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コロナ禍に負けるな! 松岡修造さんはじめ、アスリート陣が集結! 「ノーバリアオンラインLIVE 2020」開催

コロナ禍に負けるな! 松岡修造さんはじめ、アスリート陣が集結! 「ノーバリアオンラインLIVE 2020」開催

パラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ「WHO I AM」発のユニバーサルスポーツイベントとして昨年12月6日(日)に開催予定だった「第2回 ノーバリアゲームズ ~#みんなちがってみんないい~」。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、開催数日前に中止となったが、同日、MCを務める予定だった松岡修造さんをはじめ、アスリートたちをゲストに迎えオンライントークイベント「ノーバリアオンラインLIVE 2020 ~#みんなちがってみんないい~」が開催され、WOWOWの公式YouTubeチャンネルにてライブ配信された。

会場となった東京・豊洲エリアの「WHO I AM HOUSE Powered by TOKYO GAS」には松岡さんに加え、東尾理子さん(プロゴルファー)、大西将太郎さん(ラグビー元日本代表)、小林幸一郎さん(パラクライミング世界選手権4連覇中)、豊島英さん(車いすバスケットボール日本代表)が来場。会場でのトークのみならず、オンラインで参加した子どもたちとも質疑やゲームを行ない、コロナ禍においても"ノーバリア"の精神で盛り上がりを見せた。

松岡修造さんのひと言が開催のきっかけ? 「ノーバリア」のためにできること

2019年6月に開催された第1回「ノーバリアゲームズ」に続き、今回もMCを務めた松岡さんの「みんなちがって~!?」の掛け声にゲストアスリート、オンライン参加者たちが「みんないい!」と返すコール&レスポンスでイベントはスタート!

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最初に挨拶に立ったWOWOWの田中晃 代表取締役 社長執行役員は、このオンラインLIVEの開催に至る経緯について「全部、修造さんのせい(笑)」と断言。「(新型コロナウイルス感染拡大で)中止を決めたとき、修造さんがスタッフに『このノーバリアゲームズのゴールは運動会をやることじゃなく、人の心の中にあるバリアをなくすこと。やれることはやろう!』とおっしゃった」と明かし、その声に引っ張られる形で急遽、開催が決まったと説明する。さらに、この日の会場となった「WHO I AM HOUSE」についても言及し、「パラリンピックの開催中、競技を終えた選手たちや子どもたちが集まり、ゲームをしたりメダルに触れたりしながら、心から『みんなちがってみんないい』と信じられるようになれば」と語った。

この日、オンラインで参加した子供たちの中には、第1回に引き続いての参加となる子どもたちも。また、元パラリンピアンでノーバリアゲームズのアドバイザーも務める野島弘さんの姿も見られた。

オリンピックとパラリンピックの両方に出場は可能? 難問・奇問続出の三択クイズ!

最初のゲームは「みんなで考えよう 可能性は無限大ゲーム」と題したパラリンピックにまつわる3択クイズ。第1問「パラリンピックの"パラ"の意味は?」(正解:「もうひとつの」の意)、第2問「オリンピックとパラリンピックの両方に参加することは可能か?(正解:可能)、第3問「健常者のバスケットボールと車いすバスケットボールでゴールの高さはどっちが高いか?」(正解:同じ)などなど興味深い難問が映像も交えて続々と出題される。

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2問に関して、障害を抱えるアスリートがパラリンピックだけでなくオリンピックに出場することも可能であるということについて、豊島さんは「障がい者もオリンピックに出場できることで、障がい者だけの環境での戦いじゃなく、(全てのアスリートを相手に)挑戦できるという、可能性が広がるいいルールだと思います」と語り、松岡さんは「将来的にはオリンピックもパラリンピックも一つになっていくと思います」と言葉に力を込める。

また第3問のバスケットゴールの高さが「同じ」という答えに松岡さんは「そんなのおかしいですよ! (健常者のほうは)ダンクとかもやってて、違うスポーツのように思われるんじゃない?」と驚いた様子で豊島さんに質問。豊島さんは「まさに"ノーバリア"ですよ。同じ体育館でプレイすることができるんですから。あのリングにボールを入れて点を取るってことで同じなんです」と笑顔で語った。

210120_ellie_cole.jpgまた、続く4問目で以前「WHO I AM」にも出演したオーストラリアのパラスイマー、エリー・コールが水泳以外で楽しんでるスポーツは何か? という問題の答えが「クライミング」であることを知ったパラクライマーの小林さんは「嬉しいです。新しい仲間に出会えた気分です」と喜びを口にしていた。

210120_ryo_kunihiko.jpgさらに、5問目には出題者として、「WHO I AM」シリーズの音楽を担当する梁邦彦さんが特別出演! 自身が演奏するピアノについて「どんなイメージを抱きながらピアノを弾いているか?」という超個性派の難問が出題された。ここでも松岡さんは、オンライン参加者の子どもたちに次々と質問を繰り出し、子どもたちも積極的に自身の考えや思いを口にするなど、活発なやりとりが見られた。ちなみに梁さんは正解が「みんないっしょでだいじょうぶ」であることを明かし「コロナ禍で会えなかったり、寂しかったりするけど、心も身体もつながっているという意識を持ってもらえたらいいなという思いで弾きました」と語った。

指2本の第一関節で懸垂!パラアスリート&子どもたちが次々と得意技を披露

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続いてのゲームでは「みんなでほめ合おう!」というタイトル通り、参加者がそれぞれ自身の特技を発表し、それを称え合うというもの。まずトップバッターの豊島さんが「車いすバスケットボールでは、転倒がよくあるけど、すぐに起き上がってプレーしないといけない」として、車いすで転んでから起き上がるという特技を披露! 続いて小林さんは、「クライミングやっている人間は指が強い」と指2本、しかも第一関節での懸垂をしてみせ、これには松岡さん、東尾さん、大西さんも絶句......!

オンラインで参加した子どもたちも、アスリートたちに負けじと「逆立ちで腕立て伏せができる!」「車いすからでんぐり返しができます!」など次々と得意技を発表し、喝采を浴びていた。

一方、できることではなく、「苦手なこと」「できないこと」について話が及ぶと、東尾さんは「子どもにいろんなことで負けるようになってきました(苦笑)。走るのも負けちゃうし、ストレッチも前にいかないし......。やればできるはずなのに、イヤでサボっている自分がいて恥ずかしい......」と苦笑まじりに告白。

さらに海を越えて、先ほどのクイズにも登場したパラスイマーのエリー・コールは「水泳も料理も得意なんですが絶対に勝てないものがあって......。和食が好きなんですけど、納豆は嫌い(苦笑)」と明かし、会場は笑いに包まれる。

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またオンライン参加者の少年の「(勉強などを)持続するのが苦手です」という言葉に、大西さんは深くうなずき「みんな、持続するのは難しいことなんだと割り切っていい。『少しずつ』という言葉はすごく大事」と無理のない範囲で少しずつ続けていけば十分だとアドバイスを送っていた。

実は英語が苦手? 松岡修造さんの「思い」を伝えるコミュニケーション術!

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また、東尾さんからの「松岡さんはできないことはあるんですか?」という問いかけに、松岡さんは「英語!」と即答。プロテニスプレイヤーとして世界中をまわり、引退後もインタビューなどで英語を使って活躍しているように見える松岡さんだが「本当に文法とかはムチャクチャ! 唯一、うちの子どもたちにほめられたのが、タイガー・ウッズにインタビューをした時で、『すごいね、お父さん。よくあんな英語で聞けるね』って......」と恥ずかしそうに語りつつ「違う言い方をすれば、(英語ができずとも)思いで伝わるということ。僕は一生懸命、何でも前向きに伝えている。自分を表現することが大事!」と力強く語った。

東尾さんはこの松岡さんの言葉に同意し「ゴルフをやってると、ゴルフ場で私の表現がボールに乗っかって結果に表れるので、自分の心が後ろ向きだったりすると、ボールも散らばったりOBになってしまったりする。気持ちが強いと、木にあたって戻ってきたりしても、どうにかして狙っている方向に行くんです。だから思いを伝えるって本当に大事」と熱く語ってくれた。

また小林さんはクライマーとして「僕のやっているスポーツは、大会もあるけど、自然の岩を登るので勝ち負けじゃなく、自分の限界を押し上げていくことに向き合うし、一生、友達のように向き合えるんです」とそのときの「できる」「できない」だけが大事ではないと力説。画面の向こうの子供たちは真剣な面持ちでアスリートたちの言葉に耳を傾けていた。

210120_nikokappel.jpg以前「WHO I AM」にも出演しているドイツの砲丸投げ選手ニコ・カッペルも「僕は筋力は自信があるけど柔軟性の部分は苦手です。みんな、才能もあれば短所もあるし、短所を嫌うのではなく才能を生かすことが大事」と呼びかけ、「東京で会えるのを待っています!」とメッセージ。豊島選手も「できないことに囚われていると、本当にできなくなる。方法や手段を変えて、どうやってできるようにしていくか? 自分なりに考えると次のステージに進めると思います」と語り、松岡さんは改めて「みんなちがってみんないい!枠にはめなくていい!」と呼びかけた。

「できない自分を受け入れていい」――アスリートたちの珠玉のメッセージ!

約2時間にわたるトークLIVEの最後に、ゲストアスリート陣から参加しての感想とこれからに向けてのメッセージが。大西さんは、この「ノーバリアゲームズ」の精神、「みんなちがってみんないい」という言葉に触れ「オリンピック・パラリンピックが開催されるからじゃなく、ずっと必要な精神だと思う。自分を表現する大切さを勉強させてもらいました」と振り返り、野島さんは「『みんなちがってみんないい』じゃなく、『みんなちがうからすごくいい』だと思っています。子どもたちに自分なりのオリジナルで生きてほしい!」と思いを口にする。豊島さんは「大人たちに言われて『ああならないといけない』じゃなく、自分が信じた道を歩み続けてほしい」と呼びかけた。

また、現実の社会に様々なバリアがある中で、それを『受け入れる』ということについて、小林さんは「僕は52歳で、できないことも増えていくけど『受け入れる』ってそういうこと。できなくなるだけでなく、できることも増えていく。できることに目を向けることで、できないことを受け入れられるようにもなると思う」と説く。

210120_N1_3725.jpg東尾さんは「受け入れられない自分がいてもいい」とも。「完璧を目指して頑張り過ぎると疲れちゃう。休憩して『ま、いっか』でもいい。頑張ることが当たり前の世の中で、頑張れないこともある。そういう自分を受け入れることも大事」と優しく温かいエールを送ってくれた。

210120_N1_3708.jpg今回、残念ながら、みんなで身体を動かしてのゲームをすることはできなかったが、それでも松岡さんは「やってよかったです。去年以上に前向きなものをたくさんいただいた気がします」と満足そうに語る。大西さんが「(画面に登場した)エリー選手もニコ選手もみんな笑顔でした。笑顔って本当に大事だということをコロナ禍でも勉強させてもらいました。笑顔でまたお会いしたいです」と語ると、松岡さんも「最後にみんなで笑顔になって! 笑顔が金メダルだ、みんな! 僕も自信がつきました。みんな『うざい』とか『熱すぎる』とか言うけど(笑)、自分らしくいればいいって気づかせてもらいました。そこで本当に親身になってくれる人は応援してくれる。してくれない人は気にすんな! 自分らしく生きてくれ! そうすれば必ずサポートしてくれる人がいるから!」と熱く語り、最後にもう一度「来年も行くぞ!みんなちがって、みんないい!」のコール&レスポンスでノーバリアオンラインLIVEは幕を閉じた。

210120_N1_4032.jpg取材・文/黒豆直樹

「ノーバリアオンラインLIVE 2020 ~#みんなちがってみんないい~」のハイライト動画は
『WHO I AM PROJECTサイト』にてご覧いただけます。
→詳しくは
こちら


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