3月12日(木)に定例記者会見を開催いたしました。概要は以下の通りです。
出席者:山本均社長執行役員、井原多美専務執行役員、口垣内徹執行役員
高嶋ともみチーフプロデューサー、株式会社日テレ アックスオン企画戦略部プロデューサー・ディレクター ダニエル・トイヴォネン氏、プロダクション事業部部⻑ 武田 吉孝
1. ご挨拶(山本社長)
2月27日に発表した4月1日付の組織改定について報告する。
今回の改定は、既存の放送・WOWOWオンデマンドサービスと新たな配信サービスの両利き経営への対応とともに、コンテンツ収益化の促進および効率化、そしてIT基盤、経営基盤の強化を目的としている。特に今回は、中期経営計画で掲げている重点施策である新たな配信サービスを、よりスピード感を持って進める体制をつくることを意図したものとなっている。
2. 事業概況(井原専務)
まず、新しい配信サービスについては春のローンチを目指していたが、少しタイミングが遅れている。現在は来年度の早いタイミングでのローンチを目指して一同業務に励んでいる。詳細は今後発表していく。
続いて、「WOWOW百貨店」の最近のトピックについて紹介する。
本日リリースを発行したが、番組連動型ボイスコンテンツ「芳雄のミューカード」を販売する。これは、WOWOWのステージ番組「芳雄のミュー」から派生した商品であり、ボイスコンテンツ事業を展開するCoDaMaのNFCタグ音声搭載グッズ「mimi/Le(みみれ)」とのコラボレーションによって実現した。特徴としてアプリ等は必要なく、スマートフォンをカードにかざすだけで井上芳雄さんの録り下ろしボイスが聞こえる仕組みとなっている。
また、このカードの購入特典として、WOWOWに未加入のお客さまはスタンダードプランを1カ月無料でお楽しみいただける。このような形で、当社のコンテンツの違った楽しみ方を提供し、より深く没頭していただけるような商品を今後も展開していきたい。
「WOWOW百貨店」では、当社が放送・配信するコンテンツに連動した商品に加えて、今回紹介したような新しいテクノロジーを搭載したユニークな商品も今後提供していきたいと考えている。従来の発想に留まらず、さらに生活に彩りを添えるライフスタイルグッズなど、お客さまに喜んでいただける商品の拡充に努めていく。
最後に、1月と2月の加入状況について報告する。
新規加入のきっかけとなった番組として、1月は全豪オープンテニス、欧州サッカーUEFAチャンピオンズリーグといったスポーツや、連続ドラマ「ストロボ・エッジ Season2」などがあった。2月はサッカーやラグビー、そしてWOWOW×Lemino連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」(以下、連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」)がお客さまの関心を集めた。
1月と2月の解約については、「連続ドラマW ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―」の番組終了に伴う解約が増加した昨年同月に比べて、解約件数は抑えられている。一方で、連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」やサッカー以外での新規加入番組が少なかった影響もあり、正味加入件数は1月、2月ともに約1万5,000件の純減となっている。
会員数の減少が続いているが、連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」といった優れたコンテンツを多く保有することで、お客さまの満足度を向上させ、長期視点で視聴者数の増加を図り、収益基盤の再構築につなげていきたいと考えている。
3. プレゼンテーション(山本社長、ドラマ制作部 高嶋ともみチーフプロデューサー、日テレ アックスオン ダニエル・トイヴォネン氏、プロダクション事業部 武田吉孝部長)
山本社長)本日は、2つの案件を紹介したい。まず1つ目は、フィンランドとの共同製作ドラマ「BLOOD & SWEAT」である。本作は、WOWOW、日テレ アックスオン、フィンランドの制作会社ICSの2カ国3社による共同製作ドラマとなる。本日は、当社の高嶋チーフプロデューサーと、日テレ アックスオンのプロデューサーであり、監督・脚本を務めたダニエル・トイヴォネン氏の2名から本作について説明する。
【日本×フィンランド共同製作ドラマ 「連続ドラマW BLOOD & SWEAT」 4/5(日)~放送・配信】
登壇者:高嶋チーフプロデューサー、ダニエル・トイヴォネン氏
■作品概要
4月5日午後10時から放送・配信開始となる本作は、日本とフィンランドで同時に起きた猟奇連続殺人事件の謎を追うサスペンスドラマである。警視庁捜査1課の刑事、涼宮亜希役を杏が、そしてその相棒としてフィンランドで共に捜査に当たる刑事、ヨン・ライネ役をヤスペル・ペーコネンが演じ、ダブル主演でお届けする。どんでん返しが次々と起こっていく内容になっているため、ぜひ楽しみにしていただければ幸いである。
■撮影体制や文化の違いについて
本作は2024年12月にフィンランドで撮影を開始した。2025年3月末までフィンランドで撮影した後、日本で5月に撮影を実施し、以降は仕上げを行なってきた。
大変寒い季節に撮影を開始したが、フィンランドの撮影体制は日本と異なり、週4日の撮影後、1日準備を行ない、週末は完全オフというスケジュールで進められた。日本では30分から1時間程度撮影が押すことも日常茶飯事だが、フィンランドでは組合が強く、撮影時間が厳しく決められているため、撮影を押すことができない。時間管理が明確で皆が休めるため、撮影環境としては非常に良かった。日本での撮影も楽しく、やりがいがあるが、1日の撮影時間が長く、洗濯や睡眠の時間をいかに捻出するか考えなければならない。だが、そのようなストレスはフィンランドで全くなかった。
フィンランドのスタッフは非常に親身で優しく、とても前向きな雰囲気の現場だった。無理なお願いにも笑顔で対応いただき、できる範囲で頑張ってくれた。また、日本のスタッフは「監督が何をしたいのか」を常に考えてくれる姿勢だが、フィンランドのスタッフは「まず自分がどうしたいか」を主張するプレゼン型。その違いも新たな発想につながり面白かった。それぞれの文化の違いによって発想やニュアンスが異なることもあったが、話し合いながら取り組んできた。
■脚本作りについて
今回、世界の方々に見ていただくという視点で物語を作る発想に立てた。その意味で、これまでの脚本作りのアプローチとは違った形で取り組むことができた。
脚本作りにおいて大変だったのは、フィンランド側のリク・スオカス監督を含めて、監督3名と脚本4名の体制の下、各プロデューサーたちと話し合いながら英語のプロットと脚本を作っていったが、そこから日本語のシーンとフィンランド語のシーンを翻訳したり、ニュアンス合わせたりする必要があった。また、本作はオリジナルのため、新たな展開を1つ加えるだけで最初から全てを見直さなければならず、その点が大変だった。
本作にはトリックもたくさんあるため、ぜひ楽しみにしていただきたい。
山本社長)WOWOWではハリウッドとの共同製作ドラマ「TOKYO VICE」を過去にお届けしているが、今回は北欧フィンランドとの共同製作ドラマとなる。原作のないオリジナルドラマをフィンランドの皆さんと一緒に作るという意味でも新たな試みとなっているため、ぜひ高嶋チーフプロデューサーとダニエル氏に取材いただきたい。
続いて、2つ目は国内のプロダクション事業についてである。以前の定例会見では、海外作品の日本国内撮影を請け負うサービスについてWOWOW BRIDGEの鷲尾より説明したが、本日は国内での取り組みについて、プロダクション事業部の武田部長より説明する。
【プロダクション受注事業について】
武田部長)プロダクション事業部は、放送外収入に関わる主に5つの事業領域を担当している。映画製作事業、劇場配給事業、イベント事業、アニメ事業、プロダクション受注事業と多岐にわたるが、全てが一部署内で完結しているわけではない。他の制作現業部局と密に連携を取りつつ、ある時は船頭、ある時は受け皿になりながら、それぞれの案件の事業収益最大化に向けてまい進している。
このうち、本日はプロダクション受注事業について紹介したい。
映画、ドラマ、音楽、スポーツなど、WOWOWが扱うさまざまなジャンルで長年培った制作能力を、自社だけではなく他社のメディアでも発揮・稼働させることで、新たな事業収益の獲得とともに、プロデューサーの活躍の場を広げてその能力を高め、WOWOWクオリティーの認知拡大を図るといった狙いで立ち上げた新規事業領域となる。
25年度は、主幹事を兼ねた映画『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』および『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』の2作品、ドラマ1作品、そしてスポーツ中継制作など、複数を実績化できた。このうち、ドラマの1作品として、NHK戦後80年ドラマ「八月の声を運ぶ男」はギャラクシー賞月間賞・上期入選を果たすとともに、柴田岳志監督が芸術選奨放送部門文部科学大臣賞を受賞する等、その質においても高い評価を頂いている。
さらに、26年度も6月配信予定のAmazon Prime Original新ドラマシリーズ「クロエマ」や、同じく6月放送開始予定のNHK夜ドラ「ミッドナイトタクシー」が待機している。
このようなドラマ作品に関しては、いずれも当社から営業・企画提案を行ない、制作受注に至っている。われわれが制作プロダクションを手掛けることの現状の強みは、以下の3つであると認識している。
① 30年以上サブスク市場で磨かれてきた「仕事クオリティーの高さ」
② 少数精鋭、幅広い裁量、数多くの現場によって培われた「マルチプルな知見と対応力」
③ どのような事業者さまとも向き合える「融通無碍なポジショニング」
自社オリジナルコンテンツの充実と比例するかのように、他社からも相談を頂く機会が増えているため、今後も力の及ぶ限り受注ラインナップを広げていきたい。また、グループ会社のWOWOW BRIDGEとも連携して、国際共同製作のような局面でもプロダクション受注機能を生かせるよう、案件開発や営業を進めている。
最後に、25年度に制作プロダクションを手掛けた映画の一つであり、当社のフラッグシップでもある映画『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』が、いよいよ3月13日より全国の劇場で公開となる。こちらもぜひご覧いただきたい。
山本社長)国内のプロダクション事業は着々と成果を上げて進んでいるため、ぜひご注目いただくとともに、武田部長にも取材いただければと思う。
4.今後の番組&サービス(口垣内執行役員)
【連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」】
2月15日より、当社のフラッグシップ作品である「北方謙三 水滸伝」の放送・配信を開始した。たくさんの反響を頂いており、中高年層を中心に多くのお客さまに視聴していただいている。メディアの皆さまには、取材および記事掲載など多くのご支援をいただき、感謝申し上げる。
【「ストーブリーグ」 3月28日(土)よりLemino・WOWOWでスタート】
昨年11月にNTTドコモとコンテンツ分野における業務提携契約を締結して以降、既にDREAMS COME TRUEやBABYMETAL、MISIAといった音楽作品の共同調達が始まっている。また、連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」においても、原作やキャスティングを含めた共同制作が行なわれている。
その中で、「ストーブリーグ」に関しては、Leminoとのコンテンツの共同利用という形で、放送・配信のタイミングから一緒に取り組む。本作は韓国でも大変話題になった作品であり、この日本版として今回お届けするため、ぜひご注目いただきたい。
【連続ドラマW-30 「ドラフトキング-BORDER LINE-」5/15(金)放送・配信 毎週金曜午後11:00】
2023年の放送・配信で大人気だったシリーズの続編、「ドラフトキング」のシーズン2を紹介する。
「BORDER LINE」というタイトルのとおり、プロ野球選手になれるのか、ドラフト会議で指名されるのか、戦力外を通告されるのか等、人生のはざまにいる方々を野球という題材で描く人間ドラマになっている。新たなエピソードや面白いエピソードをたくさん映像化している
【欧州サッカー UEFAチャンピオンズリーグ、UEFA女子チャンピオンズリーグ】
今シーズンに関しては、本日もノックアウトフェーズベスト16の戦いが行なわれているが、いよいよ4月から準々決勝が始まる。5月31日の決勝にて今シーズンは終了するが、今回リリースを出したとおり、2030-2031シーズンまでWOWOWがUEFAチャンピオンズリーグ、UEFAヨーロッパリーグ、UEFAカンファレンスリーグをお届けできる権利を取得した。今秋から始まる2026-2027シーズンを含めた今後5年間のチャンピオンズリーグについては、WOWOWがお届けしていく。
あわせて、この3月からはUEFA女子チャンピオンズリーグの配信もスタートさせる。WOWOWでは、3月25日開催の準々決勝から配信を開始し、5月24日の決勝まで放送と配信でお届けしていく形になる。こちらに関しては、今シーズンに続いて2026-2027シーズンから2029-2030シーズンまでの権利を取得している。
特にUEFA女子チャンピオンズリーグでは日本代表の選手が大活躍しており、3月にお届けする試合においても、バイエルンの谷川萌々子選手や、その対戦相手であるマンチェスター・ユナイテッドの宮澤ひなた選手が出場する。世界最高峰の戦いで日本の女子選手2名が対決する。ぜひ注目していただきたい。
5. 締め・挨拶(山本社長、井原専務)
山本社長)明日公開となる映画『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』をぜひ劇場でご覧いただければと思う。
最後に、4月からの執行役員の担務変更に伴い、本日の定例会見で最後の出席となる井原専務よりあいさつを申し上げる。
井原専務)組織改定に伴い担務が変更となるため、定例会見への出席は本日が最後となる。報道各社の皆さまには、ひとかたならぬご支援を賜りましたことを厚く御礼申し上げる。今後は新たな立場で貢献できるように努めていく。この場を借りて、皆さまのますますのご発展とご活躍をお祈りするとともに、これからWOWOWは非常に厳しい状況で大きなチャレンジをしていくことになるため、さらなるご支援を賜りたいと思う。
以上