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2018年7月定例会見要旨

7月12日(木)、定例記者会見を開催しました。概要は以下の通りです。
出席者:田中晃社長、黒水 則顯副社長、山崎一郎専務、橋本元専務、大高信之常務、制作部太田チーフプロデューサー

相談役挨拶(和崎信哉相談役)

定例会見の場をお借りして、12年間つとめてきた代表取締役退任にあたっての御礼とご挨拶を申し上げたい。私がWOWOWに赴任した2006年は、それまで4年連続で加入者が純減を記録するという厳しいタイミングでした。そんな状況の中、以降12期連続の加入者純増という結果を出せたのは、ひとえに全社員の頑張りがあってのことだと感謝している。任期中は2011年にはアナログ放送の終了、デジタル3チャンネル開局、2012年にはWOWOWメンバーズオンデマンドサービス開始とWOWOWの成長の節目となるタイミングに立ち会うことができ、任期の最終年度となる2017年度には、累計正味加入件数が287万件を超え、連結売上高が815億円、経常利益で106億円を達成し、加入・売上・利益とも過去最高を達成することができ大変嬉しく思う。また、そのこと以上にWOWOWのブランドイメージが浸透したことを、嬉しく感じている。ブランドは数字で表せず、一朝一夕に作られるものではないので、他局との差別化や上質にこだわり長い間取り組んできた成果が形となったことは大きな財産である。ドラマWやテニスのグランドスラム、世界最高峰のサッカー、リーガ・エスパニョーラなど、様々なジャンルでの努力の積み重ねが今日のブランドに結びついたと自負している。今後も放送業界は動画配信の隆盛、放送制度改革、新4K8K衛星放送の開始など、さらなる激動が予想されるが、これまでWOWOWが築いてきたブランドを守りつつ、どう発展していくかが、引き続いてのWOWOWの課題だと認識している。今回、代表取締役から退き相談役となるが、新しい経営体制においても、これまでの経験を持って尽力していければと考えている。これまでの御礼を申し上げつつ、引き続きご支援をお願いしたい。

役員人事及び組織改定について(田中晃社長)

6月21日の株主総会、取締役会にて新役員体制が決定した。担務も入れ替わったので本日登壇している役員を改めて紹介したい。WOWOWコミュニケーションズの社長でもある黒水 則顯が取締役副社長、社長室、IR経理、リスク管理・コンプライアンス担当として新任するほか、専務取締役山崎一郎が従来のマーケティングに加え人事総務を担当、専務取締役橋本元が7月の組織改定に伴い新設したICTを担当、常務取締役の大高信之は引き続き編成、制作、事業を担当する。また新役員体制の決定と共に7月1日付で組織改定を行った。ポイントをあげると、

(1)マーケティング局を1本化すると同時にデジタルマーケティング部を新設。顧客とのデジタル接点の一元管理を行う。

(2)コンテンツのマルチユースを促進するためにコンテンツ戦略部を新設。これまでの2次利用・2次展開を強化すると共に、企画段階からコミットする形でクリエイティブ面からも、様々な外部とのマルチユースを促進するといった試みにもチャレンジしていく。

(3)ICT局を新設。今後のIOT社会や5G、AIなど様々な新技術への対応の強化と新サービスの開発に着手する。

といった3点を意識した改定となる。こうした目的の元、今回、正社員300名の内、実に3割となる91名が対象となる大規模な人事異動を行い組織活性化を図った。今回の人事異動では局長クラス9名の内7名が新任、部長28名中17名が新任と管理職も大幅に刷新を行っている。昨今、WOWOW取り巻く有料放送事業の環境は大きく変わってきており、更なる競争の激化が予想されるが、新たな経営体制・新組織でこの激動期を戦っていきたいと考えている。

最新の加入状況について(田中晃社長、山崎一郎専務)

6月の加入実績は、 新規加入77,087件、解約47,542件となり、29,545件の純増。累計正味加入件数は2,880,213件。この結果も含めた第一四半期の詳細については7月31日の決算会見にて報告を行う。5月は音楽ライブと、錦織圭選手のグランドスラム復帰が話題となった全仏オープンテニスなどが新規加入を獲得、その結果月間全体では約42,000件の加入を獲得、累計正味加入件数についてはほほ想定通りとなる2,310件の純減となった。一方、6月は、新規加入が約77,000件と大きな数字を残すことができた。 安室奈美恵のファイナルツアー、東方神起の生中継など強力な音楽コンテンツが加入を牽引、テニス、ドラマWなど各ジャンルも加入を伸ばした結果だと認識している。その結果、累計正味加入件数も3万件に迫る29,545件の純増。昨年12月以来の手ごたえのある実績となった。また第一四半期全体についても昨年を上回る加入実績を残すことができた。

「WHO I AM」の取り組みについて(田中晃社長、太田慎也チーフプロデューサー)

田中社長)サッカーW杯の熱戦が続いているが、いよいよ来月で東京オリンピック・パラリンピック大会開幕まであと2年となった。国際パラリンピック委員会と共同制作で2016年よりシリーズを重ねているパラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ「WHO I AM」もこの10月よりシーズン3に突入となる。本日は、シーズン3の紹介はもちろんパラリンピックムーブメントへの貢献を目指した「WHO I AM」の様々な展開・活動について番組プロデューサーの太田よりご説明する。

太田)2016年よりこれまでシーズン1,2と展開してきているが、まだまだ日本ではパラリンピックを「応援してあげなければいけない」といった閉ざされた場所として認識している人が数多くいるといった実感がある。取材を通し、多くのパラリンピアンが、偉大なアスリートとして、また人生の成功者として輝きを放っているのを体感し、その輝きとともにパラスポーツをトップエンターテインメントとしてお届けすることで、そうした状況を変えたいという思いでこれまで取り組んできており、シーズン3でも変わらず取り組んでいきたいと考えている。

■シーズン3選手紹介
【車いすバスケの神様】パトリック・アンダーソン(カナダ/車いすバスケットボール)1979/8/22生まれ 金:3/銀:1
車いすバスケットボールのマイケル・ジョーダンとも言われるトップ選手。彼を中心としたカナダ代表は金メダル3つ、銀1つと黄金時代を迎えていたが、2012年ロンドン大会後、彼が一時音楽活動のため代表を引退すると、2016年リオ大会で12チーム中11位になってしまったというエピソードがあるくらい絶対的な存在。東京大会に向け現役復帰した彼の姿を現在取材中。
【無敗で4連覇の絶対女王】ナタリア・パルティカ(ポーランド/卓球)1989/7/27生まれ 金:5/銀:2/銅:1
パラリンピックでいまだ無敗の卓球女王。オリンピックの卓球にも出場しており、リオ大会では日本チームと対戦したことも。

【砲丸投げ 小さな金メダリスト】ニコ・カッペル(ドイツ/陸上(砲丸投げ))1995/3/1生まれ 金:1
低身長症で135cmながら先日も14メートルを超える投擲で世界新記録を更新。ユーモラスで誠実な人柄も魅力的。

【パラ大国 2競技制覇の超新星】カディーナ・コックス(イギリス/陸上&サイクリング)1991/3/10生まれ 金:2/銀:1/銅:1
ロンドン大会からパラリンピックの歴史が変わったといわれるほど、パラリンピック先進国であるイギリスの選手が初めて番組に出演決定。陸上とサイクリングでイギリスでは32年振りとなる2冠を達成し、東京大会に挑む彼女を追う。

【ボッチャ最強王国のエース】ワッチャラポン・ヴォンサー(タイ/ボッチャ)1990/10/15生まれ 金:3
現在、日本でも認知度・人気上昇中のボッチャ競技。そのボッチャ強国タイのエースを取材。山奥のナショナルトレーニングセンターにてチーム全体で合宿を行う姿を追う。

【アメリカ水泳 ガラスの金メダリスト】マケンジー・コーン(アメリカ/水泳)1996/6/14生まれ 金:3/銀:1
骨の発育が不完全となる骨形成不全という病気による低身長や度重なる骨折を乗り越え、水泳で世界王者となり東京大会を目指す彼女の姿を追う。

【ゴールボール最強軍団 盲目の点取り屋】ユスタス・パジャラウスカス(リトアニア/ゴールボール)1991/12/15生まれ 金:1
盲目のプレイヤーによる球技ゴールボールで金メダルを獲得したリトアニアのエースに迫る。

【TOKYOで輝く日本のエース】木村 敬一(日本/水泳)1990/9/11生まれ 銀:3 /銅:3
世界大会では金メダル獲得実績はあるものの、パラリンピックでは銀メダル、銅メダル獲得にとどまる日本水泳界のエースが東京大会での金メダル獲得に取り組む姿を追う。

■パラリンピックムーブメントへの貢献を目指した多角的な展開・活動について
「WHO I AM」では番組を放送した後もパラリンピックムーブメントへの貢献や、その後の共生社会実現に向けて映像を活用した様々な取り組みを行っている。

(1)教育展開
〇東京都と共同での講義 「PARA-SPORTS ACADEMY」や、WOWOW単体での大学講義を継続実施中(2017/3~)
早稲田大、立教大、青山学院大、日本体育大、学習院大、関東学院大、上智大学など
〇来日パラリンピアンによるスポーツ教室・授業展開(2016/10~)
・エリー・コール 水泳教室(協力:朝日新聞)・マールー・ファン・ライン 陸上教室(協力:凸版印刷)・エヴァン・ストロング 小学校での授業

(2)企業や団体とのコラボレーション
【トヨタ自動車】
・金メダリスト来日パラスポーツイベント(2017/11):パトリック・アンダーソン来日 「IMPOSSIBLE CHALLENGE FIELD」於:東京ミッドタウン
・TOYOTA×WOWOW 特別ムービー制作及び配信(2018/1)「WHO I AM特別版 森井大輝 チェアスキー開発の軌跡」(全5回)※YouTubeにて 860万回再生
【Panasonic】
・オリパラ1000日前:講演及び上映 於:パナソニックセンター(2017/11)
・平昌パラリンピック期間中に連日上映イベント(2018/3)
【パラリンピックサポートセンター】
Para FES 2017 での映像上映(2017/11)
【集英社】
・コミカライズ:週刊ヤングジャンプでの連載が決定(下期開始予定)第1弾ライリー・バット(ウィルチェアラグビー・オーストラリア)他、4人のパラアスリートの人生を漫画化 
・書籍化:集英社新書プラス(WEB)にて「WHO I AM パラリンピアンたちの肖像」木村元彦編 連載中。今秋単行本刊行予定

(3)今後の展開について
〇「WHO I AMフォーラム」2018開催 2018年10月16日(火)於:有楽町朝日ホール ゲスト:パトリック・アンダーソン(カナダ・車いすバスケットボール)
〇シーズン1,2全16作品の無料配信開始

田中社長)シーズン1、2を無料配信展開するということで、東京パラリンピック大会や、これからの共生社会の実現に大きな力となる若い人たちに是非、配信を通じて「WHO I AM」を視聴して頂きたい。また、「WHO I AM」はこれまでの取材、番組を通して、対象者であるパラアスリート達と「チームWHO I AM」といっていいほど良好な関係を築けている。番組で紹介したパラアスリートたちの中には、様々な発信や教育活動などを通じ共生社会の実現に向けて意識的に取り組んでいる方が多く、日本でも様々な活動を所望されており、そうした声にも応えながら、2020年に向け今後40名を超える規模となる「チームWHO I AM」として、パラアスリートと共に何かしら活動や発信を行っていきたいと考えている。その際は、メディアの皆様に是非、ご協力をお願いしたい。

7月、8月の番組編成について(大高信之常務)

「セリーヌ・ディオン ライブ・アット・東京ドーム2018」TV向け4K配信について

世界的な人気歌手セリーヌ・ディオン10年振りの来日公演となる「セリーヌ・ディオン ライブ・アット・東京ドーム2018」にて、ハイブリッドキャストを用いたTV向けの4K配信の実証実験を行う。WOWOWでは、これまでラグビーではフランスリーグTOP14、サッカーではリーガ・エスパニョーラ クラシコなどスポーツ中継においてTV向け4K配信を行ってきたが、今回は20台規模の4Kカメラでライブを収録し、日本初となる音楽ライブ中継のTV向け4K配信のトライを行う。本配信により、対応機器で番組を視聴されている方は、画面上に自動表示される切り替えボタンをワンタッチすることで同一画面にてシームレスに4K映像を楽しんで頂くことが可能となる。WOWOWは2020年よりBSでの4K放送を開始するが、まずはTV向けの配信を通じ様々なエンターテインメントを4Kにてお楽しみ頂けるよう、引き続きトライアルを行なっていく。

「東レ パン パシフィック オープンテニス」放送決定について

今年で第35回目を迎える国内最大の国際女子テニストーナメントでグランドスラムに次ぐ格付けの「東レ パン パシフィック オープンテニス」をWOWOWで放送することが決定した。9月17日(月・祝)~23日(日・祝)の7日間に渡り開催される大会を圧倒的なボリュームで連日生中継にてお届けする。今シーズン好調の大坂なおみ選手は、この大会では2016年に準優勝と優勝へあと一歩と迫る好成績を残しており、今回も期待が持てる。今回、「東レ パン パシフィック オープンテニス」の放送が決定したことで、昨年から引き続いて放送となる「花キューピットジャパンウィメンズオープン」「デビスカップ プレーオフ 日本代表VSボスニア・ヘルツェゴビナ代表」 「楽天ジャパンオープンテニス」とあわせ、この秋日本で開催される国際大会の全てをWOWOWが生中継でお届けできる形となる。惜しくもウィンブルドンベスト8で敗れた錦織圭選手、大坂なおみ選手の活躍が期待されWOWOWが独占生中継でお届けする全米オープンテニスはもちろん、終了後も引き続き圧倒的なボリュームで展開するWOWOWのテニス番組をお楽しみ頂きたい。

「各賞受賞報告」(田中晃社長)

先日「連続ドラマW アキラとあきら」が第34回ATP賞【ドラマ部門】最優秀賞を、「ノンフィクションW ユーリー・ノルシュテインの、話の話。」が【ドキュメンタリー部門】優秀賞をそれぞれ受賞。さらに「連続ドラマW プラージュ~訳ありばかりのシェアハウス」が衛星放送協会アワード【ドラマ部門】審査委員特別賞を受賞しました。そして「連続ドラマW 北斗 -ある殺人者の回心-」が、カナダのバンフ・ワールド・メディア・フェスティバル、ロッキー賞のDrama Series: Non-English Language部門にて日本ドラマとしては史上初となる受賞を果たすなど、WOWOWのオリジナルコンテンツに高い評価を頂くことができた。特に「連続ドラマW 北斗 -ある殺人者の回心-」 の海外での受賞ついては、日本のキャスト・スタッフと共に、日本のマーケットに向けて作り上げたドラマが、遠く海外の地でも高い評価を頂いたということで、非常に嬉しく思っている。日頃からWOWOWは日本のクリエイターや制作会社と共に、良質なコンテンツ作りに奮闘しており、今回の4つの受賞はその大きな励みとなる。引き続きスタッフ一丸となって差別化されたコンテンツ作りに取り組んでいきたい。

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