港区立赤坂中学校の生徒へのキャリア教育プログラムを開催!
1月中旬、中学生のためのキャリア教育プログラム「港区立赤坂中学校 in 株式会社WOWOW」が開催された。
多彩な5人の社員が参加「WOWOWは憧れの会社だった?」の答えは......!?
このプログラムは子どもたちが、早い段階から将来の生き方について考える機会を得て、夢のある未来を描けるように、さまざまな活動を展開している「認定NPO法人 キーパーソン21」と共同で2012年より実施している。今年は1年生の2クラス計49人をWOWOW本社に招待。当社からは総務部や技術企画部のメンバーに加え、"おもしろい仕事人"として鳴海波奈子さん(事業部)、河西達彦さん(カスタマーサービス部)、清水潔之さん(WODサービス部)、陸正妍さん(りく しょうけん)(映画部)、南雲壮太郎さん(考査部)の5人が参加した。
イベントの様子
第1部「おもしろい仕事人がやってくる!」では、まず、当社がどんなビジネスをしている会社なのかを中学生たちに紹介。総務部の長田華奈子さんによる、放送・配信やカスタマーサービスに関する説明に続いて、技術企画部の社員による、辰巳放送センターのバーチャル見学ツアー、さらに3DオーディオやVRアニメーションなど、WOWOWの技術開発の最前線といえるWOWOW Labの紹介などが行なわれた。
(左)総務部・長田、(右)バーチャル見学ツアーの様子
続いて、鳴海さん、河西さん、清水さん、陸さん、南雲さんが"おもしろい仕事人"として登壇。それぞれ現在、どのような仕事に従事しているかを説明し、さらにさまざまな質問に「〇」と「×」の札で回答した。
映画部で海外ドラマの調達を担当する陸さんは中国出身で、大学卒業後に日本の大学院に進学し、その後、WOWOWに入社。「TVっ子だった?」という質問に「〇」を掲げ、「日本のコンテンツとのファーストコンタクトがTVでした」と子どもの頃から日本のアニメ、ドラマなどを見てきたと語る。
鳴海さんは「WOWOWは憧れの会社で入社を目標にしていた?」という質問に「×」の答え。もともと「ドラマのセットや美術が大好きで、それについて勉強したくて大学で建築を専攻した」とのこと。「就職は建築とエンタメ、どちらにしようか?と考えて、内定をもらったWOWOWにしました(笑)」と明かす。事業部では映画に関わる仕事に従事し、プロデューサーのアシスタントを務めており「つらいことも多かったり、スケジュールのコントロールも難しかったりしますけど、現場で好きな芸能人に会えたときは活力になります」と語る。「憧れの芸能人に会えたか?」という質問に「私は森田剛さんが大好きで(笑)、昨年、映画『前科者』で実際に姿を見られたときはうれしかったです。」とニッコリ。中学生たちからも笑いが湧き起こった。
南雲さんは考査部という、中学生にとってはあまりなじみのない部署について「暴力シーンや、人権問題を扱う映像などが放送・配信されるとき、視聴者の皆さんが嫌な気持ちにならないように工夫をしてお届けする"風紀委員"のようなお仕事です」と説明。
河西さんは、視聴者とWOWOWをつなぐカスタマーサービス部の仕事について「お客さまに一番近い部署」と語り、「いまの仕事は楽しいですか?」という問いに「〇」を掲げる。「番組への感想や要望が一番早く入ってくる部署です。時にお客さまからお叱りを受けることもありますが『楽しかった』とか『面白かった』など、いろんな声をいただけます」とそのやりがいについて語ってくれた。
WOWOWオンデマンドのアプリの開発、運用に携わる清水さんも同じく「いまの仕事は楽しいですか?」という問いに「〇」と回答。「僕自身、映画も音楽も大好き。WOWOWはいろんなジャンルのコンテンツを扱っていて、そこに仕事で関われているのは楽しいです」と語る。そして「例えば、サッカーや映画しか見ないという人に、他のいろんなジャンルのコンテンツを楽しんでもらえるようにしたいです」と今後、実現したい仕事について語った。
大人たちがアドバイス「興味あること試して」「好きを見つけて!」
そして、第1部の最後には、5人の"仕事人"から中学生たちにメッセージが贈られた。
「いろんな人がいて、ひとりひとり関心を持っていることが違うので、そこに耳を傾けるだけで違う世界が見えてくると思います。相手の好きなことを聞いて、可能性を広げてください」(鳴海さん)
「日常で気になったことでも、仕事と関係なさそうなことでもいいので、興味のあることを早いうちから前のめりでどんどんやってみてください! 」(河西さん)
(左上より時計回り)事業部・鳴海、カスタマーサービス部・河西、
映画部・陸、WODサービス部・清水
「自分自身、中学生の時は将来、何になりたいとか全然分かんなかったです。食べたことのないものは好きか嫌いかも分かんない。好きなものがあればラッキー!くらいの感覚で、いろいろ試してみてください」(清水さん)
「ありのままでいてください。私自身、"好き"だけで突き進んで、まさか日本で働くことになるなんて想像できませんでした。まだまだたくさん時間はあるので"好き"を試してみてください」(陸さん)
「興味のあることはなんでもトライしてください。楽しくないことも『めんどくさい』じゃなく、ぜひトライしてみてください。すぐに結果が出ないことも多いけど、絶対に生きてくるし糧になります」(南雲さん)
さらに総務部の長田さんも「いま、みなさんが感じる『これしている時が楽しい!』という気持ち大切にしてください」と呼びかけ、最後に総務部・佐々義也さんも「いまが一番楽しい時期なので、よく遊んで、遊んで、遊んで、ほどほどに勉強も頑張って!」と生徒たちにエールを送り、生徒たちは真剣な表情で、普段、なかなか触れ合う機会のない働く大人たちの言葉に耳を傾けていた。
(左)考査部・南雲、(右)総務部・佐々
「すきなものビンゴ」を通してあなたの「わくわく」を探そう!
続いて第2部では、中学生たちはチームに分かれて「すきなものビンゴ」を行ない「お仕事マップ」を作成した。こちらはゲームを通じて、自分がわくわくすることを探していくというワークショップ。各テーブルにWOWOW、キーパーソン21のスタッフがファシリテーターとして付いてゲームに参加した。
ビンゴでは「好きなこと」や「熱中したこと」「やってみたいこと」などを思い思いに記入していき、それを参考に「お仕事マップ」を作成。「いま最もわくわくすること」を探し、いまの自分が興味のある仕事や、やりがいを導き出していく。
多くの生徒たちにとって、このビンゴは「好きなもの」や「やりたいこと」を通じて自分自身と向き合い、自らを見つめ直す貴重な機会となった模様。ファシリテーターの大人たちが、自身の経験を踏まえて語るアドバイスやヒントに、興味津々で聞き入る姿も見られた。こうして、生徒たちは仲間たちや、普段交わることの少ない大人たちとのコミュニケーションを通じて、いま現在の興味やモチベーションについて、深掘りをしていく。
ある生徒は「声優(アニメのキャラに命を吹き込み、世界観を作ってくれる)」「プロデューサー(プロデューサーがいないとコンテンツが作れない!)」、「ヘアメイク(推しをよりカッコよくしてくれる。その役に合ったメイクを施し、より没頭させてくれる)」と三つの仕事を挙げ、ここから自身をわくわくさせてくれるエンジン(=わくわくエンジン)が「画面から元気を届けること」だと導き出す。
(左)総務部・加藤新次郎さん
別の生徒はわくわくするお仕事として「海洋研究者」「医者」「生物学者」を挙げ、「人類の発展に貢献できる発見、研究をすること」が自身のわくわくエンジンだと発表してくれた。
その他の生徒も、ゲームとワークショップを通じて、自分の「好き」や「情熱」を再確認したり、思いも寄らなかった自身の"わくわくすること"を見いだしたようで、およそ3時間の課外授業を楽しんだ様子だった。
取材・文/黒豆直樹 撮影/鈴木愛子
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