2026.06.25

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ラグビーの本格的な中継開始から10年。7月からは新たな大会も独占で放送!

WOWOW スポーツ事業部 プロデューサー 松田壮哉
WOWOW スポーツ事業部 プロデューサー 金井悠奈

ラグビーの本格的な中継開始から10年。7月からは新たな大会も独占で放送!

今年、日本初の全試合ライブ配信をした女子シックス・ネーションズ。その興奮冷めやらぬまま、7月には男子の新たな世界大会、ネーションズチャンピオンシップが開幕。世界的に人気が高まるラグビーの魅力や見どころを、プロデューサー2人にうかがった。

10年目となる今年は、"初"の中継や大会がめじろ押し

──お2人はプロデューサーとしてラグビー番組を担当されていますが、まず最初にスポーツ事業部では主にどのような業務を行なっているのかお話しいただけますか。

松田 基本的には試合の中継がメインになります。WOWOWが現在携わっているスポーツはサッカー、ラグビー、テニス、ボクシング、バスケットボールの五つになるのですが、国内外で開催されるそれらの試合を中継しつつ、さらにはスポーツファンや初めてご覧になる方にも楽しんでもらえるようなオリジナル番組も制作しています。例えばラグビーであれば、大会の見どころを紹介する特別プログラムや、代表選手やヘッドコーチのインタビューなどですね。

金井 私も主に試合中継や番組制作です。最近だと、ジャパンラグビーリーグワンのコベルコ神戸スティーラーズでヘッドコーチを務めていたデイブ・レニーさん(7月からはニュージーランド代表"オールブラックス"のヘッドコーチに就任)と日本代表のキーマン李承信選手へのインタビューを行ないました。また、WOWOWラグビーのSNSも担当しています。番組や大会の告知だけでなく、各国からのニュースや選手たちの情報を拾い上げ、「WOWOWラグビー」のアカウント(X : @wowow_rugby、Instagram : wowow_rugby)を通して発信しています。

2606_features_rugby_sub01_w810.jpgWOWOWスポーツ事業部 プロデューサー 金井悠奈

──金井さんは2026年1月からラグビー班に配属になったそうですが、もともとラグビーに詳しかったんでしょうか?

金井 いえ、正直に言うと初心者でした(苦笑)。2015年のブライトンの奇跡(日本代表vs南アフリカ代表)や2019年に日本で開催された男子のラグビーワールドカップといった大きな大会は見ていたのですが、海外ラグビーに関しては詳しくなくて。ですから、4・5月に行なわれた女子シックス・ネーションズを番組プロデューサーとして担当することになった時はすごく驚きました。たくさん勉強したので大きなやりがいも感じました。

──お話にあったように、女子シックス・ネーションズの中継を始め、2026年はWOWOWでラグビーの試合や関連番組を例年以上に数多く放送・配信していますね。

松田 WOWOWで本格的なラグビーの中継をはじめたのが2016年で、今年でちょうど10年になります。それもあって、WOWOWとしては非常に力を入れているところです。

金井 中でも女子シックス・ネーションズは起源とする大会から数えて30年ほど続いている大きな大会なのですが、日本で全試合をライブ配信するのは初めてのことでした。その歴史的な試みをWOWOWでできたことは本当にうれしかったです。

世界中が注目する、トップ12カ国によるネーションズチャンピオンシップがついに開幕!

2606_features_rugby_sub02_w810.jpgGetty、写真アフロ

──女子シックス・ネーションズに続き、今大きな注目を集めているのが7月から始まる男子のネーションズチャンピオンシップです。これはどういった大会なのでしょう?

松田 今年から新しく始まる大会で、2年に一度開催されるものになります。大きな特徴としては、従来のワールドカップに出場できるのが20カ国(2027年開催からは24カ国)なのに対し、ネーションズチャンピオンシップは12カ国。しかも予選などがなく、北半球6カ国と、南半球4カ国に日本とフィジーを加えた計12カ国による戦いなので、どれもレベルの高い試合ばかりだと言えます。日本代表は現在世界ランキング12位ですので、強豪の海外勢を相手にどう挑んでいくのかも見どころです。

──出場する12カ国を北半球と南半球にグループ分けしているのも面白いですね。

松田 そうなんです。日本代表は南半球のグループに属し、7月と11月の2回に分けて北半球の6カ国と戦います。この北半球のグループというのが、今年の2・3月に開催したシックス・ネーションズの出場国(イングランド、スコットランド、アイルランド、ウェールズ、フランス、イタリア)なので、本当に猛者ばかり。個人的にもワクワクしかないです(笑)。そもそもラグビーの大会において、ワールドカップ以外で北半球と南半球の国々が合同で試合をすること自体がまれで、その意味でも世界中が期待する、貴重な大会だと言えます。

2606_features_rugby_sub03_w810.jpgWOWOWスポーツ事業部 プロデューサー 松田壮哉

──開幕戦は7月4日。日本代表はイタリア代表との戦いになりますが、日本で試合が行なわれるというのも注目ポイントですね。

松田 イタリア戦のほか、7月18日のフランス戦も日本での開催となり、どちらもWOWOWが国際映像の中継を担当します。カメラの台数だけでも一般的なラグビー中継と比べて倍近くになりますので、臨場感のある映像をお届けしたいと思っています。
また、放送では、大会を通じて豪華解説陣もお招きする予定です。これまでのラグビー中継でも、レギュラー解説として元日本代表の大畑大介さん、斉藤祐也さん、栗原徹さん、大西将太郎さん、菊谷崇さんなどそうそうたるメンバーにご参加いただいていますが、それに限らず、2024年に引退された田中史朗さんや五郎丸歩さんもお呼びし、独自目線での解説もお届けできればと思っております。

──新たな大会だけに、どんな興奮が待ち受けているのか今からとても楽しみです。

松田 僕もです!実はラグビーの大会って、その多くがテストマッチなのですが、ネーションズチャンピオンシップは明確に順位が出る世界最強決定戦でもあるんです。それだけに、どの国も威信を懸けて本気でぶつかってくるはず。本当に興奮しかないです。また、WOWOWではこの大会を2030年まで中継することが決定していますので、ラグビーファン以外にも多くの方に関心を持っていただけるよう、「全試合、主役」をスローガンにWOWOWとしても大いに盛り上げていきたいです。

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人気が年々高まっていく女子ラグビーもWOWOWで独占ライブ配信

2606_features_rugby_sub05_w810.jpgGetty

──一方、WOWOWが初めて中継に臨んだ女子シックス・ネーションズは5月に閉幕しました。振り返ってみて、今年の大会はいかがでしたか?


金井 最終節最終戦がフランスvsイングランドという組み合わせだったのですが、両国とも4勝0敗同士の優勝争いでしたので、かなり盛り上がりました。最終的にイングランドが勝利し、驚異の8連覇、38連勝というのも圧巻でしたし、私にとってもプロデューサーという立場でこの大会の中継に携われたことは、本当に貴重な経験になりました。

松田 女子ラグビーは年々、海外で人気が高まっていますよね。今年はイングランドでの観客動員数が記録を更新しましたし。

金井 トゥイッケナムで行なわれた開幕戦は7万7120人だったそうです!イタリア、スコットランド、フランス、アイルランドでも各国過去最高の観客動員数を更新したり、中継の視聴者数も延べ900万人を超えていたりと、欧州の盛り上がりはすごいですね。世界各国で認知され始めているので、改めてWOWOWとしても、この女子ラグビーを日本国内でより多くの方に知ってもらえるように頑張りたいと思いました。

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──先ほどSNSで情報を発信されているというお話をされていましたが、大会前や大会中の反響はいかがでしたか?

金井 すごく大きかったですね。やはり、最初の頃は「女子にもシックス・ネーションズってあるんだ!?」という驚きの声をたくさん頂きました。それだけ興味を持ってくださる方がいるということでもあるので、視聴者の関心をさらに高めるためにも、注目度の高い開幕節と最終節の2試合には、日本語での実況と解説をつけることにしました。
中でも、開幕節のイングランドvsアイルランドには元女子日本代表の鈴木彩香さんに特別ゲスト解説でご登場いただきました。その際、女子ラグビーならではのお話......例えば、フィジカル面だけでなく、出産による身体の影響やジェンダーについてのお話もしていただき、プレー以外の部分での女子ラグビーの奥深さをお届けできたのではないかと思います。実は、こういった話題に関して、海外の放送はとてもオープンなんですね。対戦相手の選手同士が結婚しているといった関係性を紹介しながら、カメラでその2人を映していたり。日本ではあまりないことなので、世界のスポーツを扱っていく上で、すごく勉強になりました。

──女子ラグビーの中継は今後も続いていくのでしょうか?

金井 その予定です。来年になりますが、男子のシックス・ネーションズが終わった後に女子も開幕します。その間も、SNSでは絶えずいろんな情報を発信していきたいと思っています。今はInstagramとXを活用しているのですが、WOWOWが世界のラグビー界とファンをつなぐハブのような存在となり、そのことで、男子日本代表だけでなく、今以上に女子日本代表(サクラフィフティーン)にも大きな関心を持ってもらえるようになったらうれしいですね。

似て非なる男子と女子の試合展開の面白さ

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──改めての質問になりますが、お2人は男子ラグビーと女子ラグビーのそれぞれの魅力はどんなところだと感じていらっしゃいますか?

松田 共通しているのは、やはり体と体や、気持ちと体のぶつかり合いという肉弾戦の部分。そうかと思えば、キックを駆使して意表を突いた攻撃を仕掛けたり、足の速さを活かして相手をさらりとかわしていくプレーもある。トライを決めるための方法や過程がたくさんあり、その奥深さはラグビーの番組に携わらせてもらって初めて感じたことでした。

金井 いろんなスポーツで"チームが一つになる"という言葉が使われますが、スクラムのように実際に選手たちが肩を組んでフィールド上でぶつかり合う競技ってあまりないですし、そこがすてきだなと思います。それでいて迫力もスピードもある。どの角度から見ても、本当に興奮します。

松田 女子ラグビーに関しては、自陣からひとりで駆け抜けてトライまで持っていくような"個"の突破力が男子とは少し違うなと感じます。それに、攻守が入れ替わる場面が多く、試合の展開が目まぐるしく変化するのも見ていてすごく面白いです。男子は堅実にボールを運んでいくのに対し、女子は偶発的と言いますか、予測できない展開が起きやすい印象があります。

金井 女子は男子と比べて、スピード感やフィジカルのぶつかり合いが少し弱まるんです。だからこそ、一つ一つのプレーやルール、試合の展開が理解しやすいなと感じました。男子だと"今、何があったの?"と思っているうちに、もう次のプレーになっていたりするので(笑)。

松田 たしかに、普段あまりラグビーを見る機会がない方にとっては、女子の試合の方がルールや流れを把握しながら楽しめる良さがあるかもしれないですね。

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──また、WOWOWではラグビー以外にも多くのスポーツ中継を行なっていますが、WOWOWならではの強みはどんなところだと思いますか?

金井 番組作りがとても丁寧だと感じます。海外のスポーツ中継には現地の雰囲気や温度感が伝わりにくいという難点があるのですが、WOWOWではそこにプラスアルファの情報を差し込み、さらに、ハイレベルな解説者や実況も加えているので、海外の選手たちの活躍をいろんな視点で楽しむことができるんです。これは、先輩方が時間をかけて丁寧な番組を作り上げてくださったからこそですので、私もその強みをしっかりと継承していきたいと思っています。

松田 また、世界のレベルの高さやその魅力をどう伝えていくかにWOWOWはたけているなと感じます。僕がWOWOWに入社したきっかけでもあるのですが、WOWOWのスポーツ番組を通して世界に挑む日本人を見ていると、僕自身もすごく興奮するんです。テニスの錦織圭選手や、ボクシングだと井上尚弥選手、サッカーだと久保建英選手など。ラグビーも同様のことが言えて、日本代表が格上の国に対してどう挑むのかに視聴者はきっと興奮する。ですから僕も、そうした誰もが熱くなれる番組作りをこれからも意識していきたいですね。

──では最後に、今後の展望をお聞かせください。

松田 可能であれば、もっと海外に行きたいですね。現地で活躍する日本人選手や海外選手に取材する機会を増やし、アスリートたちの素顔など、いろんな面をお届けしていきたいです。

金井 私も同じです。WOWOWラグビーでお届けしている試合はどれも世界最高峰の舞台です。同時に画面を通してでは伝え切れない魅力もたくさんあると思います。ですので、解説者とともに視聴者の皆さんをお連れして一緒に現地会場の臨場感を味わう観戦ツアーなど事業的な取り組みも企画してみたいです。また、WOWOWラグビーは今年10周年となる節目の年、SNSも本格的に始め、こうして女子シックス・ネーションズの中継も始まり、男女問わずラグビーの注目度も高まってきていますので、放送・配信、SNSと幅広くラグビーの魅力を伝えていけたらと思っています!

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<プロフィール>
プロデューサー:松田壮哉(WOWOW スポーツ事業部)
2015年にWOWOW入社。スポーツ部でボクシングやLPGA女子ゴルフツアーの中継に携わり、2018年から営業部に在籍。2024年4月よりスポーツ事業部に配属となり、ラグビーの試合中継や関連番組の制作を担当。

プロデューサー:金井悠奈(WOWOW スポーツ事業部)
2024年にWOWOW入社。スポーツ事業部に配属となり、研修を経て、LPGAの番組制作へ。2026年1月からはラグビー班として女子シックス・ネーションズを中心に、各大会の中継に携わっている。

取材・文/倉田モトキ 撮影/福岡諒祠