11月9日(木)、定例記者会見を開催しました。概要は以下の通りです。
出席者:田中晃社長、橋本元専務、山崎一郎常務、大高信之取締役、内野敦史プロデューサー
1. 最新の加入状況について(田中晃社長、山崎一郎常務)
10月の加入実績は、 新規加入48,520件、解約51,970件となり、3,450件の純減。累計正味加入件数は2,815,596件。6月より4か月連続の純増は惜しくも達成できなかったが、9月から10月にかけては加入が好調に推移し、9月はスポーツが、10月は音楽コンテンツがその原動力となった。具体的には9月は井上尚弥選手のタイトルマッチ、宮里藍選手、伊達公子選手現役最後の試合の放送などが中心となりスポーツジャンル全体で大きく加入を伸ばした。10月には安室奈美恵さんの25周年記念の沖縄ライブが大きな話題となり、加入を大幅に牽引した。その結果、9月は5,541件の純増、10月は3,450件の純減という形となった。10月については例年、純減傾向が強く出る月という認識もあり、そんな中で事前の想定より良化する形での着地となった。11月及び12月の商戦期に向けては、10月より始まった新CMの展開、11月放送で大きな加入獲得が期待される「V6」ライブなどを軸として引き続き新規加入獲得を最大化していきたい。
2.「ノンフィクションW ドルフィン・マン~ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ」について(田中晃社長、内野敦史プロデューサー)
田中社長)先月、東京国際映画祭の特別イベントとして、WOWOWのオリジナルドキュメンタリー「ノンフィクションW ドルフィン・マン」の本編アジアプレミア上映とVR版の上映を行った。今回はプロデューサーの制作部内野より本作品の概要と実際に上映されたVR版について、映像デモンストレーションを交えながらご紹介させて頂く。
内野プロデューサー)本作は映画「グラン・ブルー」の主人公として描かれた実在の人物ジャック・マイヨールに迫る国際共同制作のドキュメンタリー。本企画は、2015年に「TokyoDocs」という毎年東京で開催される国際的なプロデューサーズマーケットで、WOWOWから世界のプロデューサーに向けて「First Experience」というテーマで企画公募を行い集まった50を超える募集の中から選ばれた企画。企画の内容はもちろん、テーマである素潜りの元世界記録保持者ジャック・マイヨールがその晩年、日本に根差した活動を行っていたという事実があり、国際共同制作という枠組みの中でも、制作面、特に日本パートにおいてWOWOWがイニシアチブを取れるだろうという思いから企画決定に至った。制作にあたっては企画原案を提出頂いたギリシャの制作会社、TV局としてフランス、カナダとWOWOWの3社が共同であたり、約2年をかけて完成した。完成後の展開の一つとして、先日の東京国際映画祭にてアジアプレミア上映を行い、監督、映画「グラン・ブルー」でジャック・マイヨール役を演じ、本作のナレーションをつとめるジャン=マルク・バールが登壇し作品のPRを行った。また本企画の大きな特長の一つとして、本編制作と同時に6分×3本のVR版の制作も行い、本編のプロモーションはもちろん、一つのストーリー性のあるコンテンツとして活用を図るという点があり、今回の東京国際映画祭においても、その30年の歴史上初となる、VR作品のコンテンツとしての上映が行われることとなった。当日は約140人の観客に実際の本編をご覧頂いた後、世界観、映像がそのままに制作されたVR版を集団で鑑賞頂くという新たな試みにもチャレンジ。観客として現在活躍中のダイバーの方も多くお招きしたが、作品の持つリアリティに対して非常に高い評価を頂くことができた。本VR版はフランスのARTEとWOWOWの共同制作で、収録にはGOPRO6台をつないだ特別な機材を用いて行い、その映像を360度に編集することでVR版として仕上げていった。VRというとどうしても主観映像の面白さやリアリティのみを追いかけがちだが、今回はきちんとしたストーリーテリングのあるコンテンツとしても楽しめる形のVR作りに挑戦した。現在のところ、WOWOWではVR対応の仕組みがないので、本VR版をご覧頂くことができないが、VR用のヘッドセットを使ったプラットフォーム展開を12月以降予定しているクリーク・アンド・リバー社にその1コンテンツとして本作をサブライセンスしており、今後世の中へと発信していければと考えている。本編については11月26日にWOWOWでの放送が控えているが、国際共同制作という意味ではフランス、カナダ、スウェーデン、ギリシャ、イスラエルなど様々な国で放送を予定している。また、映画祭についても、東京国際映画祭に加え、テッサロニキ国際映画祭、カナダで来年開催される北米最大のドキュメンタリー映画祭「Hot Docs」での出品が決定している。
3. 11月、12月の番組編成について(大高信之取締役)
■WOWOW×Hulu共同製作ドラマ「コードダジュールNo.10」
11月20日から放送となる本番組は、2013年放送の連続ドラマW「パンとスープとネコ日和」の制作チームと再びタッグを組んで展開する、30分1話完結、1シチュエーションのオリジナルストーリーという従来のWOWOWにはない新しい形のドラマへのチャレンジとなる。前回のドラマ「銭形警部」でも実績のあるHuluとの共同制作にも取り組み、WOWOW版5話、Hulu版4話をそれぞれが同タイミングで放送し、共同でプロモーション展開を行うことで最大化を図って行きたいと考えている。今回は、同じテイストの1つのドラマをHulu配信とWOWOWの放送それぞれで展開していくというチャレンジだが、引き続きこうした外部連動型企画にも積極的に取り組んで行きたい。
■「GENERATIONS from EXILE TRIBE × WOWOW <第1章 スタジオライブ&ドキュメントSP>」
デビュー5周年の記念日となる11月21日(火)夜8:30より「GENERATIONS from EXILE TRIBE × WOWOW <第1章 スタジオライブ&ドキュメントSP>」が放送となる。幅広い層から人気を集めるGENERATIONSの魅力をWOWOWが独自に収録したスタジオライブとドキュメントで紹介する特別企画。そのプロモーション企画として11月8日より11月21日まで、臨場感あふれる8K 360°映像配信にてGENERATIONS メンバー7人による特別プロモーションメッセージを展開する。スマートフォン向けの8K360°映像配信は日本初の取り組みとなる。専用アプリを通じてGENERATIONSのメンバー7人が円陣を組みコメントした特別プロモーションメッセージを、自由に視点を切り替えながら8K収録の高画質で楽しんで頂ける仕組みとなっており、新たな技術への挑戦という側面はもちろん、番組へのプロモーション効果にも期待している。
■「WHO I AM」
10月29日よりシーズン2の放送が開始した「WHO I AM」だが、このたびオリンピック・パラリンピックのワールドワイドスポンサーであるトヨタ自動車と初のコラボレーションが実現し、11月25日に東京ミッドタウンでパラスポーツイベントを開催することが決定した。イベント当日には母国カナダを3度のパラリンピック金メダルに導いた車いすバスケットボール界のスーパースターで、来年度に放送予定のシーズン3に出演が決定したパトリック・アンダーソン選手が来日。様々なデモンストレーションを通じ自身の持つ世界最高峰のテクニックを披露して頂く。
4.「日本民間放送連盟賞について」(田中晃社長)
11月7日に日本民間放送連盟賞の授賞式が開催され、「沈まぬ太陽」が番組部門テレビドラマ番組優秀を、「WHO I AM」のシーズン1が特別表彰部門青少年向け番組優秀を受賞。開局25周年記念の大型ドラマ企画として20話のWOWOWらしい骨太な作品作りに取り組んだ「沈まぬ太陽」が評価されたことを素直に喜びつつも、今回の受賞を機にさらに気を引き締めてコンテンツ作りに取り組んで行きたいと考えている。また、「WHO I AM」については2016年から2020年まで5年にわたり、国際パラリンピック委員会と共同で取り組むプロジェクトとして、この受賞が今後の展開に大きな励みとなったと感じている。「放送がゴールではなくスタート」との思いで、現在トヨタの他にも、凸版印刷や日経新聞、東京都など各団体・企業と共に「パラリンピックムーブメントへの貢献」に向けて様々な取り組みを行っている。各メディアとも積極的に連携を図っていきたいと思っているので、引き続きご支援を賜りたい。