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2022年3月定例会見要旨

3月10日(木)に定例記者会見を開催いたしました。概要は以下の通りです。

出席者:⽥中晃社⻑、⽥代秀樹常務、山本均取締役、郡司誠致取締役
鷲尾賀代チーフプロデューサー、大朏ちなつプロデューサー


1. ご挨拶(⽥中社⻑)

連日、ロシアのウクライナ侵攻のニュースに接し、大変沈痛な思いである。この大変な事態を迎えて、スポーツやエンターテインメントの世界にも大きな影響が及び、当社の番組関係のアスリートにも影響が及んでいる。ボクシング番組「エキサイトマッチ」でおなじみの現役ボクサー、元世界チャンピオンであるウクライナのロマチェンコ選手は、6月に世界タイトルマッチを予定していると聞いているが、彼が母国での戦いに参加したというニュースも入っている。
一方で、ロシアやベラルーシの選手が、国際的な大会から排除されるという事態にもなっている。WOWOWのテニス中継で活躍し、つい先頃、世界ランキング1位になったメドベージェフ選手は、ロシアの選手である。国際テニス連盟によれば、ロシアという国の表記がない、中立の立場で大会への出場が許可され、本日からアメリカで始まるATPマスターズにも出場する。メドベージェフ選手が、かの地でブーイングにさらされないことを願うとともに、スポーツとエンターテインメントの力によって人々が励まされ、敵、味方のない絆と平和を取り戻す日が一日も早く来ることを願っている。


2. 加入分析(郡司取締役)


1月は、スポーツでは全豪オープンテニスが、音楽では当社オリジナルライブをお届けした「スピッツ」をはじめ、「YOASOBI」や「LUNASEA」といったアーティストのライブが新規加入に貢献した。加えて、連続ドラマW「だから殺せなかった」や、大ヒット中国時代劇「陳情令」の特集も、新規層の開拓に貢献した。しかし、全体としては加入の動きが鈍く、正味加入件数は約17,000件の純減となっている。
2月は、サッカーにおいてはUEFAチャンピオンズリーグの決勝トーナメントが開始。また、ラグビーにおいてはシックス・ネーションズとスーパーラグビーが開幕し、スポーツコンテンツで大きく加入を伸ばした。しかし、昨年に続いてBTSがノミネートされたことで大きな反響が期待されたグラミー賞の授賞式が4月に延期された影響もあり、正味加入件数は若干のマイナスとなっている。
3月は亀梨和也さん主演の「正体」など、オリジナルドラマが充実している。また、日本映画「ドライブ・マイ・カー」が4部門でノミネートされ、注目を集めているアカデミー賞授賞式をお届けする。これらのコンテンツで、より多くのお客さまに満足いただけるように努力していく。


3.新しく始まる2つのプロジェクトについて


田中社長)本日は、海外コンテンツ戦略についてのプロジェクトを2つ紹介したい。まずは、ハリウッドとの共同制作のドラマ「TOKYO VICE」について、鷲尾チーフプロデューサーより説明する。鷲尾チーフプロデューサーは、米国ハリウッド・リポーター誌の「全世界のエンターテインメント業界で最もパワフルな女性20人」に選出されている。

【ハリウッド共同制作オリジナルドラマ 「TOKYO VICE」 4/7(木)世界最速日米同時配信決定 / 4/24(日)WOWOWにて独占放送スタート

鷲尾チーフプロデューサー)私は2011年からLA事務所の代表駐在員として、LAに10年滞在していた。LAに赴任するまでも、新卒からずっとWOWOWで働いており、その大半を映画部で過ごして、映画、海外ドラマやアニメの購入、字幕、吹き替え制作、映画の情報番組をはじめとした番組制作に携わっていた。映画の現場に行ったり、制作者の話を聞いたり、裏側を知っていくうちに、たった2時間の映像を作るために一生を懸ける人がおり、1本の作品の裏側には何千、何万人もの情熱が詰まっており、その映像に世界中の人が影響を受けることを目の当たりにして、これぞ本当にムービーマジックだと、映画の世界に魅了されていった。
LA駐在3年目から制作に時間を割けることとなり、世界中の人に何かを感じてもらえる映画を作るにはどうすればいいかを考えた。そして、WOWOWだけでは支えきれない製作費を賄い、世界でアピールできるコンテンツを作るには、共同制作しかないと考え、動き始めたのが2013年だった。ただ、いきなりドラマや映画を制作するには予算なども含めてリスクが大き過ぎるため、まずはドキュメンタリーから始めようと考えた。

■共同制作の開始
私の最初の共同制作作品との出会いは、ヴィム・ベンダース監督が製作総指揮を務めた「もしも建物が話せたら」というドキュメンタリーである。その時にはレッドフォード監督もまだアタッチしていなかった。
アメリカでWOWOWというと、ほとんど誰も知らず、かろうじて知ってくれているのは、WOWOWが放送権を購入しているスタジオのセールス部門の人たちだけだった。そのため、初期の頃は1枚目のドアを開くのに本当に苦労した。いろいろなイベントにも片っ端から顔を出し、人脈を広げるために奔走した。そして、ある程度地盤ができてくると、人づてに行けば簡単に1枚目のドアが開くことを学んだ。2枚目のドアが開くかは、1回目のミーティングで、いかに自分自身とWOWOWに興味を持ってもらうかが勝負だった。
こういったことをやりつつ、「もしも建物が話せたら」のワールドプレミアで出席したベルリン映画祭で、スコセッシ監督の次回作のドキュメンタリーの制作発表があることを知った。滞在を延ばして発表会に潜り込み、プレゼンを聞いて彼の情熱にほれ込んだため、プロデューサーに何とかその場でアポを取り、共同制作をしたいと訴えた。既にHBOとBBCで制作することが決まっていたが、WOWOWも加えてもらったのが、「ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス、50年の挑戦」である。
その後、「もしも建物が話せたら」で出会ったレッドフォード監督のプロダクションの次回作に参加し、徐々に人脈も広がり、共同制作の実績もできていった。今度はドラマや映画をやりたいと思い、スクリプテッドの分野の人に会うようになったのが2016年頃である。

「TOKYO VICE」参加までの経緯
さらなる紆余曲折を経て出会ったのが「TOKYO VICE」である。「TOKYO VICE」の企画発案者は私ではなく、「バードマン」でオスカーを受賞したプロデューサー、ジョン・レッシャーである。その企画に、エンデバーコンテントという制作会社が付き、エンデバーが2018年秋のカンヌでこの作品を持ちかけてきたことで、「絶対にやる」と即答した。この企画に乗りたいという思いは、カンヌで既に固めていた。
そこから交渉し、条件がそろい最終的に会社からOKをもらうまでに、2年近くの歳月がかかった。制作も、コロナの中断を経て2年かかったが、当初の希望どおり全編を日本で撮影した。「世界中にアピールできる」と胸を張って言える作品を、やっと来月にWOWOWの視聴者にお届けできる。

■海外作品の撮影誘致の現状
本日、訴えたいことが1つある。共同制作とともに、私が情熱を傾けていることに海外作品の撮影誘致がある。私は5年以上、アメリカでプロデューサー協会Producers Guild of Americaに入っている。その集まりでよく耳にしたのは、日本は本当に撮影許可が下りず、仕組みも全く明確ではなく、世界で一番撮影しづらい都市だという話だった。そこで、LAの総領事館と話してタスクフォースチームを組んでもらい、2018年にLA総領事館から内閣府に提言書を出し、この活動をずっと続けている。
一昨年、撮影誘致を始めるための調査費用として内閣府に予算が付き、2年目に当たる昨年は「TOKYO VICE」が支援を受けた。今回、「TOKYO VICE」の全編を日本で満足に撮影ができるのかは不安だったが、撮影再会時、マイケル・マン監督が小池都知事を訪問し、その場で渋谷区で撮りたい所があるという具体的な相談をされて、協力をお願いした。東京での撮影に一番こだわり、都知事を訪問すると言いだしたのはマイケルである。周りを巻き込むパワーが全く衰えることはなく、取れない撮影許可も自分でこじ開け、フレームの隅から隅までこだわる姿には感動した。
また、マイケルとは今回で8作目という、ジャニス・ポーリーという方も来ていた。彼女はロケーションスーパーバイザーであり、「TENET」で世界中のロケ地をクリストファー・ノーラン監督が満足するように提供した、すご腕の人である。私は日本の撮影許可の仕組みを変えたいため、世界と比べて問題点を教えてほしいと、彼女にずっとくっついていた。2人に共通して言えることは、妥協しないことはもちろんだが、諦めない強さがある。ただ、彼女は郷に入っては郷に従う精神で、手土産やお辞儀の仕方などを全て私に聞いて、すぐ取り入れて実践していた。こういった人が、こだわりの監督の画作りを支えているのだと、心が震えた。逆に言えることは、異常とも言える執念がないと、日本において全編にわたるこだわった場所での撮影は実現しない。
この作品だけで、日本に数十億円というお金を落とす。経済効果だけではなく日本の制作業界への良い刺激にもなる。
今後は、ハリウッド内でも「TOKYO VICE」の情報が広がり、海外作品の日本での撮影も増えると思う。私もそのブリッジの一つになりたい。そして、何よりも世界中の皆さんに楽しんでもらえるような作品を今後も作りたいと思っている。私を含め、「TOKYO VICE」にも多くの人の情熱が詰まっている。一人でも多くの人に楽しんでもらえると、うれしい。

田中社長)鷲尾チーフプロデューサーのストーリーと、「TOKYO VICE」の裏話を紹介した。「TOKYO VICE」は、裏社会、警察、新聞記者が絡み合って織りなすエンターテインメントになっている。WOWOWにとっても、過去に経験したことがないビッグバジェットの作品である。次は、北欧の配信サービス「Viaplay」と提携したプロジェクトついて、大朏プロデューサーより説明する。



【北欧配信サービスViaplayとのブランドコンテンツ契約について】

大朏プロデューサー)私は、映画部歴が13年で、海外からのハリウッド映画やドラマ作品の調達を担当している。現在は、WOWOWプレミアとViaplayの統括をしている。
1997年、日本未公開で世界のよりすぐりの海外ドラマやミニシリーズを一挙放送する[WOWOWプレミア]枠が立ち上がった。今年で25年目になる[WOWOWプレミア]は、四半世紀にわたり800本を超える世界中の上質なドラマを中心に、日本初上陸でお届けしてきた。中でも視聴者からの評価が高かったものが、サスペンスである。

私とViaplayとの出会いは、育休明けの会議の場だった。当時、部内のホットな話題が北欧の配信サービスViaplayだったが、キャリアのブランクもあったことで、「Viaplayとは何なのか」というところから始まった。調べてみると、WOWOWプレミアで放送したい作品の多くが、Viaplayオリジナル作品だったということが、この企画の根底にある。かなり高品質なサスペンスがそろっており、とにかく面白い。Viaplayを運営するスウェーデンの権利元に初めて連絡を取り、そこから急ピッチで企画および交渉した。

Viaplayは、ハリウッド映画、海外ドラマ、サッカーなど、総合ジャンルで急拡大している。競合他社による作品囲い込みが激化する中、今年4月以降の海外ドラマ戦略の一環として、Viaplayとの独占契約の企画を実現した。この提携により、北欧Viaplayで配信された作品から厳選された200本以上のドラマをViaplayセレクションとして、WOWOWオンデマンドで独占配信できることになった。
Viaplayは毎年40本のオリジナル作品を制作し、高品質な北欧ドラマを量産し続けている。また、メジャースタジオMGMとの国際共同制作もしている。現在、世界各地に進出しており、世界でも注目されているコンテンツクリエーター集団でもある。
WOWOWオンデマンド配信限定の2作品を紹介する。

・北欧サスペンス「BOX 21」 (4月1日(金)配信スタート 全6話)
自身の意思に反してスウェーデンのセックストラフィックに巻き込まれた女性が、売春組織の首謀者への復讐を描く物語となっている。売り上げの一部や関係者の証拠品を、駅のコインロッカー21番に集めていくストーリーだが、息をのむ展開で、特に最後が衝撃的である。

・北欧ダークコメディ「EXIT」[R15+指定相当](4月1日(金)配信スタート 全6話)
ノルウェーの首都オスロで株式ブローカーとして稼ぎまくる若き大富豪たちを描くダークコメディである。夜な夜な享楽に浸る4人の男たちの友情、裏切りをブラックユーモアたっぷりに描いている。不妊手術を友達には打ち明けている一方で妻には内緒にしている夫と、子どもが欲しくて妊活に励む妻との駆け引きが、驚きの展開へと進んでいく。

WOWOWの目利き力を生かし、数あるViaplay作品の中から、WOWOWの視聴者のための作品を厳選している。4月スタートのViaplayセレクションを、配信と放送でぜひ楽しんでほしい。

田中社長)「Viaplay」はスポーツの独占配信や、オリジナルの制作はもちろん、ハリウッドとの共同制作もやっており、弊社とも共通する部分が多い配信企業である。「Viaplay」との提携企画に、ぜひご期待いただきたいと思う。


4.今後の編成トピックス(田代常務)


【生中継!第94回アカデミー賞授賞式 3月28日(月)午前7:30 放送・配信】
3月28日(日本時間)に開催される「第94回アカデミー賞授賞式」を、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターより独占生中継する。注目の最多ノミネートは、作品賞を含む11部門12ノミネートされた『パワー・オブ・ザ・ドッグ』である。そして、「TOKYO VICE」のアンセル・エルゴートが出演する『ウエスト・サイド・ストーリー』も、7部門にノミネートされている。日本作品としては、濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が作品賞、監督賞、脚色賞、国際長編映画賞の4部門にノミネートされた。作品賞と脚色賞へのノミネートは、日本映画として初の快挙である。


【生中継!第64回グラミー賞授賞式 4月4日(月)午前8:00 放送・配信】
第64回グラミー賞授賞式が、新型コロナウイルスの影響で延期され、日本時間の4月4日にアメリカ・ラスベガスで開催される。この音楽界最大の注目イベントをWOWOWで完全生中継する。特にBTSについては、「Butter」が前回と同部門の「最優秀ポップ・パフォーマンス」にノミネートされており、今回で初受賞となるか注目が集まっている。


【CSI:ベガス 4月3日(日)スタート】
「CSI」が2015年以来7年ぶりにWOWOWに登場する。このドラマのオリジナルシリーズである「CSI:科学捜査班」は、全米で2000年より15シーズンにわたって放送され、「21世紀に最も見られたテレビドラマ」の一つに認定された。犯罪捜査ドラマの金字塔であり、アメリカでは社会現象となった。その待望の続編が日本に初登場する。複数の事件を一つのエピソードで解決する疾走感は新シリーズにおいても健在である。また、WOWOWではオリジナルシリーズの「CSI:科学捜査班」の全15シリーズ、全336話を配信中であり、こちらも楽しんでいただければと思う。

5. 最後に(⽥中社⻑)


今年度は多くのことにトライした1年であった。しかし会員数は残念ながら純減となる見込みである。もちろんコロナの影響もあるが、事業環境、競争環境の変化の要因が大きいと思う。
そういった厳しい状況は来年度も続くことが予想されるが、本日紹介した作品、スポーツなど他にはないWOWOW独自の強みを生かし、見るだけではない参加体験価値を高め、お客さまの期待に応えていきたいと思っている。



以上

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