2024.11.27

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2025年3月期第2四半期決算説明会レポート

2025年3月期第2四半期決算説明会レポート

2024年10月31日、2025年3月期第2四半期決算説明会を開催しました。説明会では、第2四半期の決算状況、今後の注目コンテンツや取り組み、「資本コストと株価を意識した経営実現に向けた対応」のへ取り組み、2024年度業績見通しなどについて説明しました。

出席者:代表取締役 社長執行役員 山本均、取締役 専務執行役員 尾上純一、取締役 専務執行役員 井原多美

2411_kessanreport_yamamoto_01.jpg代表取締役 社長執行役員 山本均

正味加入件数減少も前年同期と比べ良化

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2025年3月期第2四半期の新規加入件数は36万3千件、解約件数は42万9千件、正味加入件数は6万6千件の純減となりました。
新規加入件数は、サッカーなどのスポーツコンテンツや音楽ライブが好評を得たことや、4月に開始した新サービス「WOWSPO」により、これまでご加入いただけていなかった若年層のお客さまが多く加入したことなどで増加しました。一方で、目的番組の終了などにより解約件数も増加しています。
結果として累計正味加入件数は240万1千件と、前年同期に比べ7万4千件の減少となりました。正味加入件数はマイナスですが、前年同期より1万8千件良化しています。

2411_kessanreport_onoue.jpg取締役 専務執行役員 尾上純一

売上高は増収、経常利益は増益も、特別損失で中間純利益は減益

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売上高は373億61百万円と前年同期と比べ7億47百万円の増収、経常利益は16億5百万円と前年同期と比べ1億37百万円の増益となりました。売上高は、映画事業・番組販売などの収入増加やグループ会社の売上増加などにより増収となりました。売上高の増加に伴い、経常利益は増益となっています。
また、特別損失として17億70百万円を計上しました。これは4Kチャンネル「WOWOW 4K」の放送サービス終了、コンテンツ情報統合管理システムの開発中止による減損損失の計上などによるものです。結果として中間純利益は9億円の減益となりました。

収益向上に向けた取り組み

2411_kessanreport_ihara.jpg取締役 専務執行役員 井原多美

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収益向上に向けた取り組みの一つに、音楽を軸とした多層化展開が挙げられます。2024年11月8日からスピッツ初の大規模展覧会「SPITZ,NOW! ~ロック大陸の物語展~ Special Supporter マイナビ」が開催されます。2022年にオリジナル番組「優しいスピッツ a secret session in Obihiro」を放送・配信し、2023年に同番組を劇場版として公開、そのDVD販売に続く新たな多層サービスです。
10月にはWEST.とWOWOWがタッグを組み実現したオリジナルライブを放送、11月22日より劇場版『WEST.10th Anniversary Live"W"-Film edition-』が公開されます。さらに12月13日より『劇場版JUJU 20th ANNIVERSARY「YOUR REQUEST」』も公開予定です。映画館で臨場感のあふれるライブ映像をお届けします。

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スポーツコンテンツからはゴルフ企画を紹介します。「LPGA女子ゴルフツアー 2025最終予選会」ではWOWOWオンデマンドPPVで配信チケットを販売し、単一商品である放送配信サービスを超えた展開を進めています。
「LPGA ロッテ選手権」では、古江彩佳選手の優勝で大いに盛り上がり大好評をいただきました「アムンディ・エビアン選手権」に続き、HISとのコラボレーション企画による観戦ツアーを実施します。片平光紀プロが決勝戦を楽しむポイントをツアー参加者だけに解説する企画やハワイでのゴルフコンペ開催など、WOWOWならではのツアーをお楽しみいただきます。

2411_kessanreport_yamamoto_02.jpg代表取締役 社長執行役員 山本均

「資本コストと株価を意識した経営実現に向けた対応」のへ取り組み:成長戦略、財務戦略

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当社は2024年4月26日に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」を公表しました。そこで掲げた成長戦略・財務戦略に基づく取り組みを説明します。
成長戦略に関しては、さまざまな切り口で商品展開を行ない、コンテンツを軸に多層サービスの開発提供といった新たな取り組みに加え、「メディア・サービス(放送・配信サービス)の構造改革」では、不採算事業の撤退として4Kチャンネル「WOWOW 4K」の放送サービス終了を決断しました。引き続き、中長期的な経営資源の選択と集中を行ない、メディア・サービスの構造改革を推進していきたいと考えております。
財務戦略で掲げた「政策保有株式の縮減」に基づき、当社保有の上場有価証券1銘柄の売却を決定しました。政策保有株は当社の中長期的な向上に資するものであるかを熟考し、慎重に保有を検討しつつ、資産効率の向上・財務体質の強化とともに縮減を進めます。

「資本コストと株価を意識した経営実現に向けた対応」のへ取り組み:財務戦略(投資の推進に基づいた取り組み)

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同じく財務戦略で掲げた「有利子負債の活用も視野に入れた、投資の推進」に基づき、株式会社cinra の孫会社化、TNLメディアジーングループ3社との事業提携を発表 しました。
当社の連結子会社・株式会社WOWOWコミュニケーションズは、デジタルマーケティングのさらなる成長と事業価値の最大化が見込めると判断し、株式会社cinraの全株式を取得しました。
また、TNLメディアジーングループであるTNLメディアジーン・株式会社メディアジーン・株式会社インフォバーン3社との事業提携およびTNLメディアジーンが発行する転換社債の取得を実施しました。当社がさらに注力したいコマースを始め、メディアや広告などの領域でも事業シナジーの創出を見込んでいます。

業績予想を修正(2024年10月31日公表値)

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2024年度収支計画は、9月27日に発表したものから業績予想を修正しました。
売上高は公表値から1億円増収の756億円に修正、営業利益・経常利益に変更はありません。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は、9月27日に「WOWOW 4K」放送サービス終
了と、コンテンツ情報統合管理システムの開発中止に伴う特別損失の計上を発表し、0百万円に修正いたしました。本日の公表値では投資有価証券売却益が発生していますが、第2四半期決算を踏まえて法人税などの見積りを再検討した結果、9月27日の公表値からの変更はありません。

加入計画も公表値から変更はありません。第2四半期時点の正味加入件数はマイナス6万6千件ですが、積極的に番組費を投下することで当初の加入計画プラスマイナスゼロを目指します。

安定的な配当を維持

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2024年度配当計画も変更はなく、1株当たりの配当30円を計画しています。株主還元の重要性を認識していますので、減益の状況下でも安定的な配当を行う方針を維持しています。


説明と質疑応答の後、山本は今期半年間の取り組みを改めて振り返り、さらに「WOWOWを再度成長軌道に乗せるためのさまざまなチャレンジ」にスピードを上げて取り組んでいく意志を伝え、説明会を終えました。

2025年3月期第2四半期決算の詳細については、以下の資料もご参照ください。

2025年3月期 第2四半期決算資料

決算短信
決算説明会資料
DATA BOOK