弊社 代表取締役 社長執行役員・田中晃が、本日社内への年頭訓示を行ないました。
2023年 年頭訓示
要旨
◇テレビ放送70周年、WOWOW開局32年
テレビ放送が始まって70年、テレビは画期的な文化を創造してきました。そのおよそ半分の年月、WOWOWは有料放送の立場で放送文化発展の一翼を担ってきました。しかし今、放送の世界は劇的な産業構造の変化にさらされています。理由は言うまでもありません。その中で「WOWOWはどこに向かうのか」。残念ながら不透明です。苛烈なレッドオーシャンにいるOTTサービス各社とて10年先、いや5年先も安泰とは限りません。今私たちに大切なことは一つです。皆が同じ方向を見て進むことです。試行錯誤しましょう。失敗もたくさんしましょう。失敗しても同じ方向を向いて倒れたいと思います。
◇ WOWOWらしいコンテンツから始まる
あらためて、WOWOWの「10年戦略」は、他にはない差別化されたコンテンツから始まることを自覚したいと思います。WOWOWのコンテンツは陳腐であってはならない。雑であってはならない。無料の地上波やBSや、YouTubeで見られるものであってはならない。チープであってはならない。2300円に値する満足を会員に提供するものでなければ絶対にいけない。「見る人に驚きと感動を伝えたい」。皆さんにその情熱がなくなったら、WOWOWのコンテンツは世の中に存在する意味がありません。しかし見る側が驚き感動しなければただの自己満足に過ぎません。
今日、コンテンツで差別化することの難しさと、コンテンツを提供するだけでは成長できないことを私たちは知っています。それでもなお、10年戦略成長のループは、差別化されたWOWOWらしいコンテンツから回り始めるのだということを再確認せざるを得ません。不透明な時代だからこそ、WOWOWらしいコンテンツを起点に、会員とつながり、クリエイターや他企業とつながり、エンターテインメント・コンテンツを起点としたコミュニティを作り、新しい会員事業を生み出し、成長し、会員と一緒になってエンターテインメントを成長させ、文化を育んでいく。そのような他にはない存在になりたいと思います。WOWOWにはもっと可能性があります。WOWOWにはもっと社会を楽しませる力があると私は信じています。
◇「放送ファースト」から「会員ファースト」へ
WOWOWが目指す会員事業は、「視聴」だけではなく、「参加する、応援する、体験する」会員事業です。会員とインタラクティブにつながり、会員のニーズを新しいサービスやコンテンツに発展させ、会員に「WOWOWは楽しい!」と思ってもらえることです。WOWOWのデジタル・トランスフォーメーションの目的と重要性は、事業の仕組みを「放送ファースト」から「会員ファースト」に変え、会員事業を成長させることです。
◇自ら起爆剤を作って楽しもう
今のWOWOWには起爆剤が必要です。起爆剤を自ら作り出して、WOWOWは元気だと視聴者に発信しましょう。そしてみんなで楽しみましょう。昨年だったら「TOKYO VICE」とか、「ジャニス」とか。今年もWOWOWらしいコンテンツが続きます。皆で一丸となって話題を作り、ムーブメントを起こしましょう。WOWOWはエンタメを生業とする会社です。お客さまを楽しませることが仕事です。厳しい事業環境は続きますが、遊び心を失わず、元気な1年にしましょう。
長期ビジョン「10年戦略」及び 「中期経営計画(2021-2025年度)」の策定について (2021.05.14)
https://corporate.wowow.co.jp/news/tdnet/3944.html