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番組制作時に生じた問題の再発防止策について

先般、週刊誌記事で取り上げられた、WOWOW連続ドラマW番組制作時に発生した問題により、視聴者の皆様をはじめ、関係者の皆様の信頼を損ない、また多大なご迷惑、ご心配をおかけしましたことを、心から深くお詫び申し上げます。
当社は、今回生じた事態を教訓として、問題の再発防止のための施策に加え、コンプライアンスの強化策を策定すべく2017年3月6日に再発防止委員会を設置し、外部有識者として郷原総合コンプライアンス法律事務所 郷原信郎弁護士・新倉栄子弁護士、鎌倉法律事務所 鎌倉広明弁護士の助言、監修のもと、調査・議論を重ねてまいりました。同委員会から提案された再発防止策について、当社取締役会への報告を経て、本日決定いたしましたので、その概要をご報告いたします。


■番組制作時に生じた問題の内容
調査の結果、連続ドラマW「東京すみっこごはん」の制作にあたり、2017年1月20日(金)正午~翌日午前2時、21日(土)正午~翌日午前5時までの深夜を含めた長時間、子役俳優を拘束する形で撮影が行われたこと、20日(金)撮影時には制作会社である株式会社ロボットプロデューサーが、21日(土)の撮影時には当社プロデューサー及び株式会社ロボットプロデューサーが現場で立ち会っていたことを改めて確認しました。
また、週刊誌記事に記載されていた、深夜3時を過ぎて監督が子役俳優のシーンを4、50回撮り直した事実及び撮り直しにより子役俳優が号泣したという事実はなかったことを確認しました。

■問題発生原因の総括
本件問題発生の原因は、適正な形でのドラマ制作を管理する立場である当社プロデューサー及び株式会社ロボットプロデューサーの適切な判断と対応の欠如にあります。
<プロデューサーの適切な判断と対応の欠如を生んだ原因>
(1) 子役俳優の保護育成や健康等への配慮不足と、これらを蔑ろにした場合の社会的責任の重大さについての理解不足
(2) "作品の質の追求"と"予算や納期のコントロール"という相克問題の掘り下げと具体的対策の未整備
(3) 撮影現場における安全やコンプライアンスを最優先する意識の欠落


再発防止策
お客様に支持され満足していただける番組を継続して提供していくために、企画、制作、編成、放送などの全てのプロセスにおいて、コンプライアンス違反や倫理違反が生じないよう、再発防止策を実施し、有料放送局としての社会的責務を果たしてまいります。

1)番組制作プロセスにおける厳守項目の明確化
1.安全確保
撮影現場以外の場所も含め、あらゆる現場において「安全第一」を守る。
2.過重労働の防止
長時間撮影が続くことのないよう、労働環境への配慮を心がける。
3.児童の出演について
15歳以下の「子役」については、出演時間を午前5時~午後8時までとし、精神的にも圧迫や不安を与えないよう十分配慮する。

2)管理・教育体制の改善・強化
1.「WOWOW番組制作ガイドライン」の策定と共有
「考査ハンドブック」の一部であった制作ガイドラインを改訂し、新たに「WOWOW番組制作ガイドライン」として分冊化するとともに、子役俳優の出演可能時間および過重労働防止に関する最低限順守すべき基準など番組制作上のルールを明確化する。また、「WOWOW番組制作ガイドライン」をベースに社外の番組制作関係者にも、番組制作に対するWOWOWの考え方を共有する。

2.教育体制の構築
社内教育体制の強化。関連各部が連携し、社員個々に、社会的責任と公共的使命を自覚させ、倫理違反防止、法令、社会常識や規範の順守に徹する意識を持たせることを目的とした教育体制を構築する。

3.相談窓口の設置
社内外の番組制作関係者が利用できる相談窓口を設置し、番組制作過程で生じるリスクや問題について日常的に把握、対応する。

4.番組企画決定時のコンプライアンス視点でのチェック
人権や法令で注意すべき事案についての過去事例や相談窓口への問い合わせ内容などを分析し、番組企画決定時のチェックにおいて、労働環境や児童福祉、コンプライアンス視点の項目を追加し、企画内容、番組制作スケジュールの確認と承認を実施する。

5.番組制作における契約関係及び契約内容の見直し
番組制作過程で生じるリスクや問題に対する責任所在を明確にする。

6.リスク発生時の即時報告徹底
管理・報告・責任体制の明確化、並びに、リスク発生時の上長への即時報告を徹底する。

視聴者の皆様をはじめ、関係者の皆様の信頼回復に向けて、再発防止及びコンプライアンスの徹底に全社一丸となって取り組んでまいります。

本再発防止策のより詳細な内容については別紙をご参照下さい
番組制作時に生じた問題の再発防止策について

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