9月7日(木)、定例記者会見を開催しました。概要は以下の通りです。
出席者:田中晃社長、橋本元専務、山崎一郎常務、大高信之取締役、太田慎也プロデューサー
1. 最新の加入状況について(田中晃社長、山崎一郎常務)
8月の加入実績は、 新規加入43,007件、解約39,598件となり、3,409件の純増。累計正味加入件数は2,813,505件となり、6月から3か月連続の純増という結果となった。7月から8月にかけては加入が好調に推移したが、なかでもドラマが想定を上回る実績をあげ大きく貢献してくれた。具体的には7月の「連続ドラマW アキラとあきら」、8月の星野源主演の「連続ドラマW プラージュ~訳ありばかりのシェアハウス~」が大きく加入を獲得したほか、独占放送でお届けした海外ドラマ「ツイン・ピークスThe Return」も無料放送や各種プロモーションの取り組みが効果を発揮、期待通りの加入を獲得し、7月の正味7,816件の純増へ貢献した。その他、8月は、長渕剛ライブの生中継、「ボクシング」、「全米オープンテニス」などスポーツコンテンツが中心となり加入を獲得し、こちらもほぼ想定通り3,409件の純増となった。今後の見通しについては、9月には伊達公子選手・宮里藍選手の現役最後となる大会の生中継や井上尚弥選手のタイトルマッチ等のスポーツコンテンツが、10月には「安室奈美恵」、11月には「V6」といった大型ライブ放送がラインナップされており、これらを軸として引き続き新規加入獲得を最大化していきたい。
2.パラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ「WHO I AM」について(田中晃社長、太田慎也プロデューサー)
田中社長)昨年、WOWOWと国際パラリンピック委員会(以下、IPC)が共同プロジェクトとしてパラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ「WHO I AM」の立ち上げを行った。本プロジェクトは2020年まで5年にわたり展開を行っていくものだが、本日は、昨年の放送開始より取り組みを行ってきた、番組を軸とした多角的な展開の報告と今年度に放送する第2シーズンの概要について、制作部太田プロデューサーより紹介したい。
太田プロデューサー)
2016年10月に番組を立ち上げてから、1年が経とうとしているが、スポンサー企業やメディアでの取り扱いなど、2020東京大会3年前の現時点で既に、日本でのパラリンピックを巡る環境が大きな変化を迎えつつあることを、身をもって感じている。そんななかWOWOWの「WHO I AM」が2年目を迎えることとなる。1年目の第1シーズンはリオパラリンピックに挑む8名のゴールドメダリストを紹介、2016年10月から12月にかけてお届けしたが、シリーズ全体が2020年まで5年にわたることもあり、「放送がゴールではなくスタート」との思いのもと、2020東京大会、そしてその先の未来へと継続的な貢献を行うべく、初回放送終了後も番組(映像)を軸として外部での多角的な展開に取り組んできた。
具体例を挙げると
(1) フォーラムの開催:昨年の初回放送前に、番組で紹介した海外のトップパラアスリート、エリー・コールやIPCの担当者、ナビゲーターの西島秀俊さんなどに登壇頂く形で、パラスポーツの魅力や2020大会に向けた理解促進をテーマにフォーラム及び番組試写を行った。
(2) 教育展開:2020東京大会のホストシティとなる東京都と連携し、大学への教育プロジェクト「パラスポーツアカデミー」を立ち上げ、映像を持つWOWOWと東京都それぞれがパラスポーツの普及・振興を狙い大学での共同授業展開を行った。今年の5月から立ち上げ、早稲田大学、立教大学で開催を行ったほか、他大学での展開も今後予定されている。
(3) 関連企業とのコラボレーション:オリンピック・パラリンピックのスポンサー企業を中心に、番組の映像を軸とした様々なコラボレーションを展開。イベントでの上映会や企業研修など行ったほか、現在も複数の企業と展開を準備中。
(4) 映画祭上映:オールライツ活用の一環で横浜、福岡の映画祭での上映展開も行った。
(5) 番組付属コンテンツの活用:番組のテーマソングを用いた、韓国での、オーケストラ演奏と番組映像が一体となったコンサート上映や、番組写真を活用する形で海外のカルチャー誌での特集やイベントスペースでの写真掲示など、本編付属物でのマルチユース展開にも取り組んだ。
(6) 取材選手との関係継続・強化:第1シーズンでの取材を通じた信頼関係をもとに、各選手とのネットワークを継続強化。海外のパラアスリートと日本の企業やメディアなどをつなぐハブ的な役割も担い、日本での露出、認知度向上を図り、パラリンピックムーブメント作りへ貢献。
これらに加え、今後はIPCとの共同プロジェクトという特性を活かし、IPCとの連携のもと、世界に向けての番組映像発信にも取り組んでいきたいと考えている。そんななかシーズン2が10月29日にスタートする。今回も世界7各国から8人のメダリストが登場する。初回となる10月29日には2本を一挙放送し、1本目は無料放送でお届けする。又、来年3月に韓国平昌にて冬季パラリンピックが開催されることもあり、今回の全8選手中3選手が冬の競技の選手となる。番組編成についても10月29日から夏季競技の5人の選手を放送したのち、3月の平昌パラリンピック開催前の2018年2月スタート予定で冬季の3選手をお届けしたいと考えている。放送の盛り上げは勿論、昨シーズンから引き続き「放送がゴールではなくスタート」という思いを胸に、今シーズンでも引き続き映像を使った立体的展開にも取り組んで行きたい。
田中社長)2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、オリンピック以上にパラリンピックのレガシーが、その後の日本社会へ成熟をもたらすといわれており、既に様々な企業・団体が取り組みを行い始めている。是非、その取り組みのなかで本日ご紹介したように「WHO I AM」の映像を様々な形で利用していたければと思っている。同様にメディアとも様々な取り組みを行っていき、2020年、さらにその先を見据え、一緒になって日本社会全体を盛り上げていければと考えている。
3. 9月、10月の番組編成について(大高信之取締役)
9月は日本人選手の活躍が期待されるスポーツの生中継が充実。なかでも日本のスポーツ界を牽引してきた伊達公子選手、宮里藍選手の現役最後となる大会の生中継に注目頂きたい。本日9月7日午後3時より引退会見が行われる伊達公子選手の最後の大会となる9月11日開幕のジャパンウイメンズオープンテニスを連日生中継でお届けするほか、9月18日には引退特番を緊急編成、現役引退後初のTV出演となる伊達公子選手をスタジオにお招きし、テニスへの想いを生で語って頂く予定。また9月14日開幕のエビアン・チャンピオンシップで現役引退となる宮里藍選手についても、大会の生中継はもちろん、専用カメラの設置や、永久保存版となる過去のツアー優勝9大会の特集放送など、様々な取り組みを通じ、その勇姿をお届けしていく。
放送では、宮里藍選手が敬愛するLPGA72勝のレジェンド、アニカ・ソレンスタム選手がスペシャルゲストとして日本のTV局では初となる現地スタジオで生出演、最後の挑戦に挑む宮里藍選手へエールを送って頂く予定となっている。この他、9月10日には初のアメリカ進出を果たした井上尚弥選手のタイトルマッチの生中継、15日からは杉田祐一選手の活躍が期待される男子テニスのデビスカップの日本対ブラジル戦をお届けするなど、今週10日日曜より1週間にわたり繰り広げられる日本人選手の世界での戦いを放送、メンバーズオンデマンド共に生中継であますところなくお届けする。
今週末9月9日に全国公開となるWOWOWFILMS「散歩する侵略者」のスピンオフドラマ「予兆 散歩する侵略者」の9月18日放送開始に先駆け、本日9月7日深夜0時よりWOWOWメンバーズオンデンドで第一話先行配信を行う。映画版と同じく黒沢清監督のメガホンのもと、夏帆、染谷将太、東出昌大ら、人気・実力を兼ね備えた豪華キャストが集結し 映画版と異なるストーリーが展開する全5話のスピンオフドラマとなっており、劇場版とあわせ注目頂きたい。
4.新たな視聴サービスの開発について(田中晃社長)
この春にアクトビラ社をWOWOWのグループ会社化した際に、その狙いを「新たなテレビ向け映像配信サービス事業」の展開と説明していたが、今回、その実現に向けての第一歩として、アクトビラ社の協力の元、ハイブリッドキャストを活用する形で、TV向けの4K配信及び2K生配信サービスの実証実験を行った。
4K配信については、8月22日にラグビーTOP14決勝の再放送内で実施。インターネットに接続されたハイブリッドキャスト及び4K動画配信対応機種で番組を視聴中の方は、リモコンを使いワンタッチで、シームレスかつリアルタイムに同番組を4K映像に切り替えて視聴できるというサービスの実証実験だったが、対応機種で番組を視聴した世帯の約20%が、実際に4K画面へと切り替えて番組を視聴頂くなど、手ごたえのある結果が出てきている。2K生配信については、現在放送中の全米オープンテニス期間中、生放送でお届けする以外のカードを、WOWOWメンバーズオンデマンドにて生配信する「ピックアップコートサービス」を、TV向けの2K生配信として展開する実証実験。対応機種で視聴中の方は、TV画面上のコート選択表示からリモコンで直接2K生配信にアクセスし、シームレスかつリアルタイムにWOWOWメンバーズオンデマンドと同じライブ配信をTV上で視聴できるというもの。現在も実証実験は続いているが、現時点でも視聴者からの接触は良く、スマートフォンやタブレットではなく、TVと配信が融合したこうした視聴サービスへのニーズを感じている。今後も、引き続きこうしたトライに取り組むとともにクオリティの向上につとめ、TV画面を通じた様々な視聴者サービス展開の強化に繋げていきたい。また、グループ社であるアクトビラを通じ、こうした放送と配信を融合させる新しいサービスを他の放送事業者でも積極的に活用頂ければと考えている。
5.伊達公子選手、宮里藍選手について(田中晃社長)
いよいよ今週末から日本人選手の活躍が期待される大型スポーツイベントの中継がスタートする。中でも、伊達公子選手、宮里藍選手の最後の瞬間を生中継でお届けできることに局として大きな喜びと責任を感じている。長らく日本のスポーツ界を牽引し、世界を舞台にまさにレジェンドともいえる活躍を繰り広げた二人に、改めて敬意と感謝の気持ちを表すとともに、その最後の姿をきっちりと視聴者へ届けていきたい。それに先駆け、本日9月7日午後3時より伊達公子選手の引退会見行われるが、WOWOWではメンバーズオンデマンド及び自社が運営するテニスサイト「テニスデイリー」にてその模様を生配信するので、こちらにも注目頂きたい。
【2017年10月3日訂正】
2017年9月定例会見要旨「4.新たな視聴サービスの開発について」のうち、ラグビー4K配信に関する発表内容に一部誤りがありました。
(誤)対応機種で番組を視聴した世帯の約80%が、
(正)対応機種で番組を視聴した世帯の約20%が、
お詫び申し上げます。