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<東京パラリンピックまであと1年! 第6回「WHO I AM」フォーラム>レポート

<東京パラリンピックまであと1年! 第6回「WHO I AM」フォーラム>レポート

WOWOWが国際パラリンピック委員会(IPC)との共同プロジェクトで製作する、世界最高峰のパラアスリートに迫るドキュメンタリーシリーズ「WHO I AM」シーズン4の放送スタートを目前とした8月22日(木)、有楽町朝⽇ホールで<東京パラリンピックまであと1年! 第6回「WHO I AM」フォーラム>が開催された。シーズン4より車いすテニス 日本女子のエース 上地結衣の先行上映が行われ、上映後に上地選手、シーズン3に登場したニコ・カッペル選手(ドイツ/陸上 砲丸投げ)、木村敬一選手(日本/水泳)、さらには番組のナビゲーター&ナレーターを務める俳優の西島秀俊が登場し、松岡修造の司会によるトークセッションが行われ、会場は大きな盛り上がりを見せた。

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トップパラアスリートに共通する"ポジティブ・マインド"の秘密は?

上映前に登壇したWOWOWの山本均取締役は、常々「WHO I AM」が掲げてきた「放送はゴールではなくスタート」という言葉を改めて強調。今年6月に行われた、年齢も性別も国籍も障害の有無も問わず、多様な参加者たちがスポーツの楽しさを感じながら、みんなで体を動かすことのできる「WHO I AM」発のユニバーサルスポーツイベント「ノーバリアゲームズ」の模様を紹介し、1年後に迫った開幕に向けて「パラリンピック・ムーブメントを作り上げたい」と語った。

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日比谷音楽サイトのコラボレーションで19年6月に初開催となったノーバリアゲームズ

IPCのチーフマーケティング&コミュニケーション オフィサーを務めるクレイグ・スペンス氏は東京パラリンピックが「成功を収めることを確信しています」と語り、「同大会が日本の社会変革に大きなインパクトを与える起爆剤となり、よりインクルーシブな社会へと変容していくことを願っています」と同大会への期待を口にした。

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先行上映が終了すると、感動の拍手に包まれた会場へ、時を置かずして第二部のトークセッションの司会を務める松岡さんが登場。観客を質問攻めにするなど、会場全体を巻き込みながらハイテンションでトークを繰り広げ、会場は笑いに包まれた。

松岡さんの紹介で上地選手、ニコ選手、木村選手の3名が登場すると、会場には割れんばかりの拍手が巻き起こった。番組を見たばかりの観客を前に、上地選手は「私が車いすテニスをやり続けているのは、楽しいからだということが伝わっていたら嬉しいです」と笑顔で語り、今回の番組をきっかけに改めて気づかされた"WHO I AM(=自分自身)"について「人と関わることがすごく好きなんです。海外で、言葉が通じなくてもコミュニケーションを取ろうとしたりするし、一度しか会わないかもしれない、通りすがりで私の試合を見てくれた人と仲良くなったり、そこからさらに輪が広がっていったらと思うんです。それが今回の映像でも出ていたかなと思います」と嬉しそうに語った。

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上地選手の持つこうしたオープンな気質は、同じパラリンピアンであるニコ選手、木村選手にも共通したもの。この日も、とびきりの笑顔が印象的なニコ選手に対し、松岡さんが「どうしてそんなにいつも笑顔なの?」とストレートに質問すると、ニコ選手は「生きていることが楽しくて仕方ないんです」と語り、自らの抱える障がいを決してネガティブに捉えようとしないスタイルについても「人間ひとりひとり、いい部分も悪い部分もあります。例えば修造さんは背が高いですが、何か物を落としてしまったら、腰をかがめて拾わなくてはいけません。でも僕は、小さいので他の人より早く拾えます(笑)。身体が小さいことを私は苦にしていないし悩んでもいません。親からもらった身体で生きていくのが当たり前でそれで満足しています。ネガティブに捉えることのほうが『なぜ?』と思えてしまいます」とユーモアたっぷりに語り、客席からは拍手が沸き起こった。

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木村選手も同様に、障害をネガティブに捉えようとしない。松岡さんは自身の現役時代を振り返り「僕もケガや病気をして、そこで『WHY?』――なぜおれが? という思いをいっぱいしてきました。でも、木村さんは『WHY?』ではなく『HOW』――どのように自分を変えて行けるか? というふうに考える力を持っている」と熱く語る。その言葉に木村選手は「僕も『WHY?』という思いは出てきますよ。でも、そう思い続けても仕方がない。今までは、幸運にもどこかであきらめられる瞬間、切り替えられる瞬間がありました。『あきらめる』というのは、後ろ向きに聞こえるけど、実は前向きになれる瞬間だと思います」と語る。この言葉にニコ選手、上地選手も共感して深くうなずいていた。

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西島秀俊がアスリート陣に訊く「プレッシャーとの向き合い方」

そして、スペシャルゲストとして西島さんが登場。西島さんは上地さんのドキュメンタリーを見て「お母さまの前向きさが(上地選手と)すごく良く似ていると思いました」と感想を述べると、上地選手は「私が生まれた時、(障害を抱えて生まれて)父は『どうしよう?』と戸惑ったけど、母は『頑張って育てようと思った』という話を番組を通じて今回初めて知りました。そういう感覚、気持ちの持ち方は私もわりと昔から持っていたので、似ているんだなと改めて思いました」と明かした。

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また、西島さんは、3選手それぞれに周囲からの期待、プレッシャーとの向き合い方についても質問。ニコ選手は「プレッシャーをかいくぐっていかなくてはいい成績は残せない。どれだけ今まで努力してきたかを思い出し『その成果を出すんだ!』『自分に何ができるかを世界に見せるんだ』と自分を鼓舞しています」と明かす。

一方、上地選手は「応援してもらえるのは、それだけ期待を持ってもらえているから。『できる』と信じてもらえている表れ」と周囲の期待を喜びに感じていると語る。木村選手は「周りからのプレッシャーよりも、自分自身でかけてしまうプレッシャーの方が大きいと思います。勝った時に一番嬉しいのも、負けて一番悔しいのも自分。自分で自分に期待し、自分でプレッシャーをかけている部分が多いし、周りからのプレッシャーは応援の裏返し。自分自身からのプレッシャーを受け止めるのが最後の戦いになってくる」と語り、それぞれ自分なりのプレッシャーへの向き合い方を明かし、西島さんも「すごく勉強になります」とうなずいていた。

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それぞれの1年後への思い
「TOKYOでベストパフォーマンスを!」

最後に、いよいよ1年後に迫った東京パラリンピックへの思いを尋ねると、木村選手は「いま、僕たちはパラスポーツが一番盛り上がっているいい時期に、それぞれの競技のトップでやれていて、それはすごく運が良いこと。その幸せをかみしめて、ベストパフォーマンスを出せるように頑張りたい」と意気込む。

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上地選手は「私は誰より負けず嫌いで、誰よりテニスを楽しんでいる自信があるので、あとはそれをコートで表現するだけ。1日、1日を大切に真剣に取り組む、その時が来たら、一番笑っていられるように頑張りたいです」と力強く語る。

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ニコ選手は「私の武器はやはり、喜びを持ってプレーし、その喜びをみなさんに伝えることができるところ。また来年、東京に来るというモチベーションが盛り上がっているし、私に何ができるか? みなさんにお見せしたいと思います」と自信たっぷりに語り、会場はそれぞれの選手への期待を込めた温かい拍手に包まれた。

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「WHO I AM」シーズン4は毎週土曜10:00より好評放送中。

★パラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ「WHO I AM」シーズン1~3(全24作)WOWOWメンバーズオンデマンドで好評無料配信中

WHO I AM 公式サイト: http://wowow.bs/whoiam
WHO I AM 公式twitter & Instagram: @WOWOWParalympic #WhoIAm

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