「WOWOW百貨店」がグランドオープン!映画にドラマ、スポーツ、音楽、グルメまで扱うWOWOWだからできる唯一無二のECサービスに
会員事業戦略局 EC事業部 部長 真武 綾会員事業戦略局 EC事業部 淤見 守里会員事業戦略局 EC事業部 黒澤 優介会員事業戦略局 EC事業部 久岡 優斗

「人生を楽しむ大人のための百貨店」というコンセプトのもと、WOWOWの新たなECサービス「WOWOW百貨店」が先日グランドオープンを迎えた。映画、ドラマ、スポーツ、音楽、そしてグルメを中心としたライフスタイル商品などの多彩なラインナップを揃えてお客さまをお迎えするが、WOWOWならではの強み、魅力とは?今年4月に立ち上がった EC事業部で事業全体を統括する真武綾、商品開発担当の淤見守里、黒澤優介、プロモーション・マーケティング担当の久岡優斗の4名(トップ写真右から)に話を聞いた。
なぜ「百貨店」? 湖畔に佇むビジュアルの真意とは―― 本物志向のお客さまに楽しんでいただくために
―「WOWOW百貨店」の立ち上げに至った経緯について聞かせてください。
真武:WOWOWが掲げている中期経営計画(2025-2029年度)では、「会員の日常に"夢中"を提供する企業」へと進化することを目指しています。「WOWOW百貨店」は、それを具現化する新しいサービスという位置づけです。「人生を楽しむ大人のための百貨店」というコンセプトを設定し、中期経営計画の中核事業の一つとしてECを立ち上げる運びとなりました。
―「WOWOW百貨店」という名称にした経緯や意図についても教えてください。
真武:2025年4月にEC事業部が発足する1年程前から、前身となる新コマース準備プロジェクトでECに関する検証を行なってきました。その中で、実際に商品を販売してみたんです。自宅で映画館気分を味わえる「おうちシアターチェア」や、「暮らしをたのしむ、料理道具」という番組に連動した玉子焼き鍋、京都の料亭のおせちなど、いろいろなものを試してみた結果、お客さまは価格の安さや量の多さではなく、質の良さで商品を選んでくださることが分かりました。当初はややカジュアルな名称をイメージしていたのですが、この結果を受けて、"上質感"や"セレクト感"を表現したほうが、私たちの実現したいサービスに合致するのではないか? と考え、「百貨店」という名称を思いつきました。本物志向の大人のお客さまに楽しんでいただきたいというのもありますし、音の響きからもサービス内容をイメージしやすいため、「WOWOW百貨店」と命名しました。
EC事業部 真武 綾
黒澤:「百貨店」という名称で完全にECサイトというのは珍しいですし、キービジュアルも湖畔に百貨店が立っているという架空の設定で(笑)。でも、その組み合わせが面白いなと思っています。当初は都会の街中に百貨店が立っているビジュアルだったんですが、「もっと"ありえない"雰囲気でいいんじゃない?」という話になり、このキービジュアルになりました。
WOWOW百貨店のキービジュアル
―さまざまなECサービスがある中で「WOWOW百貨店」ならではの特徴、強みはどのようなところにあると思いますか?
真武:まず、WOWOWは映像事業を30年以上続けてきて、現在では200万をこえるお客さまがいらっしゃいます。そして、そのお客さまに対して、プログラムガイドやメールといったツールでコミュニケーションできるところが強みだと思っています。
開局以来、世界中の良いものを探してお客さまに届ける"目利き力"と、オリジナルで新しい価値を創り出す"制作力"で映像事業を展開してきましたが、それをECでも活かしていきたいですね。他のどこにも似ていない、ユニークなECサービスにしたいと考えています。
―プロモーション面で注力されている点などについて教えてください。
久岡:私は今年の7月にキャリア採用で入社しました。前職でも通販業界で仕事をしてきましたが、WOWOW百貨店は商品開発が尖っていて、ラインナップも多岐に渡っていると感じます。ユニークな商品も多いので、ジャンルをどのようにくくって見せていくか、そこが面白くもあり難しくもあります。まだ立ち上がったばかりで模索段階ではありますが、より多くの方に届く施策でWOWOW百貨店の魅力を伝え、雰囲気も身近に感じていただけるように注力していきたいですね。
現在、特に力を入れているのがSNSでの発信です。これまでは販売用の商品画像を加工して投稿していましたが、今は自分たちで撮影から編集まで手がけるようになりました。フィード投稿だけでなく、リールなどの動画コンテンツの制作にも取り組んでいます。動きのある映像で商品の魅力をより立体的に伝えられるようになってきました。
また、サプライヤーの皆さまと協議を重ねて制作した素敵なビジュアルも多数ありますので、それらも効果的に活用しながらWOWOW百貨店らしい世界観をしっかりと表現していきたいと考えています。本当に素晴らしい商品が揃っているお店なので、まずはひとりでも多くの方に知っていただくためにフォロワー数の拡大を目指して日々コンテンツ制作に励んでいます。
EC事業部 久岡 優斗
―具体的な商品ラインナップに関しても教えてください。商品選びにおいて大切にしていることはありますか?
淤見:音楽ジャンルでは、アーティストをモチーフにしたTシャツや関連のグッズ、普段から身に着けられるようなバッグなどの装飾品ほか、その音楽が好きな方が日頃から楽しめるようなものを商品として取り揃えています。スポーツではこれまで季節限定で出していたグッズを通年で買えるようにラインナップしたり、オリジナルドラマではWOWOWらしさがあるものを企画・制作したり、他社とも組んでグッズを作っていきたいと考えています。映画に関しては、WOWOWで特集を組むような人気シリーズ作品のTシャツやフィギュアなど、熱狂的なファンの方が部屋に置いて日常の中で映画を感じられるようなグッズも揃える予定です。
そして今回ラインナップを強化したのが「食」を中心としたライフスタイルの商品となります。例えば海外セレブがプロデュースしたお酒など、小ネタを挟んでお客さまがお楽しみいただけるような商品ですね。料理番組「暮らしをたのしむ、料理道具」に連動する形で食を豊かにするような調理器具、通年でお客さまが買いに来られるような食材、有名な菓子店のお菓子やドラマのロケ地の有名老舗店のお菓子などもご用意しています。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の"あの"キャラ、『ラブ・アクチュアリー』の"あの"セリフ――「分かる人には分かる」"物語性"で攻める!
―特におススメ、お気に入りの商品やWOWOWならではの企画力を活かした商品があれば、ぜひご紹介をお願いします。
黒澤:世に『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のTシャツはたくさんあるかと思いますが、ビフをわざわざチョイスして買いたくなる人というのはなかなかいないと思うんですね。デザインとしてというより、この映画が好きで、知っているからこそ手に取りたくなるような商品を作っています。とにかくオシャレなTシャツを作る!という目的にしたものであれば、他のアパレルメーカーさんが作った方がカッコいいかもしれないですが、WOWOWだからこそ作れるものをWOWOW百貨店には置いていきたいなと思っています。
■映画 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』 グラフィック Tシャツ 色んなビフ
『ラブ・アクチュアリー』のTシャツは、映画の中で、クリスマスにジュリエット(キーラ・ナイトレイ)の家を訪れたマーク(アンドリュー・リンカーン)がボードに書いたメッセージで想いを伝えるシーンの言葉でデザインしています。普通なら、印象的なハートマークを前面に入れると思うんですが、声に出さずボードの言葉で本心を伝えるというあのシーンだからこそ、ハートは前ではなく、あえて背中側にプリントしています。映画を見ている人であれば、きっとその意図を感じて楽しんでもらえるんじゃないかと思います。
EC事業部 黒澤 優介
(商品名:映画 『ラブ・アクチュアリー』 デザイン Tシャツ クリスマスだから...)
ただ、「分かる人には分かる」という方向性だと必然的にパイは少なくなってしまうので、そこは難しい部分ではあるんですが、遊び心を大切にしてWOWOW百貨店だからこその商品開発をしていきたいなと思っています。
淤見:少し気持ちが沈んでいる時に「気分をあげたい!」という想いで映画やドラマを見ることがあると思うんですね。そういう時に癒されながらテンションが上がるような商品を作れないか? と考えまして、これまでWOWOWでは香り系の商品はあまり販売していなかったのですが、思い切って「生活の木」さんのOEMでこのアロマオイルを製造しました。気分が落ち着くような香りを複数ブレンドしています。恋愛ドラマやオシャレでテンションが上がるような映画を見る際にぜひ使っていただけると嬉しいです。
EC事業部 淤見 守里
商品のパッケージもこだわっていて、幸福の象徴として蝶の絵をデザインしています。また、大人向けの落ち着いた印象があるくすんだピンク色を選んでいます。細部にまでこだわりが詰まっている商品なのですが、香りって実際に体感しないとなかなか良さを分かっていただけないので、そこがECの難しさだなと感じています。
■【生活の木】ブレンド精油 WOWOWオリジナルBeautiful Memory
―商品そのものの良さやデザイン性はもちろんですが、企画のコンセプトや商品開発に至るまでの"物語性"に惹かれる方も多いかと思います。
真武:はい、私たちも"ストーリー"という言葉をよく使うんですが、単に「おいしい」とか「質が高い」というだけでなく、その後ろにどんなストーリーがあり、それをお客さまにどう伝えていくのかが重要だと思っています。WOWOWの社名は、感嘆詞の"WOW!"をベースにしています。この社名に込められた想いの通り、WOWOW百貨店では、お客さまに"WOW!"という驚きや楽しみを感じていただける商品を取り揃えてお客さまをお迎えしたいと思っています。
「他にはない」ECサイトだからこそWOWOWがやる意義がある
―今後目指していきたい姿はどのようなものでしょうか。
久岡:先程商品開発の話もありましたが、商品数として既に1500を超えるくらいのラインナップがあり、まさに「百貨店」なんですよね。多岐にわたるジャンルや商品を展開しているECサイトはたくさんありますが、エンタメに特化したECサイトなのに、Tシャツやフィギュアはもちろん、有名選手のサイングッズや、グルメにお酒まで販売しているようなECサービスってほとんど他にないかと...(笑)。商品選定、そしてサイトの導線やお客さまへの見せ方までこだわりを持って運営しているので、他にはないECサイトを楽しんでもらいたいです。そして最終的にはエンタメに興味のないお客さまが足を運んだ際にエンタメに魅せられて、ついあれもこれも購入しちゃうみたいなことが目指すべきゴールかな、と思っています。
淤見:お客さまの日常にWOWOW百貨店で扱う商品が溶け込んでくれたらいいなと思っています。例えば、映画Tシャツを購入した方が、そのことがきっかけで同じ映画監督の他作品も見てみようかな、と思ってもらえたりしたら嬉しいですね。これから力を入れていくライフスタイル商品含め、暮らしをいろんな角度から彩っていきたいと考えています。
黒澤:エンタメの映像サービスは多いですが、そのエンタメに特化した何でも揃うECサービスは他にないので、WOWOWがトップランナーとして走っていける可能性があると感じています。だからこそ独自性を打ち出して、WOWOWがやる意味を見出していきたいと思っています。個人的には、いつかお客さまとリアルなタッチポイントも持てたら嬉しいですね。あわよくば本当に湖畔に百貨店を建てる...ぐらいの意気込みです(笑)。
真武:「こんなお店、他にはどこにもない!」と感じていただけることが、私たちが目指すべき姿だと思っています。WOWOWらしい驚きや楽しさをお客さまにお届けして、唯一無二の百貨店をつくっていきたいです。
・「WOWOW百貨店」ストアURL:https://dept.wowow.co.jp
・「WOWOW百貨店」公式Instagram URL:https://www.instagram.com/wowow_dept/
<プロフィール>※写真左より
真武 綾(会員事業戦略局 EC事業部 部長)
2001年新卒入社。編成部、宣伝部、広報部、CX戦略部などを経て、2025年4月より新たに発足したEC事業部でEC事業の全体統括を担当。
淤見守里 (会員事業戦略局 EC事業部)
2010年新卒入社。カスタマーリレーション部、事業部、CX戦略部を経てEC事業部へ。現在は映画やオリジナルドラマ、ライフスタイルなどを中心としたグッズの製作、ECでの販売、商品の仕入れなどを担当。
黒澤優介 (会員事業戦略局 EC事業部)
2013年新卒入社。スポーツ制作、営業、宣伝などに携わったのち、オンデマンドアプリの開発、運用に関わり、EC事業部へ。現在は商品開発、仕入れ、プロモーションを担当。
久岡優斗 (会員事業戦略局 EC事業部)
カタログ通販の会社にて商品の仕入れや年間計画に携わり、その後TV通販の会社で番組の企画、マーケティングなどを担当。2025年7月にキャリア採用にて入社しEC事業部へ。現在はマーケティング、プロモーションを担当。
取材・文/黒豆直樹 撮影/祭貴義道