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2023年3月定例会見要旨

3月9日(木)に定例記者会見を開催いたしました。概要は以下の通りです。

出席者:⽥中晃社⻑、⽥代秀樹常務、山本均常務、郡司誠致常務
ドラマ制作部 エグゼクティブプロデューサー 青木 泰憲、制作部 チーフプロデューサー 金山麻衣子

1. ご挨拶(田中社長)


まず、今年もWOWOWは第95回アカデミー賞の授賞式を生放送、生配信する。主題歌「Applause」が歌曲賞にノミネートされている『私たちの声』はWOWOW共同制作作品である。
そして、アカデミー賞を主催している全米映画芸術科学アカデミー協会の公認のイベントとして、3月10日の午後6時30分から3月11日の朝7時半まで「WOWOW×OSCARS特別試写会」を開催する。作品賞のうち5作品を上映するという企画であるが、このうちの1作品は日本で未公開であり、これから公開される作品のため、大変貴重な試写会となっている。
これまでも開催してきたが、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、今回が3年ぶりの開催となる。WOWOWの加入者200名を招待するとともに、メディアの皆さまにも楽しんでいただける。5作品を12時間以上オールナイトで上映するという、WOWOWらしい企画であり、映画好きの方はぜひお越しいただき、取材していただければ幸いである。


2. 加入分析(郡司常務)


1月について、スポーツでは全豪オープンテニス、音楽では大きな話題を集めたTHE LAST ROCKSTARSのライブに加え、中谷美紀やSexy Zoneの菊池風磨らが出演した「連続ドラマW ギバーテイカー」などが新規層の開拓に貢献した。しかし、全体としては加入の動きが鈍く、新規が3万件台にとどまった結果、正味加入件数は約1万6,000件の純減となった。
一方、2月はサッカーのUEFAチャンピオンズリーグの決勝トーナメントが始まり、スポーツコンテンツで大きく加入を伸ばした。また、音楽では16年ぶりの単独来日公演を行ったレッド・ホット・チリ・ペッパーズ、次世代グローバルグループNCTの派生ユニットとしてデビューしたNCT DREAMの生中継、昨年に全世界メジャーデビューを果たしたTravis Japanがスペシャルゲストとして出演した第65回グラミー賞授賞式の生中継といった強力なコンテンツで反響を呼び、2月の加入件数は7万5,000件を超え、正味加入件数は2万5,000件となり、5カ月ぶりの純増となった。

3月は「連続ドラマW フェンス」など、オリジナルドラマが充実している。映画では『トップガン マーヴェリック』の他、大ヒット作を続々と放送する。アカデミー賞の生中継もあり、『トップガン マーヴェリック』も6部門でノミネートされている。また、東方神起とWOWOWのスペシャル企画も開始予定である。これらのコンテンツで、より多くのお客さまに満足いただけるよう努力していく。

最後に、本年度内にWOWOWオンデマンド上でTVODサービスを開始すべく検討している旨を定例会見等で伝えてきたが、現在、WOWOWオンデマンドのUI/UX向上のためのシステム開発と改善を優先して行っており、TVODサービス自体は次年度へ延期となる見込みである。開始時期確定後改めて報告したい。なお、外部プラットフォームを用いたサービスは既に実施しており、引き続きWOWOWならではのTVODサービスを自社インフラに限らず行なっていく。


3. プレゼンテーション(田中社長、ドラマ制作部 青木泰憲エグゼクティブプロデューサー、制作部 金山麻衣子チーフプロデューサー)


田中社長)本日は、ドラマW作品とミュージカル番組について紹介したいと思う。まず、4月に放送開始とる「連続ドラマW フィクサー」について、青木プロデューサーより紹介する。

■連続ドラマW フィクサーSeason1 4月23日(日)放送・配信スタート 毎週日曜午後10:00 ※第1話無料放送(全5話) ドラマ制作部 エグゼクティブプロデューサー 青木 泰憲

青木エグゼクティブプロデューサー)初の連続ドラマWは、2008年に脚本家の井上由美子さんと制作した「パンドラ」で幕を開けた。それが東京ドラマアウォードのグランプリに輝き、連続ドラマ4本およびスペシャルドラマ1本という大型シリーズへ成長した。そして15年がたち、再び井上さんとともに新たに立ち上げた作品が「連続ドラマW フィクサー」である。

本作の映像化に至った経緯として、連続ドラマWが2008年にスタートして以降、山崎豊子さんの「連続ドラマW 沈まぬ太陽」や、池井戸潤さんの「連続ドラマW 空飛ぶタイヤ」、宮部みゆきさんの「連続ドラマW ソロモンの偽証」など、数多くのベストセラー作品を15年間で次々と映像化してきた。その一方で、振り返ると、原作のないオリジナル脚本による作品がほとんど生まれていないことに非常に危機感を持った。

そして、原作に頼らない本当の意味でのオリジナルを作ろうと考え、井上さんとともに、これまで主人公として描かれてこなかったような人物を軸にしたシリーズを立ち上げることとなった。サスペンス性および社会性があり、大作感のあるもの、また、目の肥えたWOWOWの大人の視聴者層に納得してもらえるようなストーリーに加え、実力派の俳優陣、シリーズとして次が見たくなる構成、これらを複合的に考えていく中で、井上さんと相談しながらフィクサーという題材にたどり着いた。

フィクサーとは黒幕である。その言葉を聞いたことがあっても、実情を知る人はほとんどいないのではないだろうか。そのような得体の知れない主人公を演じるのは、今回連続ドラマWに初めて出演する唐沢寿明さんである。

ストーリーは、ある夜、総理大臣を乗せた車が事故に遭い、死亡した運転手には飲酒運転の疑惑があった。さらに、その裏には新薬の認可を巡る密約スキャンダルとの関係性も疑われ始める。事故対応に追われる総理の秘書官に近づく1人の男は、過去に総理の不祥事をもみ消し、今回の事故の直前にも総理と話していた。果たしてこれは偶然の事故なのか、政界で仕組まれた事件なのか。意識が戻らない総理は辞任に追い込まれ、総裁選が幕を開けるが、果たしてフィクサーと呼ばれる主人公は裏でどのような暗躍をするのか。これがストーリーの軸となっている。

一般的には主人公に感情移入して見るドラマが多い。刑事であれば犯人を逮捕するといった、主人公の想いに共感して悪が滅びることを視聴者は一緒に応援し、引き込まれていくというストーリー構成が大半である。しかし、本作が普通のドラマと異なる点は、主人公の目的がはっきり分からず、唐沢さん演じるフィクサーは、得体の知れない存在である。その意味で、どのように視聴者に興味を持って最後まで見てもらうかが大きなポイントとなり、チャレンジでもあった。

オリジナルは非常に時間がかかる。本作も企画開発に1年以上かかり、シーズン1は撮り終えたが、今もまだ撮影中である。しかし、新たなシリーズを立ち上げるという意味で、本当に豪華なキャストに出演していただいた。そして、スタッフ陣についても、「連続ドラマW 華麗なる一族」の西浦監督をはじめとする優秀なスタッフがそろった。本作を来年度のドラマを代表する作品にしたいと考えている。

2021年の「連続ドラマW 華麗なる一族」、および2022年の「連続ドラマW 正体」が、世界最大級の映像コンテンツマーケットであるMIPCOMにおいて、海外バイヤーが選ぶドラマ賞で2年連続グランプリを受賞することができた。それから海外作品を意識するようになり、特に注目しているのは、スタジオドラゴン等が制作する韓国ドラマシリーズである。WOWOWにおいても、大ヒットした韓国ドラマ「夫婦の世界」をいち早く放送したが、非常にクオリティーが高く、われわれ制作陣にとって刺激になっている。
本作も、日本だけでなく海外でも評価される作品になればと考えて制作した。連続ドラマがスタートして15年を迎える節目の年に、3シーズン全15話という圧倒的なスケールで送るエンターテインメント大作となっている。また、3月31日には主演の唐沢さんをはじめ、キャスト7名が登壇する完成披露試写会もあるため、ぜひ取材していただきたい。

田中社長)WOWOWドラマのエースである青木が渾身の力を込め、3シーズンにわたって送る作品である。ぜひ作品をご覧いただくとともに、取材いただければ大変うれしく思う。
次に、WOWOWとミュージカルについて、制作部の金山プロデューサーより説明する。


■生放送!井上芳雄ミュージカルアワー「芳雄のミュー」4月26日(水)午後10時~ 制作部 チーフプロデューサー 金山麻衣子

金山チーフプロデューサー)
4月からスタートするミュージカルの新番組について紹介する。
WOWOWでは、これまでミュージカルを応援するさまざまな取り組みを届けてきた。アメリカ演劇界で最高の栄誉と言われるトニー賞の生中継を2014年に開始し、ミュージカルをテーマとしたオリジナルコメディー番組や、昨年に大好評を得たブロードウェイミュージカル「ジャニス」などの興行も企画し、ミュージカルファンの裾野を広げてきた。
日本でのミュージカル人気はますます盛り上がりを見せているが、WOWOWが目指すのは日本版トニー賞をつくることである。そのために、ミュージカルに関わるあらゆる人たち、クリエーター、俳優を応援し、それを支えるファンたちと盛り上げていく場を提供し、その輪が大きくなっていくことに貢献していきたいと考えている。

その取り組みのギアを1段上げるべく、今年4月より新しいミュージカル番組をスタートする。これまでもトニー賞やオリジナル番組などでWOWOWミュージカルの顔を務めた俳優・歌手の井上芳雄さんと引き続きタッグを組み、ミュージカル界の今を届け、ミュージカルファンとつながる場・時間を提供する新番組となる。
タイトルは「生放送!井上芳雄ミュージカルアワー『芳雄のミュー』」。毎月最終週の水曜の夜10時から、生放送・ライブ配信で届けるトーク&ミュージックショー番組である。昨日の夜に情報を解禁したところ、SNSを通して多くのミュージカルファンから喜びの声を頂いている。

これまでミュージカル番組を作ってきた中で実感したのは、ミュージカルファンや演劇ファンは舞台ならではの生の感動や臨場感を愛しており、演じ手や作り手と同じ時間、同じ空間を共有するために集まることに非常に喜びを感じている。この番組では、コロナ明けの春からスタートすることもあり、まさにそのような生感を渇望しているミュージカルファンと、リアルとオンラインの両面でつながっていきたいと思っている。

生放送のスタジオでは、加入者の番組観覧も予定している。リアルで参加する方に加え、放送や配信で視聴する方ももれなく楽しめるように、舞台人である井上芳雄さんならではの演出や、SNSを活用してファンの皆さんと交流する企画も用意している。また、WOWOWでしか実現できないビッグアーティストとの夢のコラボレーション企画も準備しているため、ぜひ引き続き注目してほしい。

司会の井上芳雄さんは、日本ミュージカル界をけん引するトップスターである一方、最近では地上波テレビなどでの司会業、MC業にも進出し、活躍の幅を広げている。まさにザッツ・エンターテイナーとしての道を歩む井上さんだからこその歌声とトーク術で、視聴者に楽しんでもらえるようなエンターテインメント・ショーを届けたいと思う。

また、この番組は放送・配信だけにとどまらず、ミュージカルの発展につながるさまざまな企画やサービスが生まれるステーションとなることを目指している。まずは、俳優、クリエーター、ファンとの交流から生まれるものを共に育てていくことで、その先に日本版トニー賞の実現が近づくと信じている。「芳雄のミュー」は毎月の番組となるため、ぜひ生放送スタジオでの観覧と併せて取材していただきたいと思う。

そして、第76回トニー賞授賞式が日本時間の6月12日に開催される。今年もWOWOWで独占生放送・ライブ配信を行い、完全復活したブロードウェイの熱気を余すことなく届け、演劇ファンの皆さんとセレブレーションの感動を共有して盛り上げていきたいと思っている。

田中社長)現代はOTTサービスが隆盛を誇っている。「コンテンツは見たい時に見る」というSVODサービスの全盛の時に、あえて生にこだわる番組となる。リアルタイムで、実際の目の前のお客さま、あるいはSNSでつながるお客さまとインタラクティブなコミュニケーションをとりながら番組を作っていく。わくわくしながら楽しんでもらえるようなミュージカルコミュニティーがそこから生まれ、大きくなっていくことを非常に期待している。


4. 今後の編成トピックス(田代常務)


田代常務)3月および4月にスタートする30分ドラマ3本と、コントドラマ1本を紹介する。30分ドラマについては、それぞれ人気漫画を映像化し、原作ファンの期待に応えるように世界観を丁寧に表現して制作している。バリエーションに富んだ粋なラインナップになっていると思う。

■「連続ドラマW-30 ながたんと青と -いちかの料理帖-」 3/24(金)放送・配信スタート 毎週金曜午後11:00 ※第1話無料放送(全10話)
月刊漫画雑誌「Kiss」で好評連載中の漫画が原作で、「ながたん」は包丁、「青と」は青唐辛子を意味する。戦後間もない京都を舞台に、夫婦が料亭再建を通して育む絆と、華やかな料理が見どころの、おいしくてもどかしいグルメラブストーリーとなっている。出演は門脇麦さんと、HiHi Jetsの作間龍斗さんである。

■「連続ドラマW-30 ウツボラ」3/24(金)放送・配信スタート 毎週金曜午後11:30 ※第1話無料放送(全8話)
カルト的人気を誇る中村明日美子さん原作の傑作漫画を、前田敦子さん主演でドラマ化した。ストーリーは、ある日、美しい女性が謎の死を遂げ、彼女と入れ替わるように双子の妹を名乗る女性が人気作家の前に現れる。人間の心に潜む欲望の終着地点はどこにあるのか、スキャンダラスで官能的な心理サスペンスとなっている。大人びた前田敦子さんの魅惑的な演技が見どころである。

■「連続ドラマW-30 ドラフトキング」4/8(土)放送・配信スタート毎週土曜午後10:00 ※第1話無料放送(全10話)
プロ野球チームのすご腕スカウトを主人公とした物語である。現在も「グランドジャンプ」にて連載中であり、単行本も13巻まで刊行されている人気野球漫画を、ムロツヨシさん主演でドラマ化した。

■「松尾スズキと30分強の女優」3/25(土)午後9:30~ 「松たか子の乱」午後10:15~「長澤まさみの乱」
最後に、コントドラマを紹介する。タイトルにある「30分強」は、1人当たりの尺、約30分をオーバーしたという意味である。前作の第1弾、第2弾は「松尾スズキと30分の女優」と題して、天海祐希さん、松雪泰子さん、吉田羊さんら豪華8人の女優が登場した。第3弾となる今回は松たか子さん、長澤まさみさんが出演する。それぞれ松尾さんが手がける舞台に出演しているが、コントへの出演は初めてとなる。

5.田中社長挨拶

3月11日土曜日、二子玉川において第3回「ノーバリアゲームズ」を開催する。「みんなちがってみんないい」を合言葉に、性、年齢、国籍、障害の有無にかかわらず、大人も、子どもも、健常な子どもも、車いすの子どもも、オリンピアンも、パラリンピアンも、みんなが参加できる運動会である。参加することで、今言われているインクルーシブな世界が理解できるのではないかと思う。司会は松岡修造さん、国民栄誉賞授与が決定した国枝慎吾さんをはじめ、トッププロの方も含めさまざまな方が参加の予定である。ぜひご参加いただきたい。

以上

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