WOWOW 4Days インターンシップを開催!WOWOWオンデマンドの認知拡大のために学生たちが考えた斬新なアイデアの数々に社員からも称賛と驚きの声が!
9月26日(月)から29日(木)までの4日間にわたってインターンシップが開催された。参加したのは2024年3月卒業を予定している学生約30名。学生たちは五つのチームに分かれ、WOWOWオンデマンドの認知拡大というテーマに向き合い、最終日にはプレゼンテーションを行なった。
学生たちの鋭い指摘や現状分析、斬新なアイデアには同席したWOWOW社員からも驚きや称賛の声が! 【WOWOW 4Daysインターンシップ】の様子をレポートする。
【Day1】(現状理解)
インターンシップ初日は、まず「WOWOWとは?」「WOWOWオンデマンド(以下、WOD)とは?」といった企業・サービスの紹介、そして各部署の仕事の説明からスタート。さらに"チームビルディング"と称して各チームに、インターンシップ期間中のフィロソフィー(理念)やグラウンドルール、個人目標/ゴールの設定などを行なった。
ちなみに今回のインターンシップの募集には400名を超える応募があり、書類選考、WEBテスト、さらにオンライン面接を経て約30名が参加することになった。
そして、今回のインターンシップで取り組むテーマ(課題)は......
学生向けのインターンシップとは思えないほど本格的な、まさに今WOWOWが直面している課題に取り組むことに。
【Day2~Day3】(未来の戦略を練る)
2日目と3日目は、Zoomを活用しての「オフィスアワー」および「グループワーク」が実施された。
オフィスアワーは、オンラインで学生たちがWOWOWの社員に質問をする時間。今回のテーマに直結するWODやカスタマーサービスを担当する部署、WOWOWで放送・配信されるドラマや映画などのコンテンツの制作に関わっている部署、技術的な部分でWOWOWを支えている部署など、10部署16名もの社員が参加し、現場の人々に仕事の内容やWOWOWが直面している課題などについて直接話を聞ける貴重な機会となった。
【Day4】(未来を共有する)
いよいよ最終日! 前日までのグループワークでは、テーマについての話し合いはもちろん、プレゼンテーションに向けた準備もあり、夜遅くまで取り組んでいたというチームも。プレゼンテーションは各チーム15分間で、その後、約10分の質疑応答が行なわれた。
<Aチーム>
トップバッターのAチームは「"好き"をきっかけに"好き"が増えていくWOD」というタイトルを掲げ、WODに対する認知度が低い若年層への施策を提案。
短期施策としてWODの料金設定を高めに感じている若年層向けに「音楽」「スポーツ」コンテンツの期限付き配信チケット、ジャンル別のプランを導入すること、さらにデジタルサイネージを使った広告展開やWOD主催によるサッカーゲームの大会の開催によるプロモーションなどを提案する。
そして中期施策で一時的な加入からプラン別の加入、そこから通常のWODへの加入・定着を促すための独自コンテンツやコミュニティ形成などの提案を行なった。
質疑応答では、現状分析から短期・中期施策に至るまでのストーリーの説得力の高さに対する称賛の声があがり、社員からは「ゲーム大会の開催について、ぜひ詳しく教えてください」との意見がありました。
<Bチーム>
続くBチームは、WOWOWの将来的なゴールとして「総合エンタメ企業として認識してもらい、映像、イベントなど提供するサービスを楽しんでもらうこと」を掲げ、そのために「加入者の継続率を上げる」ことを中期的な目標とする。そこでターゲットとして「オンデマンドサービスを利用したことのない映画・ドラマ好きな40代」を設定。通勤時間を想定した"電車キャンペーン"やWODをより理解してもらうための"WOD活用講座"の実施など、独自のプロモーションプランを展開。また、SNSを利用した施策についても、映画監督や俳優など"プロ"の人々を巻き込んでのコミュニティ形成などを提案した。
WOWOWと言えば「放送」というイメージが強い(=オンデマンドに対する認知が低い)という課題の一方で、WOWOWそのものの認知度は高いという分析から40代をターゲットにした点について、社員からも「説得力がある」という声が上がる。
また「他の配信サービスではなく、WOWOWを選ぶ理由はどこにあると思うか?」という質問にBチームは「一番の強みはオリジナルコンテンツ」と語り「40~50代向けの作品が多く、コンテンツの力で選んでもらえると思います。宣伝で認知を高めることが重要」と強調していた。
<Cチーム>
Cチームは「W-oneプロジェクト」と名付けた独自のプロジェクトを立案!
WODの現状について、中高年向けのコンテンツが多く、若者向けが少ない=SNSでの話題性が弱いという点を指摘し、ターゲット層を「SNS利用をする、20~30代男女」に設定し、短期目標として「SNSでの話題性を用いた若年層中心のWODの認知拡大」を掲げる。
加えて、スポーツや音楽コンテンツでの新規加入者の視聴後の解約率にも着目し、中期目標を「参加型コンテンツによるWOD利用者の契約継続率向上」とする。
これらの目標を達成するために"WOWOWチケット(WOWチケ)"というアイテムを配布し、これによって視聴者が若手アーティストを選定したり、ドラマの展開を決定する――すなわち視聴者が「プロデューサーになる権利」を得るという視聴者参加型の施策を提案した。
的確な現状分析と具体性を持った提案に、社員からは思わず「"若者向けのコンテンツが少ない"という指摘が刺さり過ぎて......(苦笑)」、「私もチケット制度は何度か提案しているんですけど、まだ実現できていなくて......」との声も!
<Dチーム>
Dチームは「メタバース※ 空間の利用したコミュニティづくり」という独自性あふれる企画を目玉として提案!
WOWOWが抱える課題として「コンテンツの専門性が高い=ライトな層には手が出しにくい」という点を指摘しつつ、この弱点を逆手に取り「高い熱量を持った人が集まりやすい」と再解釈。"オタク心"を持った熱い視聴者をいかに満足させるか? という視点でメタバース空間の利用を提言する。
メタバース空間でのコミュニティを形成することで、同じ趣味を持った仲間や制作側の人間、著名人ともつながることができるという点や、他者とのつながりを持つことで新たなジャンルを開発する(=クロスジャンル)きっかけにもなり、継続したWODの利用を促すことにもなるといった利点を強調する。
またメタバース空間だからこそ可能な演出など、メタバースの活用方法についても具体性をもって言及。VOD(Video On Demand)×メタバースの前例がまだないことから、メタバース市場を先駆者として切り開く意義にも触れ、「WOWOWはメタバース空間を持っているという事実そのものがWODの名刺代わりにもなる」と説く。斬新かつ緻密なアイデアに、プレゼンを見守る社員も興味津々の様子だった。
※インターネットを利用した「仮想空間」で交流やサービスを楽しむ場所
<Eチーム>
トリを飾ったEチームも、他チームに負けず劣らずのオリジナリティーあふれる企画を提案。オンデマンドサービス利用者の中核である若年層を取り込むための施策として「#WOWコン」と銘打ったコンテストの開催を企画する。
学生を対象に映像作品を募集し、コンテスト企画を毎年定例企画として行なうというもので、「TikTok部門」と「ドラマ部門」に分けて展開。一夜にしてバズる可能性を秘めたTikTokを介してWODのCMを投稿してもらうことで、若年層への飛躍的な認知度向上をもくろむ一方、WOWOWの得意分野でもある「ドラマ部門」では、WOWOWによる制作サポートを特典とするなど、それぞれの媒体の特性を活かした提案を行ない、プロモーションやキャンペーンについても具体的で緻密な施策を企画した。
強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)を分析し、戦略を立てる「SWOT分析」を駆使した現状分析、そこから具体的な施策にまで落とし込んだ企画力に対し、社員からも称賛の声が上がった。
全チームのプレゼンが終了後、「WODサービス部」鈴木聡部長、「カスタマーエクスペリエンス戦略部」市嶋健太郎部長、「コミュニケーションデザイン部」清水大志部長による講評および採点結果の発表が行なわれた。3者とも、学生たちの緻密な現状分析と着眼点、発想力に驚かされた様子。良かった点や興味深い点についてはもちろん、改善点を指摘する言葉にも熱がこもっていた。
イベント終了後のアンケートでは「社員の方々が学生のわれわれの意見を真剣に受け止め、フィードバックをくれたことに感銘を受けました。自分の意見が社会人の方にとって聞く価値のあるものかもしれないと感じられ、今後の就職活動に前向きになれました」といった声やオフィスアワーでの社員とのやり取りを通じて「意図を持って質問することの難しさと重要さについて学んだ」など、WOWOWという会社についての理解を深めるだけでなく、さまざまな気付きや成長を得る機会になったとの声が多数寄せられていた。
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取材・文/黒豆直樹 撮影/祭貴義道