば私は防弾少年団(BTS)が好きなんですが、それをいろんな人に話すと、「鳴海はBTS好きなんだよね」「Paraviの番組見た?」と話が繋がっていくんです。エンタメを扱っている会社ですから、それがもしかしたら、まわりまわって仕事に繋がっていくかもしれない。だから、自分の好きなことを恥ずかしがらず、どんどんまわりに共有していくことを大事にしています。

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インタビュー/とみたまい  撮影/祭貴義道